接客業を志望しているけれど……?

ナレーター:この番組は、就職活動を控えた学生たちが、本番を前に面接シュミレーションを行う、いわば、就活”虎の穴”。

並木裕太氏(以下、並木):就活ファール! 今日、『就活ファール!』に挑むのは、こちらの学生です。

遠藤氏(以下、遠藤):遠藤です。東洋大学からまいりました。よろしくお願いします。

人と人との関わり合いが、すごく好きなので。

ナレーター:大学では、理工学部に在籍している彼女、現在、ファミリーレストランでアルバイトをしており、その経験を活かし、理工学部にもかかわらず、接客業を志望しているという。しかし、就職に対して、大きな不安があるという。

眞邊明人氏(以下、眞邊):今、就活に不安がある。漠然とした不安だけど、なにが一番不安?

遠藤:インターンとして、けっこう(いろんな会社に)行かせていただいているんですけど。自分の行きたい業界がまだ見つからない。

眞邊:あぁ、なるほど。接客業とは言ってみたものの、そこがすごくこだわりがあるわけではなくて、やりたいことが見つかってない?

遠藤:はい。

眞邊:はっきりしてるのは、いわゆる、理系の研究室とか、どこかの企業の研究所みたいなことは考えてない?

遠藤:考えてないです。

やりたいのはフロント? バックヤード?

眞邊:あなたの思う仕事って、フロントに立って売る人なのか、バックヤードをやる人なのか、そういうのはある?

遠藤:最初のほうは、接客業をやっていきたいんですけど、ゆくゆくはバックヤードのほうの仕事をしたいです。

眞邊:バックヤード。どんな仕事をしたい?

遠藤:うーんと、商品開発とかそっちのほうがしたいです。

眞邊:商品開発がやりたいんや。

ナレーター:将来的には、商品開発の仕事をしたいが、まずは接客業に携わりたいという彼女。そこに疑問を感じた並木が、ある質問を投げ掛ける。

並木裕太氏(以下、並木):もしかして、ショップ店員が楽しそうだからやってみたいなっていう気持ち?

遠藤:ショップ店員……。はい、でも、そういう感じですね。

並木:ほかに興味がある業界は?

遠藤:あと、百貨店と化粧品メーカーとかです。

並木:それは、「美容部員さんはかわいいから、やってみたいなぁ」っていう気持ち?

遠藤:そういう感じです。

接客じゃなくて「女の子が憧れる仕事」をやりたい

ナレーター:続いて、接客のプロでもある、鈴木が問いかける。

鈴木康弘氏(以下、鈴木):まぁ売るのが仕事なわけですよ、と。遠藤さんがほかの友達とかと比べて、「私はこういう人だから・こういう経験があるから、より多くの商品、より高い値段の商品を売れる」という話って、なにかありますか?

遠藤:はい。

ナレーター:鈴木のこの質問が、彼女の本当の気持ちを導き出すことになる。

遠藤:そういった百貨店とかに勤めたら、自分の、私目当てに来てくれるお客様を増やすことができると思うので。

ナレーター:アルバイトでは、彼女目当てに来るお客さんも多いという。接客に対しては、相当な自信を持っているようだ。ここで、眞邊が彼女の心の奥に潜む、ある願望に気づく。

眞邊:そういう、なんていうのかな。ファンとか、あなたが好きだっていう人の前で立って、なにかをするのが好きなのか。いわゆる接客の中でも、商品を本当にちゃんと売りたいんだっていう人がいるわけですよ。今の話を聞いてると、その線引きがあやふやなんだけど、どっち?

遠藤:最初のほうです。

眞邊:あぁ~、なるほど。たぶん、憧れはもう少し華やかな世界。単純にものすごくわかりやすく言うと、芸能とかレポーターとかアナウンサーとか。女の子が憧れる読者モデルかもしれないし、そういうものに興味があるということ? 本当は?

遠藤:はい、でもそういう感じです。

眞邊:就職活動っていう名前で言うとこうなるけど、本当の夢は別にある。やれるかどうかは別にしてですよ。やれるかどうかは、こっちに置いといて。本当は、そこがやりたいという感じなんだね。

遠藤:はい。

ナレーター:ついに本当の気持ちを打ち明けた彼女。理想と現実の間で揺れ動く彼女の運命はいかに!?