今回のMVを監督したのは豊田利晃氏

卍LINE(窪塚洋介)氏(以下、卍LINE):こんばんは。スティーブン・セガールです。

(会場笑)

あ、間違えた。卍LINEです。今日はトークショーということで、まずは、みなさん、こんなに集まっていただいてありがとうございます。そして、この場を用意していただいたApple Storeのみなさま、いつもお世話になっています。

というわけで、始めちゃいますか! いいですか?

(会場拍手)

じゃあ、今日はトークショースタイルなので座らせていただきますね……ああっ。ちょっと緊張してるな、俺。心の声が出ちゃってるな。

というわけで、今(トーク前に流れた動画で)見ていただいたのは、降谷建志ことDragon AshのKjとのコンビネーション『Soul Ship』という曲なんですけれども。ちょっとCGみたいに見えますけど、俺は実際に東京湾の上で撮影しています。

撮ってくれたのは豊田利晃監督。僕が今ライフワークになっていくかなと思っている『怪獣の教え』という舞台の監督でもあり、もちろんみなさんもご存知の監督だと思いますけれども。

今回は『福流縁』(ふくりゅうえん)というタイトルがついています。こう聞くとね、タバコの副流煙を思い出すかもしれないのですが。漢字がちょっと変わっていまして。HappyとかLuckyの「福」が、流れてくる、「縁」(えにし)。そういう意味での福流縁という言葉ですね。

卍ラインという名前自体もそうですけれども。卍という文字自体が、そもそも世界で誤解されているマークだったりもします。

そのマイナスイメージをプラスに持ってくるというか、自分の力でみんなのフォーメーションでイメージを変えるというか。そういったことが好きなのかなと感じました。自分でも「なんで俺、福流縁ってつけてるんだろうな?」とも思いましたけれども。

卍には過去、現在、未来という意味もある

いつもアルバムのタイトルには、卍の意味をモチーフに、そこからインスピレーションをもらって付けています。

1枚目のアルバムが、もうそのままストレートに『卍ライン』でタイトルを出させてもらっていて。2枚目が『VORTEX』。V、O、R、T、E、Xという。発音は……英語しゃべれる方? はい、じゃあ、Please say vortex.

参加者1:Vortex.

卍LINE:Thank you teacher.

(会場笑)

というわけで、渦巻きという意味の『VORTEX』をつけました。3枚目が『TIME WAVE』で、時間です。過去、現在、未来という意味もあるんです、卍には。

ごめんなさい、ちょっと話が戻るけれど、2枚目の『VORTEX』は渦巻き。3枚目は『TIME WAVE』で時間。4枚目は『MUZICAL PHOENIX』というタイトルをつけたんです。これは死と再生というか、復活という意味もあります。

5枚目が『KEY MAKER』。カギ十字と言われる名前なので、もちろんそれをひっくり返して斜めにしちゃうと面倒くさいことになるんですけれども。これはお寺のマークでもありますし、忍者という意味もあります。そのシンボルだったりするんですね。

なので今回は『真説 〜卍忍法帖〜 福流縁』ということで。アルバム、「4週連続で発売されてもらってるなう」という感じなんですけれども。

それを記念してというわけではないですが、Appleさんから声をかけていただいて、今日はトークショーさせていただきます。

といっても1時間なので、あっという間です。もう10分過ぎてますから。楽しい時間はあっという間に終わってしまうので。さっき、最後のほうに質問とか質疑応答とかありましたけど、最後だけとか言わないので、今日はトークショーというよりも「トークしよう」ということで来たつもりです。

なので、僕がしゃべってる間でも、今この瞬間でもいいんですけれども、なにか質問があったりとか聞きたいことがあったりとか、同じことを言いましたけど、手を挙げていただいて大丈夫です。

そうしたら、緑のリンゴのマークの優秀なスタッフさんたちがマイクを持って行きますので。家でしゃべってるぐらいの感じで、みなさんとトークできたらなという感じで思っています。

なにか今、聞きたいことありますか?

今のこの前情報が少ないような印象があるかもしれないですけど、なんでもいいです。わりとノータブーの人間なので。行き当たりばったりガチンコで生きてまいりましたが、準備もちろんしてることもあるんですけれども、そのへんはざっくばらんにいけたらなと思っています。

(会場笑)

今回は全27曲を3枚に分けてリリース

それでは……。みなさんもリラックスしていただいて。ゆるい感じでまいりましょう。

では、テーマというか、話を進めていきましょうかね。リストからでしたっけか。じゃあ、1回をリスト出していただいていいですか? 27曲。

これが僕の今回のアルバムのラインナップです。27曲も作ってしまったんです。2年という製作期間で、もとから27曲、ここからここまで全部作ろうと思って、この構想があって作ったわけではなくて。

さっきも申し上げましたが、わりと行き当たりばったりの人間なので。今もでまかせでしゃべってますけれども、適当に言ってるという意味じゃないんです。出るに任せて自分の想いを伝えているだけなので、嘘をついてるわけじゃない。なのでみなさん、勘違いして怒らないでください。怒ってる人?

(会場笑)

よかったです。やさしい方に集まっていただいて。

(ラインナップは)27曲もありましたので、1枚のCDに入れることができないなとなって、曲を分けることにしました。僕は算数が得意なので、27を3で割ってみたんです。そうしたら9曲ずつ、割り切れるんですよ、これが。それで9曲ずつ入れることにしました。

というわけで、この1曲目から9曲目まで、これで1枚。そして、10曲目から18曲目まで、これで2枚。19曲目から27曲目までの9曲で3枚なんですけど。

全部聴くと1時間50分ぐらいあるんですよ、このアルバム。でも、1枚ずつに9曲というのがすごくいいバランスだなと、自分でも思えました。まあ、聴いてみてですけど。あとは、CDを売るプロの方々も「今、9曲なんですよ」ということを言われていました。なので、9曲というのはすごく絶妙な数字ですということで。

まあ、「僕がマンションから落っこったのも9階だったな」なんていうこともね、一瞬よぎったりもしましたけれども。それは言いませんでしたけど、今言っちゃいました。

(会場笑)

ボブ・マーリーにレゲエを教えたリー・ペリーと共演

ということで、4枚出るんですよ。3枚はこの楽曲が入ってるCDなんですけれども、残りの1枚はDVDなんです。12曲の中に、ミュージックビデオのある楽曲も入っているんです。(リストを指して)青いラインの入った曲がミュージックビデオのある楽曲になります。

それで、さっき(トーク冒頭の動画で)見ていただいたのが『Soul Ship』です。

全部が全部、自分のアルバムのオリジナルじゃないんですよ。いわゆる害虫といって、毛虫とか、ムカデとかですね……「そのがいちゅうちゃうわ!」ということですね。すいません、大きな声出して。たまに大きい声を出したくなっちゃうという。病気なんでしょうかね、これは。お母さんによく怒られてました。

正しくは外に発注するという、「外注」。外から注文してもらって曲を書くというのが、僕らはよくありまして。

レゲエミュージックというのは、アーティストとお客さんとの関係だけじゃないんですよ。三角関係なんです、実は。昼ドラみたいでしょ。アーティストとお客さんの間に、サウンドというのが出てくるんですね。

サウンドとアーティストとお客さんでシーンができてる、めずらしいかたちのカルチャーなんです。ジャマイカからカリブの陽気な風に乗って、日本まで届いちゃった音楽ですけれども。もちろん、みなさんご存じのボブ・マーリーさんもジャマイカです。

先日来日して、僕が奇跡的に一緒に曲をすることができたリー・ペリーさん。簡単に端折って説明すると、いわゆるボブ・マーリーにレゲエを教えた人と言われてる伝説の80歳のおじいちゃんがいるんですけれども。

ひょんなことから一緒に曲をやることができまして。それがこの『ドレミファSOLAR』。卍LINE&SHINGO★西成&リー・ペリーというね。ここ、赤丸で囲みたいぐらいの人なんですよ。

対談も日本でさせてもらえて、スタジオも一緒に入れたんですけど。本当にあそこまでいくと「精霊王なんだな」という感じでした。対談なのに、こっちの話なんか一切聞いていません。もう「I am Japanese Buffalo Soldier」「いや、この間、家が火事になったんだ」みたいな、こんな対談だったんですけれども(笑)。

彼とできたというのも1つ、このアルバムの大きなうれしいところでもあります。

9階から落ちた日以来「すべて前向きに捉えている」

さっきの話に戻すと、外仕事なんですよ。どこからの仕事かというと、とある某太陽光発電の電力会社がありまして、そこからオファーを受けてこの3人で曲を作ったんです。

レゲエミュージック、3人でやるときは「Three the Hard Way」っていうんですね。このThree the Hard Wayが完成しました。なので、『ドレミファSOLAR』なんです、太陽光発電の。

これは、御大のリー・ペリーさんのほうからの啓示がありまして。もうあのへんのレベルになると啓示みたいなね。メッセージというよりも。もうぶっ飛んでますから、本当に。ジャマイカでオファーをした時、降りてくるみたいな感じで、「それはドレミファSOLARだな」って言ったらしいんですね。

そして、曲名もサビの部分もそれで決まるというか、もう問答無用というかね。反旗を翻せなかったという感じでした。もうあとはその船にみんなで楽しんで乗るという感じで作りました。これはミュージックビデオがある。

みなさん、先ほども言いましたけど、どんどん質問とかありましたら、家の電話番号と住所以外は答えますから、いつでも入ってきてください。手を挙げていただいたら、マイクがすぐに左右から飛んでくるので。それをまずかわすんでしたっけ?(笑)。から、しゃべるということで。

わりと外仕事が多いんですけれども、数えてみると12曲。1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12。さっきも言いましたけれども、10曲目から18曲目までが2枚目のアルバムと思うと、わりといい感じに分散しています。

でも、これもまた本当に行き当たりばったりでした。こうやって分散させたわけでもなく、たまたま結果こうやって色つけてみたらこうなっていたということで。我ながら、神様に導かれながら作っているというか。すごくいろんなことを肯定して、生きてるほうだと思うんですね。

とくに1upして、生き残って。9階から落ちた話ですけれども。それ以降は、本当に起こること全部が自分の行いで起こっていることだし。そしてすべては、よくなるために起こっているんだと思うんですよ。

この世界に起こることは、自分だったり、自分の魂が成長するためのできごとだと思うのです。

病気になっちゃったとか、事故に遭ったとか、タンスの角に小指をぶつけたとか、いろいろありますけれども。そういうことはすべて自分の成長のために起こってるというふうに思えば、なんでも前向きなエネルギーにして生きていくことができるんじゃないかなと、今メッセージが来ました。上から。

それ伝えなさいって言われたので、今、伝えました。

(会場笑)