2016年度決算説明

伊藤正明氏:改めまして、みなさん、こんにちは。お忙しいところ、足をお運びいただきまして、誠にありがとうございます。

中間期の発表の時に、ものすごい暑い日で大変ご迷惑をかけましたが、今日は逆にまったく本当に寒い日になりました。このような日に足をお運びいただいたこと、誠にありがたく感謝申し上げます。

では、お手元の資料、総括のところを、私から説明をいたします。

2016年度実績①

ページを開いていただいて、2ページをお願いします。16年度の実績ということで、当期の業績についてお示ししております。 

売上高4,852億円、営業利益678億円、経常利益662億円、当期純利益が404億円ということになっております。

前年同期、右側に15年の実績を示しておりますが、このようになっておりまして。売上は減収ですが、あとはいずれの利益も増益ということになっております。

8月4日に公表しました売上高は5,000億円、営業利益は700億円、経常利益は680億円、当期純利益は400億円でしたので、当期利益は超過達成しておりますが、残りは残念ながら届かなかったという数字になっております。

2016年度実績②

次のページをお願いします。3ページ。16年度の実績を今度はグラフでお示ししております。

売上高は、先ほどありましたように、4,852億円ということで減収でございますが、あとの利益につきましては、2年連続での最高益更新ということになっております。

2016年度の主要施策実績

次の4ページにまいります。16年度の主要施策の実績ということで、お示しをしております。

当社は中期経営計画「GS-STEP」の主要戦略を着実に実行してまいりました。

コア事業の深耕としましては、ポバールの樹脂4極体制の強化の一環として、米国プラントの稼働を開始いたしました。これは300万ドルですね。300million dollarの投資です。

2番目の水溶性ポバールフィルムの米国新工場の稼働を開始しました。これは旺盛な洗剤用のフィルム需要に対応するためのものでありまして、これも昨年の4月に上の1番目と同じ時期に竣工式を行いまして、もう生産を始めております。

3番目に、ヨーロッパにおいてエバールの生産設備の増強を行いまして、稼働を開始しております。

それからアメリカにおきましても、生産設備の増強を決定いたしました。これは18年の2Qに稼働予定です。

この2件の欧米の増強をもちまして、グローバルで伸びてきます食品包材ですとか、自動車用・タンク用途の需要に対応してまいりたいと考えております。

あと4番目として、PVBフィルムの韓国工場で生産設備の増強を決定しまして、今、工事中でございます。18年の年初に稼働予定でございます。主に自動車用途向けの高機能フィルムを生産する予定です。

あと、すでに発表しましたが、イソプレン、エラストマー、ジェネスタのタイにおける事業化可能性について検討を開始しております。今年度中に結論を出したいと考えております。

次に技術革新についてですが、ベクトランの生産効率向上のプロセスを確立いたしました。

あと、次世代の成長モデルとしては、当社の100パーセント子会社でありましたクラレケミカル株式会社を吸収合併しまして、17年1月より炭素材料事業部として、クラレの新しい事業部としてスタートをさせました。

ここに従来ありました、エネルギー材料事業推進部というのを統合いたしまして、エネルギー関連材料の開発を加速するほかに、世界的にも市場が伸びております、活性炭ビジネスの早期拡大を目指して、当社クラレが持っております海外ネットワーク等も有効に活用してまいりたいと考えております。

最後に経営資源の最適配置ですが、当社はデュポンのビニルアセテート関連事業の買収後、海外拠点が一挙に広がりまして、グローバルでの経営情報等を即時に取得する必要性が高まっております。その一環としまして、グローバルITシステムの構築を行いました。

具体的には、17年よりグローバルSAPの運用を開始して、海外についてはここで一元管理できるようにしようと考えております。この実績をもとに、将来は、日本のデータも一元的に管理できるかたちに持っていきたいと考えております。

2017年度通期業績予想

5ページにまいります。次に、17年度の通期の業績予想でございます。

売上高は5,300億円、営業利益は700億円、経常利益は680億円、当期純利益は420億円とおいておりますが、前提となります為替は、ドルが110円、ユーロが120円ということで、右側の16年の実績109円と120円、まあほぼほぼこのレベルでおいて考えたということですね。

それからナフサにつきましては、キロリッターあたり3万6,000円ということで、足元もうちょっと安いんですけど、とりあえず前提としてはこれでおいたとご理解ください。こうおきますと、今、申し上げた売上利益計画になるということです。

利益につきましては、さらに最高益を更新したいということで、この数字をおいております。

2017年度重点課題

6ページに、17年度の重点課題についてお話をします。

何度も繰り返しになりますけれども、コア事業の深耕では、昨年稼働しましたアメリカのポバール樹脂の工場ですけれども、プロセスそのものは、日本でも運転の実績のあるプラントをそのまま向こうへ持っていったんですけれども、環境対応ですね。

大気汚染の対応ということで新しい設備を付加したんですが、そこの部分が少しうまく動かなかったということで、フル生産できなかったということになっております。

これは一部に手を入れまして、2列、並列生産はできるかたちにはしました。若干まだ制約が残っておりますので、これについては今年の秋の定修でさらに手を入れて、完全に問題なく運転できるようにしたいと考えております。

あと、光学用のポバールフィルムを新設備で、早急に顧客の認承を取り付けて、本格的な操業に入りたいと思っております。もう顧客認承用のサンプルはもう採りましたので、これをお客様のほうで評価いただければ、認承いただければ、いつでも商業運転には入れる状態になっております。

あと、水溶性のポバールフィルムは世界的に旺盛な洗剤用フィルムなど需要に対応すべく、能力増強について検討していきたいと思っております。

あと自動車用途のPVBフィルムのマーケティングを強化し、先ほど申し上げました新しい設備が18年年初に稼働しますので、これに向けて積極的にマーケティングを行って拡販していきたいと考えております。

タイのプラントにつきましても、今年度中に事業化の判断をしたいと考えております。

技術革新では、PVAとかPVBのフィルム製品群の原料樹脂について開発を進めまして、一層付加価値の高いものを、樹脂から差別化できる製品ですね、こういうものを作っていくための原料樹脂の開発を進めてまいりたいと考えております。

それからあと、昨年よりテーマにあげておりましたが、触媒開発をさらに強化していきたいと考えております。

次世代の成長モデルでは、炭素材料事業部において、世界的に拡大している活性炭ビジネスの拡大を目指すと同時に、リチウムイオン二次電池用の植物性ハードカーボンの開発などのエネルギー関連材料を拡大していきたいと考えております。

経営資源の最適配置では、グローバルITシステムの強化の一環、先ほど申し上げましたグローバルSAPですね、これの運用を開始します。

あと、グローバル人材育成強化ということで、これも拠点が増えまして、人員すごく増えていますので、グローバルに人事管理をできるようにして、人材を一元管理できるようなシステムを開発しておりまして、この運用を開始したいと考えております。

配当金について

7ページにまいります。

配当金についてですが、16年度は、期末の配当は1株あたり21円とさせていただく予定です。年初は40円と申し上げておりましたが、この1円増配を含めまして、年間では41円ということになります。

17年度については、1株あたりの配当金は同じく、先ほどの当期純利益420億円を前提に、中間期20円、期末配当22円、年間で42円とさせていただきたいと考えております。

以上で私の説明は終わります。

セグメント別売上高・営業利益

久川和彦氏:では、引き続きまして、詳細を私から説明させていただきます。

9ページをお願いいたします。まずはじめに、16年度の実績と15年度実績との増減について説明いたします。

2016年度主要事業概況

次の10ページにセグメント別の訂正情報をお示ししておりますので、あわせてご覧いただければと思います。

まず、当期の売上高ですけれども、円高影響、それから原料安による売値低下の影響を受けまして、繊維を除くすべての事業で減収に終わっております。

一方、当期営業利益につきましては、ビニルアセテートおよび繊維での増益が寄与したことから、全体では17億円の増益となっております。

ビニルアセテートセグメントにつきましては、ポバール樹脂は、先ほど来ご説明しておりますように、米国新プラントが安定操業にいたらなかったということ、それによって償却費、あるいは固定費の増加を吸収できなかったといったかたちになっております。

光学用ポバールフィルムにつきましては、液晶パネルの生産調整が一段落いたしまして、下期終盤にかけては販売量が回復いたしました。

水溶性ポバールフィルムは、引き続き堅調に推移しております。

また、PVBフィルムも引き続き順調に推移しておりまして、エバールにつきましても、食品包装用途、それから自動車ガソリン用途ともに順調に拡大しております。

イソプレン関連では、ファインケミカル、セプトン、および、液状ゴムが堅調に推移いたしました。

ジェネスタは、自動車用途は拡大を続けておりまして、コネクタ用途につきましても需要が回復いたしましたけれども、LED反射板用途は引き続き苦戦しております。

機能材料セグメントは、メタクリルは非常に厳しい環境が続いておりましたけれども、期の終盤で販売量が回復してきました。

メディカルにつきましては、歯科材料が新製品の拡充に加え、販売面で事業統合によるシナジー効果が増大し、順調に推移いたしました。

クラリーノは、為替の円高影響を吸収しきれず、減益となっております。

繊維セグメントは、ビニロンの高付加価値用途が好調に推移いたしました。加えて、生活資材につきましても、クラフレックスを中心に順調に推移いたしました。

トレーディングセグメントは、化学品関連事業が堅調に推移いたしましたが、繊維関連事業につきましては、一部用途を除いて低調な国内需要の影響を受けました。

その他事業は、第1四半期連結会計期間にエネルギー材料事業が加わったことにより、これは現状かなり開発費をかけておりますから、その開発費の増加が数字となって表れております。

2016年度キャッシュフロー

11ページをお願いいたします。ここでは16年度のキャッシュフローについてご説明をいたします。

営業キャッシュフローは939億円。投資キャッシュフローはマイナス493億円。結果、フリーキャッシュフローは446億円となりました。当期はM&A関連費用は発生しておりません。

1株あたりの当期純利益につきましては114円98銭。純資産は1,459円34銭となりました。

設備投資の決定ベースでは、米国エバール工場生産設備増強、PVBフィルム韓国工場生産設備増強、グローバルSAP導入などで、489億円となっております。

受入ベースでは、光学用ポバールフィルム生産設備増強、エバールヨーロッパにおけるエバール生産設備増強、グローバルSAP導入などで、536億円となりました。

減価償却費は、デュポン社から買収したGLSののれん代等の償却減でマイナス10億円、光学用フィルム関連の減価償却減10億円などで、前年比較ではマイナス25億円となっております。

研究開発費は、触媒技術関連の研究費などで、前年度比プラス7億円の198億円となりました。

営業利益増減分析

12ページお願いいたします。ここでは前期と比較した営業利益増減を示しております。

前年度対比では、営業利益はプラス17億円となっております。

数量につきましては、PVA樹脂の米国新工場稼働における増加を見込んでおりましたけれども、先ほども申し上げましたように、生産が順調に稼働しなかったと、いかなかったということで、16年度ではほとんど寄与ができませんでした。

操業度につきましては、PVAフィルム、水溶性ポバールフィルム、エバール、歯科材料、繊維などの販売量増で20億円の増益となりました。

償却費につきましては、GLSののれん代と償却費減マイナス10億円、および光学用ポバールフィルム償却費減マイナス10億円などで、トータル25億円減少しております。

原油価格等の大幅な下落によりまして、原燃料コストが130億円低下しましたけれども、販売価格も低下しまして、マイナス85億円の減益要因となっております。

為替につきましては、年度の終盤に円安方向に動きましたけれども、年トータルではドル、ユーロとも円高になりまして、合計では55億円の減益要因となっております。

経費につきましては、研究開発費、人件費の増加、事業税等で18億円増加しております。

貸借対照表1(資産の部)

13ページをお願いいたします。ここでは貸借対照表の資産の部を説明いたします。

まず、流動資産285億円増加のうち、当期末は現預金および有価証券で350億円増加しております。これは手元資金約260億円増と、投資有価証券からの振替90億円によるものです。残りの約60億円の減少は、主にその他流動資産の減少です。

固定資産の48億円の減少の内訳は、有形・無形・固定資産を合わせた増加が54億円、投資その他の減少が102億円となっております。

貸借対照表2(負債・純資産の部)

14ページをお願いいたします。負債・純資産の部でございます。

流動負債につきましては、買入債務および未払い法人税が約90億円減少いたしましたけれども、その他流動負債が設備買掛金や外貨建てグループ融資のヘッジ時価評価差額等によりまして、90億円増加しております。

固定負債の増加56億円は、主に特別損失として処理いたしましたPCB処理に関する環境対策引当金の増加によるものです。

純資産は、為替換算調整勘定が93億円減少いたしましたけれども、利益剰余金増などによりまして、174億円増加いたしました。

自己資本比率につきましては、前年度末と変わらず、70.7パーセントとなっております。

2017年度業績予想

15ページお願いいたします。ここでは17年度の業績予想について説明いたします。

売上高・利益につきましては、先ほど伊藤が申し上げたとおりです。

1株あたりの当期純利益は、420億円をベースにいたしまして、119円49銭となる見込みです。配当金は、先ほどご説明しましたとおり、年間42円を予定しております。

設備投資の決定ベースは545億円、受入ベースでは585億円を見込んでおります。

減価償却費は397億円となる見込みです。主な減少理由は、クラレヨーロッパののれん代償却が終了したことによるものです。

研究開発費は12億円増の210億円となる見込みです。

営業利益増減分析

続いて16ページお願いいたします。2017年度の営業利益、対前年度比の営業利益増減分析をお示ししております。

数量につきましては、光学用ポバールフィルムの増設、それからエバールヨーロッパでのエバール設備増強の貢献によりまして、20億円の増益効果を見込んでおります。

操業度につきましては、PVA樹脂、エバール、セプトン、ジェネスタなどの数量増によりまして、40億円の増益効果を見込んでおります。

償却費は、クラレヨーロッパののれん代等償却が終了するということもございまして、19億円減少する見込みです。

為替影響はほとんどございません。

原油価格等の上昇によりまして、原燃料コストが約25億円増加すると予想しております。

一方、売値、銘柄構成でお示ししておりますマイナス25億円は、主として、2016年までの原料安の影響に対して、時間差で売値調整を余儀なくされると見ておりまして、その結果、マイナス25億円ということになっております。

経費につきましては、研究開発等の増加で7億円増加する見込みでございます。

セグメント変更について

17ページお願いいたします。セグメント変更についてご説明いたします。

先ほど申し上げましたように、当社の100パーセント子会社でありましたクラレケミカル株式会社を吸収合併いたしまして、その結果として本年1月以降若干セグメントを変更いたしております。

この旧クラレケミカル株式会社とエネルギー関連材料推進事業部を統合いたしまして、新しく炭素材料事業部というかたちで再編しております。この事業部を機能材料セグメントに編入することにいたしております。

その他の事業セグメントに関しては、変更はございません。

セグメント別売上高・営業利益(新セグメント)

18ページお願いいたします。セグメント別の売上高と営業利益につきまして、2016年度実績対比でお示ししております。

ご覧いただきましたらわかりますように、繊維セグメントを除くすべてのセグメントで増収増益を見込んでおります。

まず、ビニルアセテートセグメントでございますけれども、PVA樹脂、エバール、水溶性ポバールフィルムは販売数量も増え、増収増益を見込んでおります。

光学用ポバールフィルムにつきましては、前年度比3パーセント程度の販売数量増を見込んでおりまして、増収でございますけれども、新たな設備を稼働させることで、初年度の償却費負担が大きくなっておりまして、それによって減益を予想しております。

イソプレンセグメントは、ファインケミカル、エラストマーが堅調で、増収増益を見込んでおります。ジェネスタも、自動車用途を中心に販売数量が増え、増収増益の予定です。

機能材料セグメントは、全事業部で販売数量増加が見込まれ、増収増益と予想しております。

繊維は、ビニロン、不織布セグメントなど、販売数量は増加すると見込んでおりますけれども、販売構成の変化によりまして、利益面では減益を予想しております。

トレーディングにつきましては、繊維関連事業、化学品関連事業ともアジア市場を中心とする海外への販売強化、あるいは高付加価値品の開発・拡販などを行い、増収増益を見込んでおります。

その他につきましては、新事業の収益改善およびその他関連会社の増益により、トータルで増益を見込んでおります。

【トピックス】<PVBフィルム>

19ページお願いいたします。

今回はトピックスといたしまして、当社コア事業の1つであります、PVBフィルム事業の成長モデルについて紹介をいたします。当社におけるPVB関連事業につきましては、比較的歴史が浅うございまして、2001年にクラリアント社からPVB樹脂事業を買収したのが始まりでございます。

その後、2004年にビニルアセテート事業のダウンストリーム戦略の一環といたしまして、ドイツのHTトロプラスト社よりPVBフィルム事業を買収いたしまして、本格的にフィルム事業に参入いたしました。原料PVAからの一貫生産を行うことでコスト優位性を保ちながら、主に建築用途で事業拡大を行ってまいりました。

その後、2014年の米・デュポン社からのビニルアセテート関連事業買収によりまして、PVBフィルムのさらなる事業拡大を行い、主原料であるVAMの供給力強化を行いまして、これによってコスト競争力を一層強化するということが実現しております。

今後につきましては、建築用で高付加価値フィルム「セントリグラス」の拡販によりまして製品ポートフォリオの強化を図るとともに、高機能高品質製品の開発を行い、現在ナンバー1シェアである建築用途での競争力をさらに強化してまいります。

また、最大用途であります自動車用途でも、高機能製品を開発、デュポン社のビニルアセテート関連事業買収で獲得したグローバル販売網を最大限に活用いたしまして、拡販を行ってまいります。

その一環といたしまして、当社は韓国工場におきまして、フィルム生産設備の増強を決定いたしました。

【トピックス】<PVBフィルム>

20ページお願いいたします。ここでは、その韓国工場における生産設備増強に関する概要をお示ししております。

当社韓国工場は、韓国自動車主要産業が集まる蔚山(ウルサン)にございます。スライドに書かれておりますとおり、新設備の稼働時期は2018年の年初、主にに当社が開発した高遮音性フィルムなどの高機能フィルムの生産を行う予定にしております。

今回の供給能力増強で、GLSがアジアに持っていた強い販売網と顧客との良好な関係を最大限に活用いたしまして、主にアジア市場でのビジネス拡大を目指してまいります。

【トピックス】<GLSシナジー>

21ページお願いいたします。ここでは、デュポン社のビニルアセテート関連事業買収に伴って発現するシナジー効果についてまとめております。

表に示しておりますコストシナジー効果につきましては、VAMの自給化比率向上に伴うもの、生産の最適化によるもの、販売・技サ、技術ノウハウ、原料購買、物流などの最適化によるものが含まれておりまして、2017年で35億円のコストシナジーが発現することを予想しております。

製品ポートフォリオの最適化によりまして、新しい市場や顧客の拡大に寄与したものを販売シナジーとして入れております。

この販売シナジーの発現につきましては、当初の予定よりも若干発現が遅れておりまして、2017年につきましては5億円程度の発現にとどまる見込みです。

2018年年初より稼働を予定しております、先ほどご説明した、韓国工場の新設備で、当社の開発した高機能フィルムの生産を行いまして、GLSの販売網に乗せて、主にアジアで拡販を進めることで、販売シナジーの発現を加速してまいりたいと考えております。

以上でございます。