「UI BATTLE vol.2」深津貴之氏・講評

深津貴之氏:THE GUILDの深津です。みなさん、今日はお疲れさまでした。

最初に謝っておかないといけないこととして、発表のフォーマットがわりと折に細かかったのはだいたい僕のせいです(笑)。

途中のプロセスとか、長所・短所とか、分析とか全部出しなさいと。あれは普段僕が大学の授業でやっている発表方法をそのまま突っ込んでしまったので、ハードルを上げるかたちになってしまって、大変だったと思います。みなさん、ありがとうございました。

チーム「西千葉」さんから言いますと、学生ということなんですけれども、一番よかったと思ったのは、ステップ数とか手戻りの数みたいな、仕事をやっている人でもけっこう見落とすところをしっかりと意識して、そこに対するソリューションを出してきたのがよかったと思います。

今後やっていくとしたら、たぶん実際はさらにメニューが増えていくことによって、画面の面積 VS クリックレートとかコンバージョンレートの戦いになってくると思うので、そこらへんを意識したり改善できていくといいと思います。

次の「Atsuko&Yukako」チームは、UIをすごくビジュアライズして、楽しく見せたり、わかりやすく見せるところがすごく優れていました。   3つ目の「CrowdWorks」さんのUIなんですけれども、あれは縦横でスムーズにいけるというのはすごくやりやすいと思いました。

最後の落とし込みのところで、軸が良いのかとか、悪いのかとか。ドラッグする前に、ポイントする領域にちゃんと商品があるのかないのか見えないとか、いくつか課題はあったんですけれども。

小さい実行レベルでは課題はあっても、大きなレベルのソリューションのところはけっこうきれいに解決できていたので、いいかなと思って推させていただきました。みなさん、本当にありがとうございました。お疲れさまでした。

司会者:ありがとうございます。では村越さん、お願いいたします。

「UI BATTLE vol.2」村越悟氏・講評

村越悟氏:お疲れさまでした。僕らグッドパッチは、実はvol.1の立ち上げをお手伝いしてていて、その時はリクルートさんの社内でやっていたイベントだったんです。

今回vol.2になって、外部の方も入って思ったのは、やっぱり緊張感もぜんぜん違ってくるので、すごくいいなと思いました。今後もvol.3、vol.4で続いていくともっといいなというのがイベント全体の感想です。

メルカリのUI改善をやっていた、学生さんに関しては、僕がもともと情報アーキテクチャが専門なので、情報構造にフォーカスを当ててたのがすごいいいなと思いました。

ただ、深津さんも言っていた、階層構造と画面専有面積のせめぎ合いをどうするのかとかという問題もありつつ、あとは情報の分類自体にも疑問符を投げかけてもよかったんじゃないかなと思いました。

あとSUUMOさんのUI改善に関しては、不動産の検索UIはけっこう難しいと思ってるんですけど、そこに対してけっこう直感的でわかりやすいUIを持ち込んできたとのがすごくおもしろいなと思って評価をしました。

ZOZOTOWNさんUI改善のチームに関しては、4象限のUIをドラッグ&ドロップでやるというところに関して、インターフェースとインタラクションという意味で、一番今回のイベントの趣旨に沿ってたのかなと思っていて、そこをすごく評価しました。

やはり前回と比べてものすごくレベルも上がって、すごくいいイベントになったと思っています。みなさんお疲れさまでした。

司会者:村越さん、ありがとうございました。最後に、岩佐さんよろしくお願いいたします。

「UI BATTLE vol.2」岩佐浩徳氏・講評

岩佐浩徳氏:みなさん、本当おつかれさまでした。上位3チームはだいたい同じお話になるので、 今回選ばれなかったんだけれども、Google Playの改善とか、Apple Musicの改善とか、iOSの設定のところにフォーカスしてお話しできればと思います。

Google PlayとApple Music、奇しくも競合同士のアプリのテーマだったんですけど、アプローチがけっこう違ってましたよね。

Google Playは、かなり裏にある行動ログをベースとしながら、ユーザーが能動的に選択するみたいなことをどれだけ排除しながらフィットさせるのか、みたいなとチャレンジだったと思います。

Apple Musicも、非常に感性的なところをテーマにしていて、意欲的なアプローチだったかなと考えています。

このあたりのアプローチは、我々も今後実業としても考えていかなければいけません。今までの「ユーザーが選べばいいじゃん」というところから、次の進化にあたるテーマかなと思っています。

設定のところですが、それぞれが着目しているモードをより拡張するということは、アイデアとして1個あると思います。

Apple Music、Google Playも、いかに先回りをして、ユーザーがいちいち「俺はこのモードだよ」と設定しなくても済んでしまう世界は、現存しているAndroidのホームアプリなどでも実装レベルに入っています。

そういうオートメーションの世界とユーザーインターフェースはもう切り離せないテーマ感になってくるという意味合いにおいては、おもしろいテーマだったかなと思っております。

前回は、オートメーションとかマシンラーニングみたいなテーマがそんなに出てこなかったんですけど、今回はそういったテーマがけっこう出てきたなと思っています。

これはすごく時流を反映していておもしろいなと思いますので、「じゃあ3回目はどんなテーマ感に着目をしていくのか」というところを、もう1回実業に持ち帰っていただいて、「今、取り組んでいるサービスにどうフィードバックしていけるのか?」と考えていただきたいと思います。

これを機会にまた仕事の幅を広げていってもらえればいいなと思いますので、みなさんお疲れさまでした。

(会場拍手)