生理周期が乱れるメカニズム

マイケル・アランダ 氏:もし月経を経験したことある女性なら、月経が常に周期どおりに来るわけではないということを知っていると思います。月経周期は通常21日から35日と言われており、その周期が数日前後するのは普通のことです。

しかし時に、予期していた時に月経が来なく、3ヶ月も月経が来ないという症状を無月経症と言います。月経が来ない理由として、妊娠、授乳、そして避妊薬の使用があげられます。時には、ホルモンへ直接ダメージを与えてしまう、内科的疾患が原因の時もあるのです。

ですが、月経が来ない理由は他にもあります。なぜなら、体を正常に機能させるのには、十分なエネルギーがとても重要だからです。今回は月経周期が普通に機能するメカニズムを説明します。

まずは、視床下部が性腺刺激放出ホルモンを出します。このホルモンは下垂体が卵巣をコントロールする他の2つのホルモンを放出させる働きを促し、これらエストロゲンとプロゲステロンのホルモンの分泌は直接月経に影響します。

とりわけ、エストロゲンは子宮内に受精卵を育てるための膜の作製を助けます。もし卵子が受精しなければ、卵子と膜は月経中に流れ落ちます。しかしこのプロセスは、例えば、負荷のかかりすぎる運動をした場合のように、体内に十分なエネルギーがなければ機能しません。このことは、無月経症がバレリーナ、体操選手、そして長距離ランナーに頻繁に起こることから説明がつきます。

ペンシルバニア州立大学のある研究によると、運動をしている女性の半分は、ある程度の月経周期の変化を経験をしているというこを発見しました。そしてカロリー欠乏は月経を停止させます。実際、無月経症は食欲不振の診断基準になるのです。運動とエネルギー欠如の両方は、月経周期に影響を与えます。なぜならこの2つはエネルギー欠乏という症状を体に与えるからです。

エネルギー欠乏は、体を保護モードに切り替えます。そうすると、体は体内で最も重要な役割を機能させようとエネルギーを節約しようとするため、生殖機能は正常に機能しません。あなたが安静時に利用するエネルギー量は低下し、ホルモンは異なるレベルで作り出されます。つまり、性腺刺激放出ホルモンが低下します。それは、下垂体がエストロゲンとプロゲステロンを調整するホルモンを放出しないことを意味します。そうして無月経症になるのです。

あなたは十分な栄養をとる事、一般的なライフスタイルを取り戻すことができます。しかし無月経症の間に、とりわけ骨の健康を脅かす危険な副作用が起きる場合があります。エストロゲンは骨密度を維持する働きがあります。無月経症の人は、エストロゲンレベルが低下する傾向にあります。それはたとえ若い人で無月経症がある場合に、骨粗しょう症を促進してしまうリスクが起きてしまう可能性があるという事です。したがって、予定日に月経が来なかった場合、診察が必要かもしれません。