今後は意味のない批判は通らなくなる

記者:市長の考えるスケジュールについて確認したいんですけども、この前全体会議で7月中に法廷協をまとめたいとおっしゃってましたけど、それは7月中にできるということで。

橋下:やります。あともう少しなんでね。今まで妨害にあいましたけども、もうそのくらいで出来る段階にきてたんです。まとめます。

記者:議会の招集がかかっている30日以内ということを意識しているのですか?

橋下:いえ、関係なく。もうあとそれくらいの段階に来たのでしっかりとまとめて、本会議にかけます。9月議会にかけて、そこで反対の意見をいろいろ出してもらう。そこで、議会で議論します。

記者:議会のその議論の推移の中によっては、先決でやるということもありえるんでしょうか。

橋下:いや、それはもう、議会でしっかり議論します。法廷協議会では全然議論になってなかったのでね、やっぱりたたき台が出ないと抽象論になったり、入り口論の議論に終始してましたから、キチッと都構想の青写真を出して、本格的な論戦をしたいんですよ。

多会派の議論、多会派の規範ってのはね、本当に批判のための批判ばかりですから、都構想の青写真が出た瞬間に、今までの多会派のような意味の無い批判ってのは通らなくなります。だから、キチッと青写真を議会に出します。そこでね、9月議会で反対派の人たちの、いろんな批判をしてくればいい。僕は全部反論できますから。

記者:そこで議論をされるのであればいいんですけれども、先決があれば、そもそも議論が無意味になる。先決をしないという断言はしていただけますか?

橋下:それは先のことなんですから。ありとあらゆる自分のカードを残しておかないといけないじゃないですか。自分に与えられてるその方法ってのが、何もこんなところで放棄する必要はないわけで。

記者:そのあと、住民投票っていうのはいつぐらいを目指すんですか?

橋下:それはだから、ちゃんと議会の議決を得てですね、そこからのスケジュールになりますんでね。

記者:議決を得てっておっしゃったってことは、先決しないで議決されるということですか?

橋下:ありとあらゆる方法を、きちんと、僕は残しておきます。

中央労働委員会が下した判断に対する対応について

記者:話は変わりますが、中央労働委員会が先週末再審査手続きを出したんですが、これの今後の対応についてはどういう風にお考えですか。

橋下:訴訟をやるというふうに、局と協議をしまして、そのようなことで決定しました。

記者:少し厳しい日程になりましたが。

橋下:そうですね、それは重く受け止めながら、こちらも支障がありますのでしっかりと訴訟で最後司法判断をあおぎます。

記者:訴訟するとなると、費用もかかってくるわけですけど、その辺も、再審査の段階でさらに説明が求められると思いますが。

橋下:他の訴訟、僕が当事者じゃなくても特別顧問が被告になっても訴訟に影響するわけですから。単純に不当労働行為だっていう形でね、それを受け入れるって形にはたぶん、訴訟にも影響するように、これは出来ません。

だから、労働委員会の判断ってものはキチッと重く受け止めながら、ただ、手続きとしては訴訟で、最終決着を図ることができるというのが、今の構造になってますから、これを使わさせてもらうと。僕個人だけの問題であればね、労働委員会だけの判断で決着をつけるってこともあり得るんですけど、他の訴訟にも影響してくるので、これはキチッと司法判断を受けるということで、局と協議しました。

維新だけにしたくないなら、対立候補を

記者:もう1点、先程メンバーのこと、市議会、府議会と別という風におっしゃったんで、市議会のメンバーも今日出さないと、ということになった場合に明後日、公明党の議員を維新に変えるというのは、市会の決定をもって変えるということはしないということで。

橋下:それは市会の決定に対しての違法性、不当性を言うんじゃなくて、定足数を満たさない、法廷協議会全体のことを考えてです。定足数を満たさなかったら会議開けないじゃないですか。

記者:それは維新だけで開くというのは正当性があるということですか?

橋下:うん。そういうメンバーの選び方がルール上、認められてるんですから。正当性といっても、ルールで定められた通りにやってるだけなんでね。維新だけ、維新だけって言いますけど、維新だけにしないようにするのは、他会派が出てくればいいだけなんですよ。他会派が欠席するだけなんですから。維新だけ、維新だけってそんなこと言いだしたら、欠席した者がみんな勝ちになってしまうじゃないですか。

だから、おかしいんですよ。欠席したほうとか、放棄したほうとか、棄権した方の意見ばっかりを重視しますけどね、維新だけにしたくないんだったら、出てくればいいだけの話なんですから。何でそっちを言わないんですか。

あえて市長選挙をやったのは、民意を問うため

記者:先ほど定足数の話がありましたけど、それだったら法廷協を開いて公明党議員が出て来ないのを確認してから、議運を開くといことでよろしいですか?

橋下:だから、事前に出席の要否を確認するんじゃないですか? 法廷協開いて出てこなかったら、その法廷協は1回中断して議運を開いたらいいじゃないですか? 手続きのことはキチッと議会とか法廷協に確認してますよ。出て来なければ、そういう風にやるんでしょうね。出て来ないって言う理由でね。

だからね、まず、立場をはっきりさせてもらわないと。だから無投票選挙というものが日本にあり得るんですよ。無投票選挙っていうのは、誰ひとり1票も入れてないのに、当選した市長っていうのは市長として信任を受けたものとして進めていくのが、民主主義じゃないですか。それだったら、無投票当選ってものはこの日本から無くさなきゃならないですよ。

記者:だから、それで無投票でも市長としての権限行使はできるわけですけど、市長はこの間もおっしゃられたように、ご自身で認めているように、少し強権的なことを含めてやる、その民意を得るために市長選をやられたわけですよね。

橋下:違いますよ。全然違います。今の議運だって、やろうと思ったら出来るんですよ。ルール上は。強権的かどうかなんていうのは、主観的な評価であって、やろうと思ったら出来るけれども、僕はわざわざ自分の首を置いて、ワンクッション入れたんですよ。だから、別にこんな市長選挙なんかやらなくても、議運でメンバー入れ替えたら賛否両論あるけれども、やろうと思ったら出来るんです。

ただ、それはやらなかった。1回首を差し出して、このやり方がおかしいって言うんだったら落としてくださいよってことを、有権者のみなさんにチャンスを与えたんですから。80何%が棄権したって、それは賛成なのか反対なのか、やむを得ず容認なのかわからないけれども、僕が当選した以上は37万8000票の人たちの声を聞きながら進めていきますよ。そうじゃなかったら、民主主義なんか成り立たないじゃないですか。投票してない人の声を聞けなんて言われてもね。