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「世間のノーを受け入れず、貫き通す」世界的な投資ファンド創立者が語る“幸福を招く方法”

「世間のノーを受け入れず、貫き通す」世界的な投資ファンド創立者が語る“幸福を招く方法”

世界屈指の規模を誇る投資ファンドの「カーライル・グループ」を束ねるDavid Rubenstein(デイビッド・ルーベンシュタイン)氏。母校のデューク大学の卒業式に登壇し、ユーモアを交えながら約20分のスピーチを終えました。人生に幸福を呼ぶ「ダ・ヴィンチ・コード」とは?

スピーカー
カーライル・グループ最高経営責任者 David Rubenstein(デイビッド・ルーベンシュタイン) 氏
参照動画
David Rubenstein, Duke University Commencement 2017 Speaker

世界的な投資ファンド創立者が母校に

デイビッド・ルーベンシュタイン氏 私はあまり良い話し手ではありませんので、あまりご期待なさらないでください。きっとみなさんは私のような話し手が来たことで少しガッカリなされているかもしれません。 なぜなら卒業式のスピーチをするのは、オプラ(・ウィンフリー)やノーベル賞授与者、コーチK(注:マイク・シャシェフスキー、デューク大学はバスケットボールの強豪)などであるべきだったかもしれないからです。今年の人選に関しては私自身もちょっとガッカリしています。 私はデューク大学理事会の会長を4年間勤めましたので、私よりもずっとおもしろい、楽しい、刺激的な講演者の話をゆっくりと聞きたいと思っていました。 ですから私もみなさんと同様に、少々ガッカリしているわけですが、どうして私が選ばれたのか、説明させてください。 過去何年かのうちに私は何度か野外での講演をさせてもらう機会があったのですが、そのたび必ず天気になるのです。ですからディック学長(注:リチャード・H・ブロードヘッド)が、「雨は嫌だから私を選ぼう」と言ったのです。 つまり私は晴れ男で、どうやら神様が野外で講演をする私を気に入ってくれているようなのです。 (会場笑) もう1つの理由は、創立者であるジェームス・ブキャナン・デュークからディック学長へ宛てられた手紙にあります。 彼はその手紙の中で「あなたたちの理事会の会長は、正直に言って過去4年間のうちになにもしていないのですから、会長を退任する前になにか一仕事させなさい。彼には卒業の式辞をさせなさい」と言いました。 それゆえにきっと私が選ばれたのです。みなさんの中には、理事会の会長は一体なにをするのだろうと思っておられる方もいらっしゃるでしょう。 そして誰がその地位につくのだろうと不思議に思われるかもしれません。私自身も何度もその質問をしました。会長は実際、なにをする人なのでしょう? では、実際に会長がなにをするのかをお答えいたしましょう。 大学でなにか良いことが起こるたびに、それはその人の功績となります。なにか不都合が生じれば、誰のせいにしようか考えるのです(笑)。 私はその技術を以前住んでいたワシントンDCで培いました。あそこに住む人はみんなそうします。 (会場笑)

デューク大学卒業という誇り

私が理事長として働いた、過去4年間の間に学校がどれくらい前進したのかを考えてみてください。本校は世界中にその評判を広めました。 みなさんが入学してときにはすでにとても良い学校で、私が40年以上前に在学していたときより格段に良い学校でしたが、今日、そして過去4年間の間にこの大学は偉大な国内の大学から、偉大で国際的な名声を得る大学となり、世界中からの尊敬を集める場所となりました。 そして、みなさんはこのことから恩恵を受けているでしょう。なぜなら、今からみなさんはデューク大学の卒業資格を手にします。そして、残りの人生、あなたがどこに行こうとも、人々はこう聞きます。 「お名前はなんですか?」「ご出身はどこですか?」「お仕事はなにをなさっていらっしゃいますか?」「出身校はどちらですか?」「どちらの学校ですか?」「どちらで学位を取得なさいましたか?」。 そして、あなたはこう答えます。 「デューク大学です」。 あなたが誇りに思う瞬間です。 人生の中で、名前を変えることも、外見を変えることも、仕事を変えることもできます。多くのことを変えることができます。しかし、1つ変えられないことは、自分がどこの学校に行ったかということです。 あなたはずっとデューク大学の卒業生で、それを誇りに思うべきです。なぜなら世界中に17万人の卒業生が、進んであなた方を助けようとしてくれるからです。 デューク大学の卒業生たちは、他の卒業生が世に出られるように助けようとする、すばらしい精神を持っているのです。ですから、常にデューク大学の卒業生であるということに誇りを持ってください。そして自分が努力してこの学位を取得したということに自信を持ってください。 みなさんはデューク大学の教育の恩恵を受けたグループの一員となられたのです。本当のことを言いますと、私自身はみなさんのステータスになんの関係もございません。 過去4年のデューク大学位のステータスは、多くの人々のおかげです。教職員、理事、みなさん、卒業生、ご両親、後援者のみなさまなど、他の多くの方々のおかげです。私は本当に微々たる部分、またはなきに等しい部分に寄与したにすぎません。 しかし、過去4年間、いや、過去13年間の間、この大学の偉大なリーダーであるディック氏は以前にも増してデューク大学の学位のコースを有意義なものとしてこられました。 (会場拍手) そして彼を讃えて、昨日理事会は彼が学長としてデューク大学を退いた後も、彼の栄誉を讃え、彼の名前を学内に残すために、イーストユニオンの名前を「リチャード・H・ブロードヘッド・センター・オブ・キャンパスライフ」と名付けることになりました。 過去何年もの間、私は多くの大学の学長に出会い、その中の多くの方々と仕事をしてまいりましたが、私はディック氏ほどまでによく働き、スマートな方には出会ったことがありません。 そして、みなさんもこのすばらしい方から恩恵を得られたわけで、本校も本当に彼を恋しく思うことでしょう。 理事を代表いたしまして私からも、彼と一緒に働くことができて光栄であったことをお伝えしたいと思います。 ディック。そしてあなたがこのあと、なにをするにせよ、デューク大学を忘れないでください。そしていつでも戻ってきてください。 デューク大学ではいつもあなたの話を進んで聞く聴衆が待っていることでしょう。私たちはあなたの働きに本当に感謝いたします。本当にどうもありがとうございました。ディック。 (会場拍手)

幸運続きだった学生時代

ディックは他の才能ある人によっても支えられました。その方はペンシルべニア大学の学長であるヴィンス・プライスです。彼は8年に渡り、非常に偉大なことを成し遂げました。その功績に習うのは並大抵のことではありません。 私の仕事はそれと比べて微々たるものに過ぎません。私もまた、私よりさらに才能のある方によって支えられてきたのです。その方はジャック・ボーガンダーです。彼はそこに座っています。 彼は理事会の副会長であり、アメリカ国内で最大の病院であるHCAの元CEOです。そこで彼は新しいプレジデントのために新しい研究を指揮されました。ジャック、私はあなたがこの大学を引率するにふさわしい方であると確信しております。 この地位はあなたにふさわしいものです。おめでとうございます。 (会場拍手) 私は先ほど、「理事会は一体なにをするのか」「その功績を自分のおかげにするのだ」と言いました。 では、どのようにすれば理事長に選ばれるのでしょうか? 私が40年以上前に本校に在籍していたとき、私の同級生たちは、私のような者は最もデューク大学の理事会に選ばれるにはふさわしくないと言ったことでしょう。 きっとジャックのクラスも彼に対して同じことを言ったことでしょう。誰も私たちを選ぶことはしなかったでしょう。実際、100万分の1で私が選ばれるという賭けがなされたほどです。ですからこれは大当たりです。 ですから、本校でスターではない生徒のみなさん、成績のあまり良くなかったみなさん、あなた方ももしかしたらデューク大学の学長になれるときが来るかもしれないのです。 (会場笑) では、私はどのようにしてこの立場になることができたのでしょうか? たくさんの幸運が重なったのです。まず、願書の締め切り前日にデューク大学のことを初めて知りました。
ある人が願書を私にくれたのです。
私はデューク大学のことを知りませんでしたし、当時お金がなくてタイプライターを手に入れられませんでした。タイプライターとはコンピューターの前に存在していた物です。 指でキーを叩いて文字を打ち出す物でした(笑)。当時は貴重な機械で、私には手が届きませんでしたので、私は手書きで申請書に書き込みました。 本当に読みにくい字だったので、きっと入学選考の方がかわいそうに思って選んでくれたのでしょう。ですから、このような幸運によりデュークに入学することができたのです。 それから幸運なことに大学図書館で仕事をして、給料を手にすることができました。それによりここに来ることができたのです。 私は幸運によりロースクールに行くことができ、法務につきましたが、人々には「あまり良い弁護士ではない」と言われました。法務から去るように言われたわけです(笑)。 そのあとは幸運により、アメリカ大統領選の候補者のために仕事をすることができましたが、彼は30日後にそこから脱落しましたので、キャンペーンの心配をしないで済みました(笑)。私は幸運なことにもう1人の大統領候補と仕事をすることができ、彼は当選しました。 そして私はホワイトハウスで仕事をすることができましたが、19パーセントのインフレを生み出し、私以降それをした人はいません(笑)。しかし幸運なことに彼と共に選挙に落選したため、再び職を探さなくてはならなくなりました。 そして幸運なことに、再び法務に就くことができました。しかし再び、人々は「私はあまり良くない弁護士だから、法に関する仕事に就かないほうがいい」と言ったので、私はそれに従いました。

母がくれた大きな幸運

幸運なことに私は投資ファンドを立ち上げることができました。さらに幸運なことに、投資に関する、ちょっとした知識人たちを選ぶことができたため、会社を成功させることができました。 それにより、またまた幸運なことに、お金儲けをすることは自分が以前想像していたよりも幸福で興味深いことではない、ということに気がつくことができました。 お金儲けをすることにはもちろんメリットがありますが、私は幸運なことに、分別と思慮のある方法で与えることの方が、自分の人生においてさらなる意味を持つということに気がつくことができました。 ですから私は幸運なことに、そういったことをするには老いすぎている状態になる前に気がつくことができたのです。 そしてなにより幸運なことに、そのことを教えてくれた母親を持っているありがたさに気がついたのです。 私が会社を経営していたときの話です。新しい会社を買収したこと、会社の利益を売却したこと、自分の会社を上場することに対して、母親が「おめでとう」の電話をくれたことは一度もありませんでした。きっと母はニュースでそれを知ったでしょうが、それがすばらしいことであるとは一度も言いませんでした。 ところが、私がお金を寄付したり、社会の恩返しのためになにかをし始めたときのことでした。母はようやく、いつも電話してくるようになり、「あなたは人生で意義のあることをしている」と言ってくれるようになったのです。 ですから、「人生の価値がなにかを知っている」という母を持つ幸運こそが、私が味わった最高の幸運なのです。 (会場拍手) もう1つの人生の幸運は、私がデュークに在籍していたとき、私は数学のコースを取りたくなかったのですが、数学を取らなければなりませんでした。 しかし幸運なことに当時はロジックのコースを選ぶことができたため、それにより求められていた数学の枠を埋めることができました。数学のコースを選びたくないというジレンマを持つ生徒さんがこの場にいらっしゃるかどうかわかりませんが。 そのコースで私はコードついて、そしてどのようにコードを解読するか、ロジックをどのように用いるかについて多くのことを学べました。

「GO! Duke!」に隠された意味

今日ここで、私があのロジックのコースで学んだことについて1つお伝えしたいことがあります。デューク卒業生としてあのコードを「ダ・ヴィンチ・コード」と呼びたいと思います。 この部分はデュークの卒業生に宛てて述べることですから、そうでない人はこの部分を聞かないでください。この部分はデューク卒業生にのみ宛てた内容ですから、聞いたら誰にも言わないでください。 つまりはこういうことです。 今私たちはバスケットボールやフットボールなどのスポーツイベントの際に「GO! Duke!」というフレーズを使います。みなさんの中にもそれを耳にされた方がいることでしょう。そのフレーズの本当の意味についてお話します。 この「G」は「感謝(gratitude)」の意味があります。 みなさんにとって、デューク在籍の間に助けてくれた自分の両親、保護者、祖父母、兄弟姉妹に対して「ありがとう」というのはとても簡単なことでしょう。 しかし今日、または明日そうするのは十分ではありません。もしあなたが人生の中で目的地にたどり着くためには、どのように他の人と肩を並べて働くことができるのかを、そして自分の感謝を表すことができるかを、学ばなければなりません。 誰も自分の力だけでは価値あることを成し遂げることはできません。アルバート・アインシュタインも、人は他人の助けが必要であるということに気がつきました。 ですから、あなたが生きていく中で、自分を助けてくれる人たちに対して感謝を示すのを忘れないでください。感謝を表すときには謙遜さを示してください。 謙遜な人たちは高慢な人たちに比べて、人生の中で達成することが多くなります。他の人たちに対して自分が偉大であるなどと言ってはなりません。 誰もそんなことを聞きたいとは思いません。周りの人たちに対して、その人たちがどんなにすばらしいかを伝えてください。彼らはそれを嬉しく思うことでしょう。 ロナルド・レーガンのこの言葉を忘れないでください。彼はこう言いました。 「人がもしその手柄を他の人と分けることができるなら、人間に成せることには限りがなくなるであろう」。 あなたが人生の中でなにかを成し遂げるとき、他の人に感謝をすることを忘れないでください。自分がいかにすばらしいかということを主張してはなりません。

世界を変えるために独創的になるべし

次に「GO! Duke!」の「O」は「独創性(originality)」の「O」です。人生の中で本当に偉大ななにかを成し遂げる人たちは、独創性に富んだことを行います。 そのような人は他の人の真似をしてついて回ることはしません。今日卒業されるみなさん、あなたには独創的になるための可能性、能力やすばらしい才能があります。 常識にとらわれない考え方をしてください。他人に言われることだけを行っているのではいけません。あなたが尊敬する人たち、私の後ろにいる栄誉ある学位の受賞者の方たちはみんな、なにか独創的なことをされた方々です。 他の人たちが今までしたことがないことを考えるのです。当校の卒業生は比較的快適な生活を送ることができるでしょうし、周りの人もあなたが当校の学位を持っているということに感心することでしょう。 しかし、もしあなたが世界に功績を残したいと思うのなら、本当にオリジナルなことをするようにしてください。 次に「D」がなにを意味するかについてですが、みなさんは「デューク」の「D」であると思われることでしょう。しかし、そうではありません。 これは「違い(difference)」の「D」です。世の中に違いを生じさせるよう努力してください。私たちはみな、この地球上の仕組みの中で生きていますが、その瞬間はほんの一瞬です。 人類の地球上における歴史はたったの数百万年にすぎません。私たちの人生は70から90、長くても100年少しほどです。しかし、その瞬間はほんの一瞬です。 みなさんは特別なにかをすることなく快適に、世に名を残すことなく人生を送ることができます。しかし、もし世の中になにかを残したいと思われるのでしたら、本当に他とは異なることを行い、世の中を変えてください。 社会に恩返しをするのです。デューク大学の卒業生として、みなさんは私の目に、その責任を負うものとして写っています。 その責任を大事にし、その責任を負ってください。その責任に誇りを持ってください。あなたはこの暗き歴史において、歴史を作ることができるのです。 しかしその違いを生み出すには進んで努力するべきであり、あなたが社会において、自分のコミュニティにおいて、自分の国において違いを生み出すためになにをするにしても、自分が受け継いだ世の中よりもさらに良くするように努力するのです。 そうすることにより、あなたはデュークにいるすべての人の誇りとなるだけでなく、あなた自身がその違いを生み出したことに対して誇りを持つことができるでしょう。

世間の「ノー」に屈するな

では「U」はなにを意味しているでしょう。これは「断固とする(unrelenting)」を意味します。 これはつまり、物事を行う中で「ノー」という答えはあってはならないという意味です。「ノー」を良しとしてはなりません。 もしあなたがなにかみんなと違う、創造的で独創的なことをしたいというとき、人々は初め、「ノー」と言うことでしょう。なぜならそれがそんなに簡単に成し遂げられることならば、先代がすでに成し遂げているはずだからです。 ですから人生の中で何度も、ダメだ、あなたにできるはずがない、と人々に言われることがあるでしょう。しかし、断固として実行しなくてはなりません。 もしすばらしいアイディアがあるなら、それを追求するのです。ビル・ゲイツも人々がパソコンには未来がないと彼に言ったとき、その「ノー」を真に受けることはありませんでした。 ジェフ・ベゾスは、周りの人がインターネットでは物を売るのは無理だと彼に言ったとき、その「ノー」を受け入れませんでした。 スティーヴ・ジョブズも、人々がスマートフォンなど不可能だと言ったとき、その「ノー」を受け入れることはありませんでした。 ウェンディ・コップは、アメリカの教師に未来はないと言われたとき、その「ノー」を受け入れませんでした。 バラク・オバマは、人々がアフリカ系アメリカ人はアメリカ大統領にはなれないと言ったとき、その「ノー」を受け入れることはありませんでした。 世の中に違いをもたらすには断固とした態度が必要であると言うことを知っていなければなりません。貫いて、貫いて、貫き通すとき、あなた自身がさらに幸福な人間となり、世界においてさらに幸福になれるのです。 「K」は「知識(knowledge)」を意味します。 マイク・シャシェフスキーは偉大な人で、彼のラストネームもKで始まります。みなさんの中には学位を1つ、中には2つ、3つ取得された方がいらっしゃることでしょう。 しかし学位を取ることは知識の始まりにすぎません。もし学位を持っていることこそが知識であると思うなら、あなたの状態は非常に悪いものです。 あなたの脳は筋肉で、筋肉は継続的な運動が不可欠です。もしあなたが卒業とともに運動をやめてしまうなら、人生の中で成し遂げられることはなにもないと言えるでしょう。 信じられないかもしれませんが、それが真実なのです。大学卒業生の30パーセントは卒業後の残りの人生の中で一冊も本を読まないと言うのです。 なぜならそのような人たちは、大学の学位を取得したなら、それで十分だと思っているからです。 自分の脳に運動させるためにすることはなにもないと思っているのです。人生の中で最大の喜びは脳のエクササイズです。 今日は自分の学位取得をお祝いするかもしれませんし、今日本を読めとは言いませんが、本を読み続けてください。学び続けてください。脳のエクササイズをするのです。 私の人生の中での楽しみの一つは本を読むことです。私は今1年間で100冊の本を読むようにしています。こうすることにより、私は自分がデュークを卒業した当時の自分よりもさらに良い人間になれたと感じています。 ですからみなさん、知識は不可欠です。継続的に知識を取り入れ、継続的に脳をエクササイズすることを忘れないでください。

37歳で知った「人生の楽しみ」

「E」は「楽しみ(enjoyment)」の「E」です。私はここまで、人生を邁進するために行うべき大変な事柄についてお話ししてまいりました。 しかし、人生とはデザインされたものではありません。どこかに到達するためにひたすら骨を折り、働くだけではありません。人生を謳歌してください。 確実に言えることですが、神様は私たちが苦しむためにこの世に生を受けるようにされたのではありません。神様は私たちが人生を楽しむためにここに存在させてくれたのであり、人生を楽しむに勝ることはありません。 トーマス・ジェファーソンはそれを「幸福の追求」と言いました。 もし自分や他人を傷つけることなく幸せを追求することができたなら、それに勝る喜びはありません。みなさんは人生を楽しむべきですが、どのように楽しむことができるでしょうか。 みなさんすべて、すぐに自分の好きなことができるわけではないでしょう。私は自分が楽しめる好きなことがなにかを知るのに何年もかかりました。 私は自分のビジネスを始めた年齢が37歳で、それまで何年も自分の好きでない、得意でないことをしていました。 試してみるのです。いろいろなことを試してみてください。しかし、自分のすることを楽しまなければなりません。 ノーベル賞受賞者の中には自分のすることを嫌だと思っていた人はいません。もしあなたが人生でなにかを成し遂げるのであれば、それを楽しまなければなりません。 さまざまなことを試し、発見し、結果的に人生を楽しむのです。もし自分のすることを楽しめるなら、大いなることを成し遂げることができるのです。 私は何年も前にデュークの学位を取得いたしましたが、当時はスタジアムにて、手渡しで学位を渡していました。あの日のスタジアムは地獄のごとく暑く、エアコンもありませんでした。 スピーカーが誰であったのかなど、私はまったく覚えていませんし、彼が誰であるかスピーチをしたのも、内容も一言も覚えていません。 50年後の今、彼の言ったことを覚えていないどころか、彼が話した50分後には彼がなにを言ったのか覚えていませんでした(笑)。ですから、記憶を助ける方法を用いて、少なくとも私が過去50分間の中でお話しした内容を覚えられるように手助けしたいと思います。

「GO! Duke!」の加護

「GO! Duke!」の意味は、「感謝」「独創性」「違い」「断固」「知識」そして「楽しみ」です。覚えておいてください。 これらの特質はデューク卒業生の「ダ・ヴィンチ・コード」です。ではここで私からみなさんに覚えておいて欲しいことがもう一つあります。 「GO! Duke!」の始めの三文字は「G」「O」「D」です。これは私の考えですが、デューク卒業生には神のご加護があるのです。 (会場拍手) 私はそれを証明することはできませんし、神学校も証明できません。 しかし私が間違っているということを証明する必要があるでしょうか?(笑)。ですから私の目には、すべての卒業生が神の新たに選ばれた人であり、みなさんも特別に選ばれた人であると感じるべきです。 それにみなさんには大きな責任があります。なぜなら神のご加護があるからです。 今日この卒業式の天気を見てもお分かりでしょう。もちろん、神頼みをするだけではいけません。 彼の有名な就任式のスピーチの中でケネディ大統領はこう言いました。その講演の最後に、こんな一文があります。 「善良な良心こそが私たちの唯一の報酬であり、最終的な裁きは歴史によりなされるということを心に留めましょう。 私たちの愛する祖国を導くために、神の祝福と助けを願いつつ、邁進しましょう。 しかし同時にこの地球上において神の働きが私たちのものであるということも忘れずに」 ですから前進するのです。しかし神に頼るだけではいけません。 しかし、もしあなたが感謝を示し、独創的であり、世界で違いを生み出すよう努力し、断固とした態度で知識を追求し、自分の行うことを楽しめるのであれば、物事を達成できるのです。 そしてそうすることによりあなた方のご両親、あなた方の子供たち、デュークそしてあなた自身の誇りとなることができるのです。今日だけではなく、明日、そして将来にもこのことを考えて欲しいと思います。

最後は亡き母への感謝

それではここで最後の言葉です。 今日は母の日です。ここに母親である人はどれくらいいらっしゃいますか? 母親である方は手を挙げるか、立ち上がっていただけますか? (会場拍手) みなさんは地球上に人々を生み出すだけではなく、お子さんたちを育て上げました。とくにお子さんがデュークの卒業生であられるなら、社会に対する大きな貢献です。 今日は私の母にこのスピーチを聞きに来てもらう予定でいました。 なぜなら今回私は理事長としての任期を終え、舞台に上がるのは今日が最後なので、自分の母親に来てもらうようにお願いしました。 彼女は「いいよ、卒業スピーチをするのは誰かい?」と聞いて来ました。だから、「私がする」と説明しましたら、「あら、オプラが来るんじゃないのかい」と言われました(笑)。 悲しいことに数週間前に彼女は亡くなってしまいましたので、今日私がここでスピーチをするのを見に来てもらうことはできませんでした。 我が母親に敬意を表したいと思います。 なぜなら彼女は私に、社会へ恩返しをすることの重要さを教えてくれましたし、私がそうしたときにはこれ以上にないほど喜んでくれました。私は本当に自分の人生について黙想し、社会と国に恩返しをしたいと思っています。 私が恩返しするために計画していることの1つは、この国にとって非常に重要だと思います。それはデューク大学です。 私はデュークが、国際的に重要な宝であり、デュークをサポートしているみなさん、自分の時間、エネルギー、アイディアを捧げることは、この国や人類を大きく助けることになっていると思います。 なぜなら、もしデュークが良い働きをし、アメリカが良い働きをすれば、世の中すべてが良くなるからです。私はそうすることにより母に敬意を表したいと思います。 ここにお母さんと一緒に今日参加できている人たちは幸せです。お母さんを大事にしてください。今日お母さんと一緒にここに来られなかった方々、お母さんに電話してください。 お母さんに電話できることは特権ですし、私にはもう、そうすることができません。私のように母を亡くしてしまった方々も、母の誇りになる行いをし、母の誇りになる生き方をしてください。 ありがとうございました。神のご加護がありますように。

  
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