logmi・ログミー

世界をログする書き起こしメディア

フライドポテトで死のリスクが2倍に?

フライドポテトで死のリスクが2倍に?

科学は日々更新されるもの。毎週のように科学誌に論文が発表され、新たな真実が見つかったり、これまで真実だとされてきたものが覆されたりしています。今回のYouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」は、ネコの歴史に関する最新の研究と、フライドポテトの危険性に関する興味深い研究結果の2本立て。前半は、数百体のネコのミイラのDNAや、遺跡から発見された骨や歯を調査した結果について、後半は、フライドポテトやポテトチップスを週に2回以上食べる人は、月に1回程度しか食べない人に比べて死亡率が2倍になるという研究結果について解説します。

シリーズ
SciShow
2017年6月23日のログ
スピーカー
Olivia Gordon(オリビア・ゴードン) 氏
参照動画
French Fries Aren't Really Going To Kill You

ネコの歴史をたどる

オリビア・ゴードン氏 ネコを飼っていたりネコの動画をよく見ていたりすれば、どうしてこんなかわいい生き物が生まれたのだろう、と考えませんか? 膝の上に乗せても爪が食い込んでこないのも不思議です。 家ネコについて知られていることのほとんどは、限られた研究結果に基づいています。ですが今週の『Nature Ecology and Evolution』誌(生物などの論文を掲載するオンラインの月刊誌)には、ネコの「古遺伝学」について広範に行われた研究結果が掲載されていました。 数百体のネコのミイラのDNAや、遺跡から発見された骨や歯を調べることで、研究者たちはネコがどのように進化し世界中に広まったかについてさらに理解を深められました。 リビアヤマネコの亜種はとくにそうですが、現代の家ネコと野生のネコにまったくの違いがあるわけではありません。実際どちらの種類のネコも現存しているので、研究者を悩ませています。 ペットとして飼われているネコは9,000年前までさかのぼることができ、リビアヤマネコとは系統樹で5つ離れています。なかでも主流になった2種類のネコは近東やエジプトからやってきました。「肥沃な三日月地帯」と呼ばれる、中東で作物がよく育ち農業が営まれていた地域から家ネコは生まれたようです。 Image01 この地域でネコは穀物倉庫を狙うネズミを追い出す役目を持っていました。紀元前4400年までには、ネズミ退治としてのネコが役立つとの評判が広がってヨーロッパにもわたったようです。 Image02 ですがネコや古代文明といえばやはりエジプトを連想するでしょう。研究者たちは、エジプトでネコは人間に慣れて独特の愛着を持たれるようになったのではないかと考えています。 西トルコで見つかった西暦1,000年までのサンプルは、ほとんどがエジプトに近い品種でした。エジプト産のネコは西暦700年頃までに、バルト海のヴァイキングの港にまで到達したのです。 時代が進むとネコはいろいろな品種と掛け合わされていきます。アジア生まれのネコはシルクロードを通ってトルコに入り、近東のネコは1世紀の船乗りたちと一緒に東アフリカに入ったのでしょう。 ネコの歴史のほとんどの間、ネコはネズミを捕ってきて噛み付いてさえこなければよく、外観はあまり重要視されていなかったこともわかりました。またトラ猫のような模様やはんてん模様は中世になるまで出現しなかったようです。それまでは家ネコであっても野生のネコと同じ見た目でくっきりした縞模様になっていました。 Image03 今ではネコは増え広がって南極以外の全大陸を支配しています。この動画の半分もネコに支配されていますしね(笑)

フライドポテトが死を招く?

そしてこの動画、もう半分はと言うと、「殺人フライドポテト」です。今月初めに『American Journal of Clinical Nutrition』誌(栄養学についての論文を分析する月刊誌)に発表された、フライドポテトの危険性についての見出しを目にしたかもしれません。 研究によるとフライドポテトやポテトチップスを週に2回以上食べる人は、月に1回程度しか食べない人に比べて死亡率が2倍になるということです。なかなかに衝撃的ですね。 確かにフライドポテトは健康的な料理ではありません。ですが誤解がないように言っておくと、なにもフライドポテトを食べると死ぬ、という研究結果ではありません。 どうやらフライドポテトに関する悪い要素をかき集めて、「変形性関節症に関する取り組み」というあまり関係のない研究結果まで抱き合わせているようです。 研究に参加した人たちは日常的に食べたものを報告し、データを積み上げました。8年間にわたって研究は続けられ、なかにはその途中で亡くなった人もいたわけです。 栄養士はこのデータを分析することで、食べ物と死亡との因果関係を調べることができます。ジャガイモと死亡率との関連性は見つからなかったのですが、サブカテゴリーとしてフライドポテトを見つけたのです。「死亡率が2倍」というのはこのあたりが理由のようです。 ですが、慌てる前に知っておくべき要素が2つあります。どちらもたくさんの研究に裏打ちされたものです。 1つは、8年間にわたって食べたジャガイモの量は自己申告だということです。ですが、去年の11月に食べたジャガイモの量をはっきりと覚えている人がどれぐらいいるでしょうか。 記憶は不確かですし、毎週ポテトチップスの袋を空けていても素直に認めないかもしれません。そうした人なら膝に関節炎を持っていたり、いずれ関節炎になる可能性が高いでしょう。つまり研究結果はすべての人に当てはまるわけではないのです。 またこれはあくまで相関関係であって、フライドポテト以外にも原因はいろいろあるかもしれません。 例えばフライドポテトをたくさん食べる人は、ハンバーガーもたくさん食べるでしょう。しかもジムにはほとんど通いません。研究者はそうした要素を拾い上げようとしますが、すべてを計算に入れるのは不可能です。 ではフライドポテトは「無慈悲な殺人鬼」なんでしょうか。ある意味ではそうです。脂肪分と塩分を含んでいるので、肥満、糖尿病、心臓病のリスクを高めます。 この研究は確実なことを言っているわけではなく、これまでにも発表されてきた栄養学の研究をなぞったものにすぎません。ですがこうした研究は、可能性のあるものを列挙して別の研究者たちが正確性を確かめていく作業なのです。

  

SciShow

Hank Green(ハンク・グリーン)たちがサイエンスに関する話題をわかりやすく解説するYouTubeチャンネル。

・公式チャンネル

×
×
×
×
×
この話をシェアしよう!
シェア ツイート はてブ
フライドポテトで死のリスクが2倍に?

編集部のオススメ

無料で求人掲載できる!エン・ジャパンの採用支援ツール、engage(エンゲージ) PR

おすすめログ

人気ログランキング

TOPへ戻る