「お金の現実と対策」 ~勝ち組になるためのお金の新習慣~

篠田尚子氏(以下、篠田):本日、キンタローさんとAMEMIYAさんをお招きして、トークセッションを進めていきたいと思います。まず率直に「お金」をどのように考えていらっしゃいますか? 「お金」という単語を聞いたらどんなイメージが湧いてきます?

AMEMIYA:まずやっぱり……好き。

(会場笑)

AMEMIYA:正直、(持ちネタの)冷やし中華よりお金のほうが好きです。あとは単純に、貯めなきゃいけないと思います。

篠田:意識というか、なんとなく前から「貯めよう」と思っている感じなんでしょうか?

AMEMIYA:やはりこんな職業ですから。我々タレントは安定していない商売ですからね。良い時もあれば悪い時もある。僕はできるだけ早く貯めて、南の島に引っ越したいと思います。

篠田:南の島に(笑)。ありがとうございます。

AMEMIYA:キンちゃんはどうですか?

キンタロー。:「お金」と言えば「ほしい」というのもありますけど、都市伝説がすごく好きで、アメリカかどこかにすごい富豪の家があって、この世界はなんとか家(ロスチャイルド家)となんとか家(ロックフェラー家)が牛耳っている……的な。

AMEMIYA:(笑)。

キンタロー。:それを見て「なんだよー!」「私もほしい、なんで2つの家だけで回ってるんだよ」って思ったんです。

AMEMIYA:なるほどね。

お金のプロは「使うために貯める」

篠田:やっぱり「ほしい」とか、「貯めなきゃ」とかいろんな感情が出てくると思うんです。一方で、金融のプロフェッショナルの竹川さん・中野さんはどうお考えなんでしょうか。仕事とかあまり関係なくいただけますか。

竹川美奈子氏(以下、竹川):私はけっこうお金を使うのが好きなんですよ。この職業なんですけど。(AMEMIYA氏の最高月収)260万ももらっていないんですけど(笑)。

AMEMIYA:なにをおっしゃいますか。

竹川:お金が入ってきたら、とにかく先に貯蓄とか投資に回す仕組みをつくらきゃというのをすごく意識しています。使うために貯めるとか、使うために投資をするとか。

篠田:手元に置いておかないようにすると。

竹川:中野さんいかがでしょうか。

中野晴啓氏(以下、中野):お二人とも、楽屋で本当に真剣に「お金のことは勉強したい」とおっしゃっていました。それだけ仕事に忙しくて、ふだん考える機会がないということで、今日お集まりのみなさんと同じ目線でここに座っていらっしゃると思うんですけど。

やっぱりお金は生きるためにどうしても必要だと考えると、例えば男でも、人生80以上生きてしまうので、それまでに必要なお金をどうやってつくっておくかということは当然あるんですけど。

逆に言うと、生きるのに必要なお金というのは、お金を使う行為自体がその人の生き方の表現にもなると。お金の使い方で、その人の人生観や品格まで出てしまう。そういうことまで意識して、お金と向き合って生きていったらいいんじゃないかなと思っています。

AMEMIYA:なるほど。品格。(仕組みを)つくるというのがちょっと気になりましたね。我々は「貯める」と言っていたけど「つくる」。使うとかはまだわかるけど。

竹川:育てるっていう感じかな?

中野:みなさん「貯める」までは考えるんですけど、貯めるとそのまま積み上がるだけですよね。今日の「資産形成」というテーマはその貯めたものをさらに大きく育てていくイメージですね。

AMEMIYA:ほうほうほうほう。

篠田:本当にいろんなキーワードが出てきたと思いますが、私自身も竹川さんの考えに近くて、お金は使うほうです。

何に使っているかというと、女性だと当然洋服とか、そういうのはありますけど。私は実は野球が大好きで、プロ野球もものすごく観に行きますし、高校野球も大好きなので、そういう野球を兼ねた旅行にけっこう行きます。

あとはテレビが大好きで、ものすごく良いテレビとものすごく良いレコーダーを常に持っていることがモチベーションになっていて、週末に家で録画しておいた番組を観ることが落ち着ける時間だったりします。こんな話をするのは今日の趣旨じゃないんですけど。

やっぱり気持ちよく使うためには、あらかじめきちんと毎月、お給料が入ったら積み立てをしたり、貯めたりということを細々とやっています。やっぱり細々とでも続けていくと貯まるというのはあると思うんですよね。

ここは中野さんが常にメッセージとして発していらっしゃるところだと思いますけれども。少なくてもいいですよね?

資産形成=お金を育てる

中野:とにかくできる範囲でいいです。今、お二人はすごく稼ぎがいいですけど、例えばちょっと稼ぎが悪い時がきたとしても、できる範囲で続けていくことが大事なんですね。

無理してやり続ければ途中で続かなくなるので、一番大事なのは長い時間をかけてとにかくこつこつ続けることです。

AMEMIYA:こつこつ。

中野:はい。途中でやめない。

AMEMIYA:貯金でいいんですか?

中野:貯金の感覚でいいです。

AMEMIYA:ほうほう。

中野:そこから1歩意識を踏み出せば、今日のテーマの資産形成になります。資産形成というのは「お金を育てる」という意訳をしてください。儲けるとかじゃないです。

AMEMIYA:お金を育てる。

中野:育てるということです。

キンタロー。:それは日本でできるんですね?

中野:できます。

キンタロー。:やっぱり悪い大人もすごく多くて、近所の銀行のおばちゃんが投資信託のパンフレットを出してきて。猫をかわいがるふりして、2言目にはそれを出してきて、「あやしいな」って思ったり。

親友だと思っていた友達が「日本の銀行は利子がぜんぜんないんだけど、海外ではすごく利子がつくから、貯金をごっそり海外の銀行に入れない?」とか言われて。「あやしすぎだろ!」と思ってやめたんですけど。聞くと全部が無知すぎて怖い。

中野:これはあやしいですよね。

竹川:完全にあやしいですよね。

中野:それは今日ちゃんと勉強して、「違うよ」ってお返ししないと。

AMEMIYA:大きい銀行だったら安心かなっていう気はするんだけど……。

中野:銀行はつぶれたりはしません。でもだからと言って、お金をちゃんと増やしてくれるかというとそういう存在ではありません。要するに、相手のことを信用しちゃいけない、嘘を言っているわけではないとしても、最後は自分の頭でちゃんと考えて判断する。全部自分のことですから。相手のせいにしない。これは日本人に欠けているところでもあるので、気をつけましょう。

キンタロー。:気をつけます。