人類以上に繁栄している9種の動物

ある種の動物は、どこででも見ることができます。たとえば、ハトは1羽いれば、他に百羽はいるはずです。これに比べれば、世界にトラがわずか数万頭しかいないのは、なんだか気の毒な気がしますね。

このように、一定の種の動物が、大量に生息できるのは、どうしてなのでしょうか。

環境学者が言うところの「栄養構造」、もしくは食物連鎖とは、生物がそれぞれ別個の場でエネルギーを摂取し、一方で自らが食物となり他の生物へエネルギーを提供するさまを指します。

植物やある種の微生物は、日光を使って自ら栄養を産出します。これらの生物は小さな消費者により摂取され、さらに大きな捕食動物により捕食されます。こういった個々のグループは、別個の栄養段階に分けられ、より大きな消費者にまで行き渡るエネルギーは、そのうちのわずかな一部です。

言い換えれば、シャチのように、頂点に立つ捕食者が地球を席巻することは、難しいことなのです。大量に繁殖する生物は、栄養構造の底辺を占め、どこにでもある食物を摂取し、あらゆる場で生きています。時には人間をも巧みに利用します。

こういった生物の頭数を把握するには、あまりにも数が多すぎるため、科学者たちは推量を用いています。

地球上で最も数の多い鳥

さて9種の生物は、たいへん多く生息しています。ドバトはそこらじゅうにいるように見えますが、他の鳥類に比較すれば、実はたいした数ではありません。

コウヨウチョウは、世界でもっとも数の多い野生の鳥だと言えるかもしれません。

見た目はかわいらしく、赤いクチバシを持ち、精巧な巣を作るフィンチ類なのですが、農家にはたいへん恐れられています。アフリカ大陸全土においては、150億羽ものコウヨウチョウが生息するとみられています。

コウヨウチョウは、何百羽もの群れをなして渡りを行い、ねぐらにする木々を一夜で損傷することで知られています。

彼らがこれほどまでも大量に繁殖できた一因として、その食物が挙げられます。コウヨウチョウは、あらゆる種を餌にします。種がどれほど大量にあるかは、よくおわかりでしょう。人間が、農耕を始めて穀物を栽培するようになってから、これは特に顕著になりました。

コウヨウチョウは、穀物畑に疫病神のように群れをなし舞い降りては、1羽につき1日で12グラムもの種を食べてしまいます。コウヨウチョウが、農家にとってたいへんな害鳥とされているのは、なんら不思議ではありません。

食物が豊富にあれば、コウヨウチョウは1シーズンに倍数にまで増殖し、ますますその数を増やしています。コウヨウチョウは数が非常に多いため、栄養段階のバイオマスにおいて大きな割合を占め、自然界には彼らを食べる捕食動物や腐食動物がたくさん存在します。

最も繁栄した脊椎動物

さて、深海は人間には馴染みの薄い世界ですが、たいへん豊かな生命の宝庫です。地球上でもっとも数の多い脊椎動物は、恐らくみなさんが目にしたことのないヨコエソ科の魚類です。

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