石破氏のLINEスタンプ

平将明氏(以下、平):それでは、石破さんは予算委員会に戻らないといけないので、今度は、大澤さんの質問にいきたいと思います。せっかく大澤さんが来ているので。石破さんは怖いというイメージがあるんですけど。

大澤咲希氏(以下、大澤):ごめんなさい(笑)。

:実は、大澤咲希は、この石破スタンプのユーザーでありまして。

大澤:そうなんですよ!

石破茂氏(以下、石破):お買い上げありがとうございます。

大澤:買わせていただいたんですけど、けっこうかわいらしい感じで、笑いを取るのに使えるんですよ。すみません(笑)。

:いつもなに使ってるの?

大澤:一番は、「ヒャッホー!」とか。

:あ、これ使ってるんですか。ありがとうございます。

大澤:すごい跳ねてるんで。ぜんぜん脈絡のないところで、喜びを表現するときに押すと、「なに、そのスタンプ(笑)」みたいな感じで、ツッコミが入って。

:若干ネガティブが入りつつ(笑)。

大澤:石破さんだよって言うと、「これ石破さんなの?」ってなって、「なんで使ってんの、ワロタ」みたいになって、話が進むので、けっこう笑いがとれます(笑)。

:ぜひ慶応のなかでも流行らせていただいて。先輩だよって言わなきゃ。

大澤:そうですね(笑)。先輩というより有名人すぎて。

:ということで、大澤咲希さんからいくつか質問が。どうぞ!

大澤:まず、なんでこれを作ったんですか?

石破:これは、平さんがみんな仕組んだんだけど(笑)。恐ろしいイメージを逆手に取って、みなさま魔除けに使ってくださいという意図もあれば、「意外とかわいいじゃん」みたいなところもあって、いろいろ新商品を開発して、あらゆる顧客層に訴えようと。そういう販売戦略です。

大澤:確かに。怖いっていうイメージから、これで、いつも使うようになってから、申し訳ないですけど、かわいいみたいなイメージになっちゃって。生でお会いしても、ちょっと笑顔がかわいいと思うようにイメージチェンジされました。

:大澤咲希さんは、まんまと私の戦略に乗っているということなんですよね。

大澤:はめられました(笑)。

:やっぱりね、石破さん、怖いイメージがあるみたいでね。少しこういうのを出して、実はそうじゃないんだというのをね、やろうと思いました。

石破氏の座右の銘は?

じゃあ、次の質問をどうぞ。

大澤:好きな女性のタイプを聞きたいです。

:きましたね。

石破:もう還暦過ぎるとね、達観したね。すべての人にすべてのよさがあるという。それぞれの人、みなすべてすばらしい。好きなタイプとか言うのはやめた!

:模範解答ですね(笑)。

大澤:え、いやです。そんなの。じゃあ、奥さんを好きになったきっかけとかは?

石破:それは、大学の同級生で。1年生で、私は慶應義塾高等学校だったので、3年間女性と接する機会がなかったわけですよ。それで、大学に入った最初の週の土曜日に、今のうちの奥さん……、って前の奥さんがいるわけじゃないな。これが、本を抱えて、図書館から降りてきたのを見て、うわ~って思ったのが始まり。

大澤:え~、それで結婚してるんですか、今。

石破:そうだよ。

大澤:キュ~ン!

石破:なんだそれは(笑)。

:石破さんと僕の共通点は、私もカミさんが大学の同級生で、大学1年で出会って、僕は、2年で付き合い始めて、25で結婚して、だから、銀婚式なんですよ。今年。

石破:お~、25年。

:だから、そういう、石破さんと私の共通の、誠実なお人柄があると思いますけど(笑)。

石破:そうだ、そうだ(笑)。

:ということで、あとは? あと、1問くらいですね。時間的に。

石破:「座右の銘は?」なんて聞くなよ。

:座右の銘は?

石破:え! 座右の銘。これは、字が難しいけどね。鷙鳥不群と言ってですね。

大澤:しゅうちょうふぐん。

石破:陸奥宗光の座右の銘。鷹とか鷲とかいう猛禽類は、群れることがありません。1羽でもちゃんと生きていきますというのがあって。とかくメダカは群れたがるとか、寄らば大樹の陰とか、そういうものの反対語ね。なんか、群れて、わらわらやるの嫌いなんですよ、私。

大澤:かっこいい。

石破:かっこよくはないけど。「間違ってるだろう、これ」っていうのを、誰かが言わないと。私、平さんの半分くらい言うんだけど。

:いやいやいや(笑)。

石破:「間違ってんじゃん、これ」っていうのを、誰も言わなくなったら終わりでっせ。

大澤:確かに、今、群れる男が、大学生の男の子多いんですよ!

:多いの?(笑)。

大澤:やっぱりかっこいいですね。そういう人と、私は結婚したいです。

石破:おぉ、いきなり話が飛びましたね(笑)。

「それは違うだろう」と誰かが言わないといけない

:でも、水月会はそういう人多いですよね。石破さんのグループはどちらかと言うと。私もどっちかというと、1匹オオカミ的で、是々非々なんで、なるほどそうかなと思いますよ。

やっぱり、和をもって尊しとなすっていうのはいいんだけど、時として、空気に流されて、日本が失敗するときって、実はそこなんだよね。だから、そのときに、「それは違うだろう」と言う役割を誰かが果たさないといけないというのはあるんだと思いますよ。

大澤:非主流派ですからね(笑)。

:石破さんはもっぱら、今マスコミを見ると、文句ばっかり言ってるような報道ですけどもね(笑)。まぁしょうがないですね、それは。

石破:でも、誰かが言わないと。私、30年国会議員やってたけど、この雰囲気は初めてですね。誰も、というか、ほとんどものを言わない。ものを言うと、嫌な奴とか、変な奴とか、裏切り者とか、「逆らうのか」とかいう雰囲気になってですね。

それはやっぱり、みんな、それぞれ当選なんだろうな。2回だと政務官当選、3回だと副大臣当選、4回だと常務委員長当選、5回だと大臣。やっぱりみんな、それぞれのポストを得て、天下国家のために働きたいんで、上に逆らうと、あまりいいことないよっていうのはわかるんだけどね。

わかるんだけど、私、小泉さんにめちゃくちゃ逆らってばっかりいたけど、防衛庁長官になりましたけどね(笑)。

:確かに、今、言ってもしょうがないかなっていう感じが、1期、2期生に多いですよね。僕ら、1期、2期のときは、かなり激しくやって、造反もして、処分もされてってありましたけど、今はないですよね。

小泉進次郎さんは、けっこう自分の意見を言うけど。あんまりいないですよね。齋藤健さんも言うな。

石破:健ちゃんも言うね。

:でも、全般的にはやっぱり。

石破:若狭さんとか。

:若狭さんはもう言うどころの騒ぎじゃないですからね(笑)。そう見てみると、やっぱり我々の周辺に多いですよね。

石破:私、当選1回、2回の頃ね、この自民党本部で、総務会室が6階にあるんですよ。「こんな決定は許さないぞ!」ってバリケードを張って、大乱闘やったことがありますけどね。

大澤:え~! 若かりし頃。

石破:そうなんだけど(笑)。やっぱり若い頃って、失敗もたくさんしたけど、なんだろうな、若いやつが暴れないで、騒がないで、本音言わないで、組織って保つのかね。

:そこは党の体質になりつつあるので、少し揺り動かさないといけないですね。

石破:そう思います。

大澤:座右の銘から、エモい話が聞けました。

:エモいってわかんないでしょ?

石破:エモいってなにそれ?

大澤:なんだろう、感動的な、エモーショナルな、グッとくる、みたいな。

石破:エモーショナル。そうか、そうか。

:エロいとも違うし、エグいとも違うんだよね。

大澤:エモい。

:(会場の記者に向かって)知ってる? エモいって知ってた? あ~、知らない。4人中3人が知らない。

石破:産経新聞だけが知っていた。

:産経新聞だけは知ってた。なるほど、さすが産経新聞ですね。

大澤:エモい、すごく言います。

:今日は、石破さんなんで、番記者の方が4人聞いてるんですけど。

大澤:あ、そういう人たちだったんですね。

:誰かと思った?(笑)。

大澤:はい。

石破:秘書官には見えんわね。どう見たって。

:秘書官には見えないですね。ということで、予算員会もありますので、今日は時間厳守で終わりたいと思いますが、いよいよ私も明日50歳になるので。

(会場拍手)

:思い残したことはないので、さらに激しく、政治家としても暴れたいと思います。

大澤:暴れてください。

:ということで、今日は、大変お忙しいなか、石破茂さんにおいでいただきました。カフェスタもこうやってやっておりますので、またよきところで来ていただければと思います。

石破:お願いします。

:それでは、これにてカフェスタ、お開きとさせていただきます。石破さん、どうもありがとうございました。

石破:ありがとうございました。

大澤:ありがとうございました。