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日本郵政「負の遺産を一掃する」民営化後初・最終赤字289億円を受けて

日本郵政「負の遺産を一掃する」民営化後初・最終赤字289億円を受けて

2017年5月15日に行われた、日本郵政株式会社2017年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

証券コード
6178
スピーカー
日本郵政株式会社 IR室長 風祭亮 氏

2017年3月期 決算の概要

th_1 風祭亮氏(以下、風祭) みなさま、本日はご多忙の中、日本郵政グループ2017年3月期決算電話会議にご参加していただき誠にありがとうございます。日本郵政IR室長の風祭と申します。よろしくお願いいたします。 ではさっそく、当グループ連結決算の概要につきましてご説明いたします。 1ページにはグループの決算の概要について記載しております。うち日本郵便とかんぽ生命はいずれも連結ベースの数値です。左側の太い線で囲んだ部分がグループ連結の数値です。 日本郵便につきましては、経常収益が1,174億円と大幅に増加しております。そのうち1,003億円は、2015年7月にトール社が連結対象に加わったことによる影響です。 郵便・物流事業、金融窓口事業とも増収を確保するなど、経常利益まで増益でございました。 しかしながら、4月25日に発表いたしましたトール社にかかるのれん等の減損損失4,003億円の計上等により、当期純損益は3,852億円の損失となり、2012年10月の会社統合後初の純損失となりました。 ゆうちょ銀行につきましては、金利が低位で推移するなど、厳しい金融環境下で国際予測収入が減少したことを主因として資金利益が減少するなどした結果、減収減益となりました。 かんぽ生命につきましても、個人保険の新規契約数や新契約年換算保険料の増加といった明るい材料が見られたものの、旧契約を含む保有契約数の反転には至らず、ゆうちょ銀行と同様に減収、また、経常利益は減益となりました。 なお、当期純利益につきましては、価格変動準備金繰入額の減少等により若干増益となりました。 このように、金融2社につきましては厳しい結果となったものの、一番下の達成率の欄にかっこ書きでございますが、104.0パーセント・103.0パーセントとございます通り、いずれも通期見通しとして掲げた水準の当期純利益を確保しております。 グループ全体の数値につきましては、これらを受け経常収益・損益ベースでは減収減益となりました。 当期純損益につきましては、トール社にかかるのれん等の減損損失の計上により、グループ発足以来初の純損失289億円を計上いたしました。 なお、4月25日に発表いたしました通り、通期見通しについては3,200億円の純利益から純損失400億円に修正しております。 今回、グループ連結で最終赤字になったことにつきましては、これを重く受け止めるとともに、その主因である減損損失の計上はトール社にかかる負の遺産を一掃するという大きな意味があるものと認識し、これが損益好転に向けた転機となるよう、併せて株主さま・関係者さまの信頼回復を果たせるよう、業績回復に努めてまいる所存です。

郵便・物流事業

th_2 次のページから、主要子会社・セグメント別の決算の概要についてご説明させていただきます。2ページへお進みください。郵便・物流事業について記載しております。 まず右上の棒グラフでございますが、収益に直結する郵便物等の取扱い数の推移でございます。物数全体では0.7パーセントと減少に転じております。 棒グラフの一番下が郵便物でございますが、郵便に関しましては対前年度比1.7パーセントの減少となっております。 前期にマイナンバー通知カードの差出、これは簡易書留のご利用でございましたが、それが当期はなくなったこと、また、年賀郵便・選挙郵便が減少したことなどの要因によるものです。 その上のゆうメール、またゆうパックにつきましては、伸びは鈍化しておりますが引き続き増加基調にあります。 2ページ左下の滝グラフでございますが、これは営業利益の前期からの増減分析をお示しするものです。 営業収益につきましては、料金割引の見直しによる郵便取扱収入の増加や、ゆうパック・ゆうメールの増加等が先ほど申し上げた減収要因をカバーすることにより、前期並みの1兆9,299億円を確保しました。 一方、営業費用につきましては、まずその左の滝グラフの左から3番目でございますが、人件費につきましては減少してございます。 内訳下のほうに小さい字で書いてございますが、一番下、法定福利費が増加をしたということでございますが、他方、減収要因との関連で超過勤務手当を含む給与手当等が大きく減少いたしました。 これによりまして人件費は31億円の減となってございます。それから、その右でございますが、集配運送委託費につきましては、海郵便が減少したり、円高の影響などによりまして国際運送料が減少したことに伴いまして、99億円の減少となってございます。 その右でございますが租税公課につきましては、事業税外形標準課税の税率引き上げなどにより、71億円の増となってございます。 その右、その他の経費でございますが、内訳おもなものが下の小さい字で書いてございますけれども、まず老朽化対策工事による資産、建物の増加などによりまして、減価償却費が増加しております。 他方、前期は携帯端末機を更改したのですが、当期はそれがなくなっているということに伴いまして、機器購入費につきましては減少してございます。 燃料・光熱費につきましても価格の下落に伴いまして減少しております。これらを要因といたしまして、営業費用につきましては12億円減少の1兆9,178億円となりました。これらの結果、右下の表に記載しました通り、営業利益は17億円増益の120億円となりました。

金融窓口事業

th_3 3ページへお進みください。3ページは、金融窓口事業について記載しております。まずは右上の収益構造の推移をお示しした棒グラフをご覧ください。 下から3つが受託手数料でございます。このうち一番下の保険手数料が143億円と大きく増加しておりますが、これはおもに簡易生命保険誕生100周年記念キャンペーンなどを通じ、かんぽ新契約の営業が好調であったことにより、募集手数料が増加したことによるものです。 そのうえ、銀行手数料につきましても、集中満期対策への取り組みなどにより30億円増加しております。その上でございますが、日本郵便の内部取引として消去される郵便手数料も23億円増加しております。 一番上のその他収益の棒グラフでございますが、物販事業・不動産事業・提携金融事業などの収益でございますが、これも増加をしております。 左下の滝グラフは、郵便・物流事業と同様、営業利益の前期からの増減分析をお示しするものであります。 営業収益につきましては、先ほど申し上げました通り、3つの手数料がいずれも増加したことにより、受託手数料が197億円増加しております。 その他の収益、先ほど申し上げましたが、これは全体で63億円増加しておりますが、下のほうに小さい字でございます内訳がございます。 物販事業が41億円、提携金融事業が37億円それぞれ増価した一方、不動産事業が43億円減少しております。 これは前期にございましたマンション分譲による販売収入があったわけでございますが、これが当期はなくなっているということで減少になっております。この結果、営業収益全体では前期比261億円増加の1兆3,864億円となりました。 一方、営業費用につきましては、まずこの滝グラフの左から4つ目でございますが、人件費につきましては全体としては減少しております。 先ほど郵便・物流事業のところで申し上げましたのと同様に、法定福利費の増加等がありましたものの、各種効率化施策により、給与手当等は減少しているということで、全体としては人件費は減少しております。 その右、租税公課でございますが、事業税外形標準課税の税率引き上げなどにより増加をしております。 その他経費でございますが、下のほうに小さい字で書いてございますが、減価償却費の増加、他方、不動産販売原価につきましては、先ほど申しました前期にございましたマンション分譲がなくなったということで減少しておりまして、結果、営業費用につきましては、20億円増加の1兆3,231億円となりました。 これらの結果、右下の表に記載しました通り、営業利益は240億円増益の633億円となりました。

国際物流事業

th_4 4ページは国際物流事業、トール社について記載しております。4月25日のテレフォンカンファレンス等でもご説明しておりますが、右下の棒グラフに記載しました通り、当期、資源価格の下落および中国経済・豪州経済の減速等が起きまして、トール社の営業損益は前期実績を大きく下回りました。 とくに豪州国内物流事業の損益が大幅に悪化し赤字に転じたほか、国際フォワーディング事業も赤字となりました。 営業収益および営業損益につきましては、左下の表の太線で囲んだ欄と一番右の欄をご覧ください。前期12ヶ月と比較しますと、営業収益は億単位で982億円減少の6,444億円、営業利益は178億円減少の56億円となっております。

国際物流事業 のれんの計上と減損

th_5 5ページは、国際物流事業に関わるのれんの計上と減損について記載しております。 これについても4月25日にご説明しました内容の繰り返しとなりますが、トール社の直近の実績を基礎とした損益見通しにより減損テストを実施した結果、当期末においてのれんおよび商標権の全部、ならびに流形固定資産の一部について、減損損失計4,003億円を計上しております。内訳については右下の表の通りでございます。

日本郵便(連結)決算の概要(まとめ)

th_6 6ページへお進みください。6ページは日本郵便のまとめについて記載しております。営業利益につきましては以上の結果、日本郵便全体では143億円増益の534億円となりました。 なお、この営業利益の額はトール社にかかるののれん等の償却費等が加味されたものです。 左下の表に記載しました通り、営業利益に加えて経常損益は増益でございましたが、トール社にかかるのれん等の減損損失、トール社自体の構造改革費用等を、特別損失として計上したことにより、当期純損益は2012年の会社統合後初の純損失となりました。日本郵便については以上でございます。 7ページから12ページまでは、ゆうちょ銀行およびかんぽ生命の決算について記載しておりますが、先ほど両社からご説明しておりますので、ここでは割愛させていただきます。

2018年3月期通期見通し

th_13 13ページは2018年3月期の通期見通しについて記載しております。 グループ連結では、親会社株主に帰属する当期純利益は4,000億円を見込んでおります。 2015年4月に公表しましたグループ中期経営計画では、その最終年度である2017年度の経営目標として、非支配株主に帰属する損益を含めて4,500億円の当期純利益を掲げておりましたが、2018年3月期においては、非支配株主に帰属する利益を500億円程度見込んでおりますので、中期経営計画をちょうど達成する見通しとなっております。 各社別に申し上げますと、日本郵便については前期のトール社にかかるのれん等の減損による一時的な損失がなくなるため、当期純利益で130億円を見込んでおります。6月の郵便料金改定による効果や、トール社にかかるのれんの償却がなくなるということはございますが、郵便物の減少や金融2社からの受託手数料の減少等の厳しい事業環境が継続すると見込んでいるほか、労働力需給ひっ迫に伴う期間雇用社員の新任単価アップなどの費用も増加するため、営業力の強化やコストコントロールに努めるものの、当期純利益は130億円と、厳しいものになると見込んでいるところです。 次に、ゆうちょ銀行は日銀のマイナス金利政策の導入もあり、国内では当面低金利環境の継続が見込まれる中、過去に投資した高利回りの資産が償還し、低利回りの資産に徐々に置き換わっていく一方で、運用の多様化・高度化、手数料ビジネスの強化、また、コスト削減等の取り組みを進めること、外国証券の償還差益の実現等により、2017年3月期と比べて380億円ほど増益の、3,500億円を予想しております。 また、かんぽ生命も低金利の影響が見込まれますが、保障を重視した販売の強化、運用の多様化・高度化等の取り組みを進めることで、2017年3月期とほぼ同水準の860億円を予想しております。

配当の状況

th_14 14ページへお進みください。14ページには株主還元について記載しております。2017年3月期は赤字決算ではございますが、期末配当につきましては当初想定通り1株当たり25円、中間配当25円と合わせまして年間50円とすることを予定しております。 2018年3月期の配当につきましても、通期ベースで2017年3月期同様の配当を維持し、中間配当25円を含め通期で1株当たり50円の配当を予定しております。下段は金融2社についての記載でございます。

(参考1)グループ会社関係図

th_15 最後、巻末に参考資料を3枚添付しております。15ページへお進みください。15ページ参考1には、グループ会社の関係図を記載しております。当期末決算における連結の範囲は、当社連結子会社274社および持分法適用関連24社、合わせまして299社となっております。

(参考2)経常損益の推移/(参考3)当期純損益の推移

16ページの参考2・17ページの参考3は、それぞれ経常損益の推移・当期純利益の推移を記載しております。 th_16 th_17 以上、簡単ではございましたが、日本郵政グループ2017年3月期連結決算の概要につきまして、ご説明させていただきました。以上で説明を終わります。

  
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