2016年12月期本決算説明会

柳弘之氏(以下、柳):みなさん、こんにちは。だいぶ雪模様になってきましたが、本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。

今回から少しメンバーチェンジになりました。昨年まで、日髙(祥博)は二輪車の事業部長をやっていまして、設楽(元文)はマリンエンジンの事業部長をやっていました。

ですから、当社の二輪車・マリンにつきましてはよく熟知した2人が、今後企画ならびに財務を担当することになります。よろしくお願いしたいと思います。

2016年・2017年の要点

それでは、先期の決算を説明いたします。まず、昨年の実績でございます。

数字はこういう内容でございます。前年比で申しますと、売上高が92パーセント。営業利益が83パーセント。当期利益が105パーセントということになりました。

昨年は、先進国ならびに新興国の通貨が全面的に円高ということでございまして、下に少し書いてあるんですが、このほかの新興国通貨もほぼ全面的な円高ということであったわけで、その影響をだいぶ受けた内容でございます。

為替影響をすべて除きますと増収増益。売上高で102パーセント、営業利益で117パーセントという数字でございます。そのへん少し頭に入れていただいて聞いていただければいいかと思います。

経営業績:2017年(予測)

続きまして、今年の予想でございます。

数字はこういうことでございまして、売上高で106パーセント、営業利益で111パーセント、当期純利益で119パーセントという予想でございます。

今回はまさしく直近の為替を前提としています。110円・115円。また、新興国もそれぞれ最近の状況どおりでございます。ほぼ昨年の為替の実績と同じような水準で今回の計画をしてございます。

経営業績:営業利益変動要因

営業利益の変動要因について説明いたします。

一昨年は、ファイナンスの利益をすべて組み替えまして、1,303億円、当期利益が600億円という内容でございました。

昨年に、規模ならびに収益性。それと為替の影響、これはすべて先進国・新興国も含めてでございます。そして経費の増加等、このなかには成長戦略費用といたしまして増加させた部分を含んでいるわけでございます。ということで、結果的に1,086億円の営業利益と632億円の当期利益ということになりました。

今年は、規模・収益性が287億円。為替の影響は、先ほど申しましたように、ほぼ同水準なものですから、ほとんどございません。経費増加につきましては、成長戦略等々を積み増したりという内容でございます。

この収益性改善の一応背景でございますが、これ2つございまして。今、いろんな当社の市場で、お客様、商品が、多様化する、またアップグレード化するという傾向にあるわけです。そういう市場でヤマハらしい個性的な商品作りができている、市場投入ができているということがまず1つでございます。

2つ目が、開発手法と生産手法ということでございまして。開発は、もうここ3、4年説明しています、プラットフォームだとかグローバルモデル、そういった開発手法と当社独自の理論値生産をじょじょに広げてきた結果でございます。

その2つの要因で収益性改善が進んでいると理解していただきたいと思います。

ROE経営

次にROEでございます。

まず当期利益率は、2015年にアメリカのAPAの影響でいったん下がったあとに、4.2パーセントで回復しています。

総資産回転率は、じょじょに金融事業が大きくなってきていますので、やや下がったようには見えるんですが、これはとくに資産の効率が悪くなっているということではございません。ということで1.15。

今回、自己資本比率、とくに自己資本額は5,342億円。これはリーマン前の2007年・2006年あたりの、5,300億円という水準だったんですが、それを超えたという状況でございます。40パーセントを超えたのも久しぶりかと思います。来期は5,800億円の自己資本比率で42パーセント。

結果的に、昨年は12.3パーセントということでございました。今年は13.5パーセントを予想してございます。これ当社は15パーセントを目標にしてまして、それぞれの指標の改善を引き続き進めてまいります。

CF 経営(販売金融除く)

次にキャッシュ・フローでございます。

左のブルーがキャッシュインで、右がキャッシュアウトでございます。昨年は722億円のプラス。前年がほぼ400億円のマイナスだったという状況でございまして。

これ1つは既存投資を見直しでやってきたということと、もう1つは運転資金の効率化、とくに在庫圧縮でございます。いろいろな市場で在庫圧縮の活動を進めてまいりまして、こうした結果で少し大きな黒字化ができたということでございます。

2017年はご覧のとおりの現時点での見積もりでございまして、やはり機動的な成長投資に備えるということをやってまいりたいと思います。

株主還元

配当でございます。

今年は年間が60円、配当性向33パーセントでございます。2017年は65円、30パーセントを予想してございます。

以上が経営の全体像でございます。このあとに主な各事業状況について、日髙のほうから説明をいたします。

主な事業状況

日髙祥博氏(以下、日髙):それでは、企画・財務本部の日髙でございます。よろしくお願いいたします。ここからは事業別の説明をいたします。

まず、セグメント別売上高・営業利益についてご説明いたします。

2016年実績につきまして、売上高は為替の影響もございまして、先進国二輪事業で2,704億円から2,459億円。新興国二輪事業で7,622億円から6,842億円。マリン事業で3,093億円から2,972億円。特機事業で1,695億円から1,523億円。

以上4事業で減収となり、その他事業は、PASの海外輸出の増加により1,198億円1,232億円と増収となりました。

一方、営業利益ですが、先進国二輪事業は、為替の影響によりプラス11億円からマイナス98億円と減益。新興国二輪事業は、インドネシア・ブラジルの販売減少をプラットフォームコストダウン、それからモデルミックスの改善などで吸収しまして、381億円から458億円と増益。

マリン事業は、為替の影響により640億円から554億円と減益。特機事業では、為替の影響に加えましてROVの在庫調整・経費増加等もございました。160億円から45億円と減益。その他事業は、PASの増収効果により、11億円から127億円と増益となりました。

2017年、本年につきましては、事業の正常化を図りますRV事業を除き、増収増益を目指してまいります。

二輪事業:アセアン

ここから各事業別にご説明いたします。まずは二輪事業・アセアンです。

左のグラフはアセアン主要4カ国の売上高、その上に営業利益率を記載しております。売上高に関しましては、2015年と2016年を比較いたしますと、インドネシアでは需要減少に伴う販売減少、為替影響により減収。

ベトナムは為替影響を受けながらも、販売が増加し前年並み。タイは為替影響で減収。フィリピンは為替の影響はございましたが、大幅な販売増加により増収となりました。一方で、高価格商品の増加。

そのような商品ミックスの改善に加えまして、プラットフォームコストダウンの効果により、各市場で収益改善が進み、4カ国の合計利益率は、2015年の5.7パーセントから2016年は8.5パーセントと収益性が大きく改善いたしました。

2017年につきましては、インドネシアをはじめとする各国での販売台数増加による増収。高価格化プラットフォームモデル等の効果を引き続き伸ばし、営業利益率は8.6パーセントとなる予定です。

右側の図は、インドネシアの商品ミックス構成の変化を示しております。この図の通り、高価格商品、プラットフォーム対象モデルが今後増え続けてまいります。

アセアンは収益の柱として、高価格化、プラットフォーム化を進めてまいります。それでは次のスライド以降で新商品について説明いたします。

こちらは、先ほどから説明させていただいております、アセアンのプラットフォームでのラインナップでございます。昨年は真ん中にございます、レトロスタイルのFino125がマイナーチェンジにより販売好調でございました。

今年は、アセアン各国で発売を開始した、右上のAerox155が、当社が得意とする、スポーツオートマチックモデルでアセアン事業のさらなる高価格シフトを促進してくれるものと期待しております。

次に、グローバルモデルのスクーターでございます。ヨーロッパで独自セグメントを確立した、TMAX530とそのMAXシリーズのラインナップでございます。

一昨年から、左下にございます、NMAX155をインドネシアで生産し、グローバルに展開いたしまして、昨年は先進国アセアンほぼ全ての市場でシェアアップに貢献いたしました。

今年は、その中間排気量の、XMAX300をインドネシアで生産開始し、同じグローバルに展開してまいります。アセアン市場においては、NMAXからのステップアップ、先進国においては丁度良い、ダウンサイジングマキシスクーターとしてシェアアップに貢献してくれるものと期待しております。

もう1つ、こちらは当社のスーパースポーツラインナップ、Rシリーズでございます。一昨年、右下にございます、ミドルクラスのR25、R3、こちらをインドネシア生産でグローバルに展開いたしまして、先進国におきましては、昨年度のベストセラーモデルにアセアンにおきましてもスポーツセグメントのシェアアップに大きく貢献いたしました。

今年は、左下にございます、150ccのR15をフルモデルチェンジし、年初よりインドネシアで生産いたしまして、グローバルに展開してまいります。

二輪車事業:インド

続きまして、二輪事業のインドについてご説明いたします。

左のグラフはインド国内及び、輸出の売上高、その上に国内輸出の出荷台数を記載しております。

特に、スクーターのFascinoやRZRの販売が伸長いたしまして、国内の売上高は、2015年、614億円から2016年654億円と為替影響がある中でも増収となりました。

右のグラフは、販売台数、損益分岐点台数、及びインド国内の総需要を表しております。 損益分岐点経営の原則に立ち返り、一昨年、チェンナイ工場の立ち上げから、事業効率を改善させ、2016年は黒字となりました。

インドマーケットの総需要は2,000万台に近づこうとしております。この成長著しい市場において、2017年は出荷台数、輸出を含めまして117万台、売上高1020億円を目指し次の利益貢献事業となるべく積極的に販売拡大、生産能力の増強させてまいります。

こちらがインド市場における当社のヒット商品でございます。左上が、高性能とスポーティーなスタイリングで好評を得ております、FZ150これにステップアップモデルの250ccを、今年投入いたしました。

また、スクーターにおいては、他社にない個性的なファッションのFascino(ファッシーノ)、左下。それから、Ray ZR(レイゼットアール)、これは右下ですね。こういったスクーターが販売台数を伸ばしております。

経済成長を背景に、インドにおいても、従来の低価格、定番商品から、個性的なモデルへのシフトが徐々に起きてくると期待しております。こちらはファッシーノのポスターですけれども、現地のミスコンテストをタイアップして、ファッショナブルなスタイリングを訴求し、多くの女性ユーザーを獲得しております。

二輪車事業:先進国

次に、先進国二輪事業についてご説明いたします。

左のグラフは、各地域の売上高、その上に営業利益率を記載しております。2015年から2016年において、売上高は、為替益及び北米での計画的な在庫圧縮の影響によりまして、欧州、北米、大洋州は減収、日本は増収となり、合計で2,704億円から2,459億円となりました。

その結果、営業利益率は、2015年のプラス0.4パーセントから、マイナス4パーセントとなりました。

右のグラフは、4地域の総需要と小売りの当社シェアを表しております。小売りは緩やかに伸長し、当社のシェアは高まっていく見通しでございます。

2017年は、営業利益率マイナス2パーセントと、いまだ赤字が残る予想とさせていただきましたが、市場プレゼンスを高めながら、再び、安定的黒字事業となるよう、営業赤字を縮小するべく構造改革を継続してまいります。

マリン事業

マリン事業の説明に移ります。

左のグラフは、同じく売上高、その上に営業利益率を記載しております。2015年から16年にかけまして、売上高は、為替の影響を受け、船外機事業1,746億円から1,670億円、ボート・ウォータービークル等は1,348億円から1,302億円。合計3,093億円から2,972億円と、減収となりました。

営業利益率は、20.7パーセントから18.6パーセントとなりましたが、引き続き、高収益体質は維持することができました。

右のグラフは、船外機の総需要と馬力別の当社販売台数を表しております。ご覧の通り、200馬力以上の船外機の販売台数が、今後も伸びてまいります。

2017年、本年は、マリン事業全体で、売上高3,000億円、営業利益率19パーセントとなるよう、さらなる高収益事業を目指し、船外機の大型化、システムサプライ戦略を進めてまいります。

特機事業

続いて、特機事業でございます。

左のグラフは、同じく売上高、その上に営業利益率を記載しております。2015年から16年にかけまして、売上高は、為替の影響を受けまして、RV事業は966億円から876億円、その他、ゴルフカー、発電機、除雪機は729億円から647億円。合計1,695億円から1,523億円と、減収となりました。

右側のグラフは、ROVの当社の小売台数と生産台数でございます。小売台数は、2015年1万8000台から、2016年2万2000台へ伸長しましたが、在庫適正化のための生産調整を行い、販売台数、これは卸台数ですけども、これは減少いたしました。

営業利益は、ROVの経費増加や為替影響により、9.4パーセントから3パーセントとなりました。

2017年は、特機事業全体で、売上高1,500億円、営業利益率0.7パーセントの予想となります。今年度は、事業正常化を急ぎながら、次のプラットフォームモデルを投入し、市場を攻略してまいります。

IM事業

IM事業でございます。

2016年度の実績につきましては、サーフェスマウンターの販売台数は、中国景気低迷の影響で減少いたしましたが、高付加価値商品の販売比率の増加により、売上高は465億円から469億円、営業利益率は15.6パーセントから16.1パーセントとなり、高収益体質作りが進んでおります。

2017年は、売上高500億円、営業利益率17パーセントを目指し、高速・多機能領域のサーフェスマウンター、統合制御型ロボットシステム等、次世代ソリューションビジネスでお客様を広げてまいります。

PAS事業

PAS事業についてご説明いたします。

電動アシスト自転車では、ヨーロッパ向けのE-Kit、こちらは電動アシスト自転車向けのドライブユニットですけれども、その輸出や国内向けの完成車の販売が伸長し、売上高は264億円から322億円、営業利益率は11.2パーセントから15.6パーセントとなり、高収益化の傾向が強まってまいりました。

右のグラフは、2018年までの完成車とE-Kitの出荷台数のグラフでございます。今後も、輸出を含めたE-Kitの販売増加を図ることで、さらなる高収益事業を目指し、世界市場でお客様を広げてまいります。

ESG 発展途上国の「豊かな暮らし」をつくる

最後に、ESGについてご紹介させていただきます。

当社は、開発途上国の豊かな暮らしを作ることを目指し、海外の浄水器事業にも取り組んでおります。こちらのスライドは、ヤマハクリーンウォーターシステムの設置状況を表しております。緑の丸が設置実績、黄色の四角がモニター設置実績、水色の三角が2017年度の設置予定数でございます。

2016年、モニターを含む設置実績は22基、2017年、本年の設置予定は7基ということで、様々な国々にきれいな水、豊かな暮らしをお届けいたします。このクリーンウォーターシステムに関して、動画がございますので、ご覧いただきまして、それを以て、弊社の説明を終了とさせていただきます。ありがとうございました。