久世氏の『ローグ・ワン』感想

乙君氏(以下、乙君):久世は?

久世孝臣氏(以下、久世):(『ローグ・ワン』の)感想?

乙君:うん。

山田玲司氏(以下、山田):久世の感想おもしろいよ。

乙君:久世の感想が一番あれかも。

山田:もう一番よかったよ。言ってやって。

久世:えー、言うの(笑)。

山田:さっきの言ってやって。

久世:あのね、クソゲリ映画でしたね。もう最悪でしたよ。あんな映画。

山田:ウィー!

乙君:ウィー!

久世:もう最悪。

山田:どう最悪だったんですか?

久世:作品自体はめっちゃおもしろかったんだけど、これはもう言っちゃうとほぼネタバレになっちゃうから。

山田:みんな知ってることだからいいよ。

久世:いいの? みんな知ってるの?

山田:うん。みんな知ってるよ。4から知ってるんだもん。だって。4から……。

久世:そう、じゃあわかった。今回のやつすごくい作品だったんだけど、多大な犠牲が払われるでしょ。ほとんどの人がもう、どうにかなっちゃうでしょ。そこがもう嫌だった。誰かぐらいはちゃんとしておいてほしかった。もう俺、悲しくてしょうがなかったから。

乙君:(笑)。

だろめおん氏(以下、だろめおん):めっちゃ褒めてる(笑)。

久世:最悪だよ。あんな映画! なんでそんな悲しい気持ちにならなきゃいけないんだよと思って。俺、楽しい気持ちになりたい。

山田:絶賛(笑)。もう(笑)。

だろめおん:めちゃくそ褒めてる。

山田:めちゃめちゃ褒めてます。もう本当に(笑)。

久世:これからゴキゲンな放送やいうのに、ガツーンっていかれたからもう。

(一同笑)

『ローグ・ワン』は黒澤っぽい

乙君:それに対してしみちゃんは?

しみちゃん氏(以下、しみちゃん):僕、まず自分が大好きなアクションスター、さっき座頭市って言われていたドニー・イェンが出てたのがまず一番うれしかったという。スター・ウォーズシリーズでアクションがやってもらえたというのがうれしかったというのがあったんですけど。個人的な感想としては、一番スター・ウォーズ見て「戦争やだな」って思ったのが(笑)。

山田:優勝~、ありがとうございました(笑)。

(一同拍手)

しみちゃん:ありがとうございました。

乙君:なんか最近しみちゃんずるいよな(笑)。

久世:ずるいよな。女の人の嫌なところないとかさ。ずるいよ。

乙君:そう。

しみちゃん:(笑)。

山田:わかってるんだよね。

乙君:しみちゃんじゃない。PEROTAさんだ。

山田:あ、PEROTAさんね。

だろめおん:でも、座頭市と重火器を持ったおじさんとの、ちょっとね。

乙君:うんうん。友情?

だろめおん:友情というかまあ……。

乙君:あれはぐっときたね。

だろめおん:友情というか、もうちょっといってないかなという(笑)。

乙君:え?

山田:バディ。

だろめおん:バディかな。

乙君:いや、なんか腐れ縁で、あの2人のエピソードを別に映画化してほしい。スピンオフからスピンオフして。

山田:あれ、すげえ黒澤っぽいよね。

乙君:ああ。あそこで……、でも、あんまり言うのは。

山田:だから、黒澤オマージュから始まってるスター・ウォーズというのをわかってやってるなと。だから、なんか日本映画っぽいなと思った。

乙君:あれ、任侠は入ってますね。

山田:全体に黒澤っぽくない? 今回のやつって。『ローグ・ワン』は。

だろめおん:まあ僕としては、座頭市のほうがウケです。

(一同笑)

山田:だそうでございまーす(笑)。

EU離脱とトランプ当選に感じる「俺の世界の片隅をなんとかして」

はい。続いて、今年はイギリスのEU離脱というのとトランプというか、2つありまして。これに関してもやっぱりでかいなと思って。

後半にちょっと深い話はしたいとは思うんですけど、これもまたなんかちょっと被ってるなと思って。なんでこうなったかという。誰も予想できなかったというさ。両方とも予想できなかった感じだよね。

だろめおん:そうですね。

山田:どらはどう思ってたの? ヒラリーが勝つと思ってたの?

だろめおん:僕、ものすごく単純に、アメリカの大統領選って、そもそも民主党に入れる州と共和党に入れる州が決まってて。結局、毎年「あっち入れよう」「こっちに入れよう」の州で決まってるわけです。毎回。

山田:フロリダとかね。

だろめおん:そうそう。その毎回決まってるところが、基本的に「この間こっちやったから、こっちに」なんですよ。

山田:入れ替わってるみたいなね。

だろめおん:それが最近はちょっと8年ごとになってるけど。「だったら、じゃあトランプなんじゃないのかな?」っていう。

山田:ああ、順番でね。

だろめおん:もう順番です。本当に。単純にそれでトランプなんじゃないかなと思ったという。

山田:これもなんか、また『この世界の片隅に』が感じてしまうんだけれども。結局言ってると、「政治とかいいから、俺の世界の片隅をなんとかしてくれよ」と。

これがイギリスの人たちもアメリカの人たちもそういう気分だったんだろうし、おそらくこのあと日本はこういう気持ちが表に出てくる流れになってくるだろうなと思うんだよね。だけど、政府は……みたいな話は、後半ちょっとだけしようかなと思うんだけどね。これが2つ目です。もう1つは……ちょっと待ってね。

乙君:まだ2つ目だった(笑)。

山田:このへん、ここからちゃちゃっといきますね。

だろめおん:アメリカの大統領が誰になろうともぉ!

山田:なんだそれ? あのさ……(笑)。

(一同笑)

山田:お前さ、なんか振ってからやれよ!(笑)。

だろめおん:すいません(笑)。

久世:なんなの? 誰かに脅されてるのか?

『サウスパーク』のメンバーベリー

山田:そういえば、サウスパークどうだったの? 

だろめおん:サウスパーク、この話にめっちゃつながるんですけど。

山田:そうそう。サウスパーク。すごかった。

だろめおん:サウスパークって今年……。

乙君:長渕か(笑)。

だろめおん:そう。大統領選をメインにやってたんですよ。まず「トランプがやたら人気だぞ」と。なんでかっていったら、みんなメンバーベリーというベリーを食べてるって。これでみんな……。

メンバーベリーって、ベリーのブルーベリーみたいなやつに顔がついてて、「Remember Chewbacca? Remember R2D2?」って。

山田:リメンバー?

だろめおん:「あれ覚えてる? これ覚えてる?」って言ってるんですよ。それを食べちゃうと、「スター・ウォーズ覚えてる?」みたいな、昔のコンテンツの話をずっとしだしちゃう。

乙君:なるほど。

だろめおん:「だから、『あの頃のアメリカを取り戻す』のあなたが人気なんですよ」という。

乙君:はいはい。

だろめおん:で、メンバーベリーをついつい食べちゃうんです。ついついリメイクもの見ちゃうんですよ。

乙君:なるほど。スピンオフものとか。見ちゃうんだ。

だろめおん:スピンオフものとか、ついついスター・ウォーズ見ちゃう。エピソード7ついつい見ちゃうんですよ。

乙君:最初の記憶に立ち返る。あの頃……。

だろめおん:「あの頃はよかった。あの頃に戻りたい」って。さっきも(山田氏が)「12歳に戻ったようになった」と。あの頃に戻りたい。ついつい見ちゃう。

で、いよいよ、そのメンバーベリーをついつい食べちゃうから、これ断ち切らなきゃいけないなというカウンセリングとかが始まったりするんですよ。

集団カウンセリングっていって、「おいお前、メンバーベリー持ち込んでるんじゃないのか?」「こっ、これだけだよ」「返せ。これはもう没収だ」「いや~、それ見たいよ」とか、そんな感じの流れなんですけど。

最終的にヒラリーが当選すると思ってたと思うんです。スタッフ的には。あの2人(製作者)は。だから、その話でつなげていくんですけど、トランプが当選しちゃったので、途中ものすごく変なお話になってくるんですよ。

(一同笑)

山田:なんか作り直したらしいじゃん。いきなり。ぎりぎりで。

だろめおん:作り直したけど、「あれ? これ、ヒラリー当選してないのに、なんでこんな権力あるんだろう?」とか。別にトランプがあとあと逆転するための伏線みたいのは張ってたんですけど、「これいらないよね」みたいな感じになっていって、そのまますごく尻すぼみに終わっちゃったんですよ。これはちょっと残念だなと。

途中、一瞬あの頃のサウスパークになるんですよ、実は。でも、それもあんまり振り切れずに尻すぼみに終わっちゃったんですけど。だから、うちの事務所では、基本的にもうそういうリメイクもののコンテンツが出ると、「うわー、メンバーベリーだ!」って。

山田:「メンバーベリーきた」って。

だろめおん:例えばですけど、今度、ドラゴンクエストの新作出るんです。これがロトの剣と天空装備を確か持ってるかな。あの頃のドラクエですよ。

乙君:そうですね。

だろめおん:「うわー、メンバーベリーだわ」って。

山田:これいわゆる思い出おじさん問題でしょ? うん。だから、ずっとやってたやつだよね。