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サイボウズが黒字転換 青野社長「売上・利益よりも大事にしたいものがある」

サイボウズが黒字転換 青野社長「売上・利益よりも大事にしたいものがある」

2016年12月期決算説明会

スクリーンショット 2017-02-28 21.29.31 青野慶久氏 みなさま、こんにちは。サイボウズの青野でございます。それでは、今から前期の決算と今期の事業戦略についてお話をさせていただきます。 サイボウズは、この決算と事業説明会を年に1回しかやっていないので、1年ぶりということになります。 1年前のこの場で前前期の発表をしたんですけれども。「赤字にする」と宣言して「赤字になったぞ、どや!」っていうふうに言ったら、それがそのまま記事になりまして。 ドヤ顔で赤字決算の発表するアホな会社という(笑)。ずいぶん記事も読んでいただいて。そういう1年前でした。 今年はそれに比べますと、普通に黒字になったので、正直ネタ的にはあんまりおもしろくなくて。ちょっとみなさん書きにくいかもしれませんけれども、せっかくの機会ですのでご紹介させていただければと思います。

会社概要

0002 まず会社の概要ですが、変わったところでいきますと、直接の子会社じゃないんですけど、シドニーにkintone Australiaという合弁会社ができまして、グローバルに広がりつつあります。 今は社員数が635人ぐらいですね。1年前と比べると50人ぐらい増えました。

企業理念

0003 こちらは企業理念です。「チームワークあふれる『社会』を創る。チームワークあふれる『会社』を創る」。これがサイボウズの企業理念になっております。 他社さんと違うところがあるとすると、たぶん全従業員が理念を言えます。大企業だと掲げている企業理念を言えない人も多いかと思うんですが、サイボウズだとたぶん全員言えます。 「チームワークのあふれる『社会』を創る」「チームワークあふれる『会社』を創る」ということで、全員言える企業理念になっています。 また、スライドの下の方に売上や利益よりも「利用者数」のことが書いてます。こういうものを入れている上場企業もあんまりないかもしれませんが、私たちのこだわりはあくまでも「チームワークのあふれる『社会』を創る」であって、売上・利益をあげることじゃありません。 「売上・利益があがっていて、それで社員が泣いていたら、それ意味あるんですか?」と。「売上・利益があがってるのに、社会にとっては害悪をいっぱい出していると。そんな会社いらないよね」と。 これは当たり前のことなんですけれども、「売上・利益よりも大事にしたいものがあるよね」ということを改めてうたわせていただいております。

グループウェアとは?

0004 グループウェアというと、人が入力する情報が当たり前だったんですけど。 最近変わったところとしては、センサーとかGPSとか、そういうところからもデータが上がってくるようになったというのが、最近の傾向かと思います。ありとあらゆる情報をみんなで共有していくという流れになっています。

主力製品群

0005 導入実績のほうもじょじょに増えてきております。中小企業さん向けのサイボウズOfficeから、大企業さん向けのkintone。業務アプリのクラウドまで、さまざまな主力製品、すべて今のところ順調に来ております。

中期事業戦略

0006 これは中期の事業戦略ですね。この3年から5年ぐらいに私たちがやっている取組みなんですが、パッケージからクラウドへ、中小企業から大企業へ、情報共有アプリから情報共有プラットフォームへ、日本から海外へということで。今、この4方向でストレッチをかけながら事業を回しているところです。

業績予想(2016年12月期)

0008 ちょっと話を戻しまして、去年のサイボウズなんですが、これが1年前に出した業績予想になります。 「80億円売上あげますわ」って言って。「そのうちの38億8,000万円がクラウドになる予定です。なので、配当これぐらいにします」と。 「クラウドの売上の10パーセントを配当に回しますと言っているので、こういうふうな数字になります」と言ったのが1年前なんですが、どうなったかというと、これですね。

2016年12月期業績

0009 80億3,900万円ということで。予想とほぼ同じ。1パーセントもズレてないというね、ニアピン賞をあげたいぐらいの、そういう売上になりました。 ただ、内訳がずいぶん予想と外れまして。クラウドの売上が38億8,000万の予定だったんですけど、40億5,000万ということで、クラウドは予想以上に伸びましたということが結果として起きました。言い換えますと、パッケージの既存の事業が思ったより伸びなかったということになります。 一昨年はもう、とにかく大赤字出してでもいいからやろうというのでがんばってやったんですけど、前期はそこまではいかなかったんですが、それでもかなりの広告投資をしまして。 ただ、使いきれなかったところもありまして、利益に関しては予想よりも多めに出ましたというのが前期の結果になります。

財務状況

0010 バランスシートのほうは、さほどコメントするところはありません。とくに変わらずやっています。

クラウド売上が過半に

0013 より具体的な活動を一つひとつ見ていきますと、去年がんばったのはこの3つぐらいあります。クラウドとkintoneと働き方なんですが。 このクラウドのところで言いますと、とにかくクラウドを伸ばそうということだったんですが、先ほど見ていただいたように、順調に伸びております。 この黄色い部分がクラウドの売上になりますが、前年比で149.2パーセント伸びまして、全体で5割を超えたと。本当は5割超える予定じゃなかったんですけどね(笑)。 パッケージがちょっとへこんだところもありまして、全体で言いますと、半分以上がクラウドの売上になりました。まあまあ順調かなと思います。

20年目にして過去最高の売上げ サイボウズOffice

0014 そのなかで、取り上げたいのが、kintoneではなくて、サイボウズOfficeです。このサイボウズOfficeというのは、私たちが創業した1997年に初めて出したソフトです。 中小企業さんがスケジュール機能や掲示板が使えるというソフトなんですけど。今日は、ちょっとこれをぜひ覚えて帰っていただければなと思っています。 このサイボウズOfficeを97年に出しまして、ワーっと売上が上がっていきました。この勢いに乗じて、私たちは2000年に上場したんですけど。実は、そのあと相当苦しんでます。長く苦しみました。 中小企業さんでも情報共有が進むだろうと思ってやってたんですけど、なかなか思うようには売れなかった。なんとか維持するので精一杯。むしろジリ貧くらいの状態だったと。 これが、2011年末にクラウドサービスを出してから、風向きが変わりまして、今こんな感じになっています。明らかに伸びてますね。ついに、過去最高売上で、まだまだそれも伸びそうなカーブに入ってきております。これが、すごくおもしろいところで、ぜひ認識していただきたいです。 何が起きたのかということを、私なりに分析してるんですけども、97年に出して、そこから会社にどんどんパソコンが入っていったんですけども。結局グループウェアとかあまり使われなくて、みんなが使ったのは、Eメールと表計算のソフトだったと。 メールは使うけど、グループウェアはあまり使わない。メールは1人1アドレスを必ず持って、名刺に刷るのも当たり前だし、それで社外の人にもどんどんやり取りするのが当たり前になったんですけど。 結局、グループウェアはあまり普及しなかったんですよね。あの手軽さに勝てなくて、なかなか伸びなかったと。 ところが、この2010年以降、モバイルが一気に発達をしてきて、スマートフォンを使えば、いつでも常時接続するのが当たり前になってきた。どこに行っても常時接続する。 しかも、このクラウドという技術が出てきて、自分たちでシステムを構築しなくても、使うだけで、すぐグループウェアが使えるようになったと。 こういう外部環境の変化、テクノロジーの変化があって、一気に伸びてきていると。なので、会社なんかでも、最近、Eメールを使わず、チャットのようなツールも入ってきてますし。 表計算のソフトを使わなくてもオンラインのデータベースで、それを代替するような動きになってきていると。それがグループウェアの新たな伸びにつながっていると考えています。 会社作ってから20年近く経つんですけど、ようやく創業期が来たのかなと、そういう感じですね(笑)。ずっと助走してたのかなと、そんな感じさえする、そんなグラフになっています。 また、この内訳がおもしろくて、このクラウドのサイボウズOfficeを使うお客様の半分くらいは、新しいお客様になります。今まで、グループウェアをまったく使ったことがなかったんだよというお客様が、あと半分もいらっしゃると。

ユーザーも多種多様に

0015 ちょっと代表的なお客様をあげさせていただきますけども、訪問介護の会社とか、ゴムの制作会社さんとか、パッと聞くと、あまりITに先進的じゃないだろうなと想像するようなお客様が、今、グループウェアとしてサイボウズOfficeを買ってくださっているということが起きています。 裾野が広がっていっているイメージですね。会社のなかのホワイトカラーな人たちだけではないところまで、ついにグループウェアが広がり始めていると。そんなことが起きております。これが今日、どうしてもご紹介したかったところです。

kintone革命

0017 そして、2つ目のkintoneについてもご説明いたします。kintoneは、もうご存知のとおり、今、サイボウズが一番力を入れて売り出している製品ですけれども、おかげさまで、今、5,500社を超えて導入社数が伸びております。 1年前、ここで、4,000弱ですと言っていたので、1,500以上、2,000弱くらい、お客様が増えたということになります。おかげさまで順調に伸びてきております。

公式パートナー数も増加

0018 そして、これを扱うパートナー様も順調に増えてきております。これも毎年、新しいパートナー様がkintoneを扱いたいと言ってくださいまして。順調に今、276社の会社さんがこのkintoneを扱っていただいています。

kintoneSIによるビジネス拡大

0019 そのなかでも、有名なのが3社ありまして、アールスリーインスティテュートの金春さん、JOYZOの四宮さんと、M-SOLUTIONSの植草さん。 もうこの3人は、kintone界隈ではエバンジェリストとして知られているんですが、彼らも順調にビジネスを伸ばしていて。 kintone周辺で起こっているシステムインテグレーションのビジネス。一応、私たちは統計を取っているんですけれども、前年比で177パーセントということで、周辺にいらっしゃるパートナーさんもビジネスがどんどん拡大しているといったことが起きています。

新たなスタイルのSIパートナー

0020 そして、去年の動きとしましては、この目立っているエバンジェリスト以外に、新しいパートナーさんが活躍し始めています。 例えば、ニックスさん。今までは、受託開発で人月のビジネスをしてたんだけれども、このkintoneを使うことで、この人月に捉われないで、もっとアジャイルな新しいシステムインテグレーションにいこうということで、ビジネスをやっていたりとか。 それから、ソウルウェアさん。ソウルウェアさんも普通の受託開発の会社だったんですけれども、今、kintoneの周辺サービスをパッケージングして出しています。 これは、kincone(キンコーン)っていう、経費精算のやつですね。だったりとか、Repotone(レポトーン)という帳票のツールであったりとか。彼らのオリジナルサービスをkintone周辺にリリースして、受託開発プラス自社オリジナルサービスというところに事業を展開されていたりとか。 それから、ICTラボラトリーズさんとか、ロケットスタートホールディングスさんとか、こういうところは、そもそもこういったSIをあまりする会社ではなかったんだけれども、kintoneをきっかけにSIのビジネスに踏み出されていると。非常におもしろいことが起きております。

2016年は売上も好調

0021 1年前にこの「kintone」は日本の古い開発業界をどんどん壊していきたいと。「新しいクラウドの受託開発にシフトしていきますよ」とお話をしたんですけど、これが着実に進んでいるとを感じさせる事例かと思います。 これはサイボウズの「kintone」のライセンスの売上です。前年比で約180パーセントということで、順調に伸びてきております。

「新しい働き方」実践企業として情報発信

0023 3つ目、働き方改革です。これも、この1年大きな日本のトレンドになったかと思います。サイボウズは10年前からずっと言い続けています。まず、サイボウズの社内で取り組んで、取り組んだ実績を社外に発表していってるんですけれども。 この1年、本当に取り上げられる機会も増えました。講演で呼ばれることも増えました。私だけではなくて、いろんな部署のいろんな人が毎日いろんなところで公演させていただいておりますし、メディアにもどんどん取り上げいただいておりますし、訪問したいという企業様も増えておりまして。 1件1件対応していたんですけれども、とても個別に対応できないということで、見学ツアーというのが組まれまして、これで対応するということまで起きています。 私のほうで出しました『チームのことだけ、考えた。』

働き方をどうしたら多様化できるかという本についても選んでいただいて。日本の働き方改革に随分貢献できているんじゃないかと思います。

先進企業としてのメディア露出

0024 そして、このサイボウズの動きを注目してくださっているのは国内だけはありません。昨年でいきますとデンマークの国営放送、デンマークのNHKみたいなところからテレビの取材がありました。 スウェーデンの新聞でカラーで取り上げていただいたり、こういうことが起きています。デンマークやスウェーデンで言いますと、働き方について日本よりぜんぜん先にいっている先進国なんですけれども。 彼らもまだいろいろ模索しているわけです。その模索をするなかで、日本におもしろい事例があると聞いて、わざわざ取材に来てくれてます。 つい先日も韓国のテレビが取材に来てましたね。グローバルから注目されるようになってきました。日本でもテレビなどで大きく取り上げられるようになってきています。 そして、安倍総理が昨年の夏から秋にかけて、この働き方改革を政策のなかでも最優先課題にしていると選挙で出されまして、この社内が活性化しているように思います。

働き方改革は市場拡大につながる

0025 この流れは私たちの事業にとってもプラスだと考えております。今までの日本人の働き方というのは、リアルオフィスがありまして、ここに行って働くという作業だったと思います。 ここに行って、朝出勤して、夜まで働いて帰るみたいな、そういうスタイルだったと思うんですけど。働き方を多様化するということは、リアルオフィスにとらわれていたらいけないわけですね。 その新しい働き方をするには、バーチャルオフィスを作らないといけない。こっちに出勤するんではなくて、こっちのバーチャルオフィスに出勤すると。我々のスマートフォンがありますけれども、パスワードを入力すると10秒後には出勤できるんですよ。 ここにコメントを書いたり、ワークフローを決裁したりするんですよね。会社から帰っちゃっていいわけですよ。昨日は私、会社に出勤していなくて夜お風呂に入って、はーって言いながら、ワークフロー見ながら「どうしようかな、却下しちゃおうかな」って(笑)。 この感じなんですよね。これがまさにバーチャルオフィスの働き方。こういう環境を作っていくともっともっと働き方が多様化できると。そのためにはツールが必要です。グループウェアが必要です。クラウドを使うと今にように効率的にできると。 この働き方改革をどんどん国として触れていただくことで、私たちの市場も大きくなっていくだろうと思っています。 以上が、去年の活動の主なところでございます。

  
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