「みなさんのおかげです」から逆算する

のぶみ氏:例えば、祝勝会とか、ベストセラー会みたいなやつに参加して。その中心に立つ人が必ず、「みなさんのおかげです」って言うんですよ。

西野亮廣氏(以下、西野):はいはい。

のぶみ:オリンピックで金メダルをとった人とかも、みんな「みなさんのおかげです」って言うじゃないですか。

山口トンボ氏(以下、山口):はいはい。

のぶみ:だから、僕、今やってるのは、最後「みなさんのおかげです」って、より多くの人に言えるように……。

西野:なるほど、逆算して。

のぶみ:逆算してやってるんですよね。だから、絵本を作る前もちょっと聞いたりしてやるんですけど。その「みなさんのおかげです」っていうのが、もう爆発したのが「天才万博」だった気がしますね。

トンボ:なるほど。

のぶみ:「みなさんのおかげです」だよな、あれ。みんな、がんばってたもんね。

西野:だから、純粋なお客さんが1人もいない、っていう。

トンボ:そうですね。

西野:全員プレイヤーで、全員「おし! 盛り上げるぞ!」とか、「よーし! あの演者ノせるぞ!」とか。

トンボ:確かにね。

西野:もう、ピュイーーッって(口笛を吹くのを)、みんな練習するし。フーッて言うし。

トンボ:おもしろかったなあ。

のぶみ:だけど、西野さんがそれをやって……、この前、NHKの番組で、ONE OK ROCKっていうバンドがありまして。

トンボ:あ、やってましたね。

のぶみ:「18祭」っていう、その、18歳用の祭りでやるんですけど。「We are」っていう新曲なんですね。

トンボ:はいはい。

のぶみ:新曲を、合唱にして、客席を、その……。つまり、ここにONE OK ROCKがいて、客席をこうしたんですよね。

それで、こっち(客席と反対側)に向かって歌うんですよ、ONE OK ROCKは。客席は1,000人、ここに入れるんですね。

それで、みんなでやるっていうのを、イベントとしてやったんですよね。

西野:あー、なるほど。

のぶみ:それをテレビで中継してて。

トンボ:やってましたね。

のぶみ:楽しそうでしたよね?

西野:あー、それ、いいっすね。

のぶみ:客がいないんですよね、誰も。こっちには誰もいないんですよ、つまり。

トンボ:音楽って、本当いいっすよね!

西野:音楽って本当いい!

「セカオワ」のライブも最高

トンボ:本当にね。

西野:なんでお笑い好きになってもうたんやろ。

(一同笑)

西野:本当にね、それは。そこにいきつくんですよ。

のぶみ:本当そうだよなあ。

西野:好きになっちゃったのがお笑いだった、っていうのは。

トンボ:そうなんすよね。

西野:でも、音楽は……。

トンボ:音楽ってね、すごいっすね。

西野:僕、セカオワのライブ見たんですけど、もう最高ですよ、SEKAI NO OWARIって。

トンボ:最高っすね。

のぶみ:へぇ!

トンボ:もう、ステージの作り方からね。

西野:ステージも楽しいし。

トンボ:いや、本当ですよ。

のぶみ:紅白にも出てましたねー。

西野:最高!

トンボ:いや、最高っすね。

西野:「セカオワ最高!」って、俺、2017年の頭で言うのもヤバい話ですけど(笑)。

(一同笑)

のぶみ:そうですね、始まりですからね(笑)。

西野:セカオワ最高っすよ。

トンボ:最高っすね。やっぱりもう、あの一体感はね。

のぶみ:え、セカオワもそうなってるんですか?

西野:セカオワは、やっぱ、音楽を中心にして……、もう、だから、テーマパークですよね、あれね。

トンボ:本当そうですよ。だって、お客さんもコスプレしてね。

西野:コスプレして。

トンボ:はい。もう本当に。すばらしい。

『えんとつ町のプペル』をミュージカルに

西野:だから、次にそうしようと思ってるんです。『えんとつ町のプペル』をミュージカルにする、っていう。

トンボ:はいはい。

のぶみ:あ、後藤ひろひとさんですよね?

西野:そう。うちの師匠の後藤ひろひとに、「作・演出で、やってよ」ってお願いして、後藤さんに言ったのは、まず「ミュージカルスターは使わない」。

トンボ:なるほど。

西野:ミュージカルスターを使っちゃうと、お客さんはずっとお客さんになっちゃうから。じゃなくて、もう全員が最後に合唱するような。

トンボ:めちゃくちゃいいやん。

のぶみ:不安だもんね。だから、どんどん参加させていくっていうことは。

西野:はい。

トンボ:絶対行きたいわ。

西野:ってなったら、たぶん……、主役の方とかは、もしかしたら歌下手かもしれないし。

トンボ:そうですよね。

西野:「あいつ、歌下手やから、みんなでここを乗り切らないと」みたいな、そういう参加……。後藤さんも、「そうする」って言ってたんですよ。とにかくもう、沸かすような。

トンボ:なるほど。

西野:お客さんを上げる、っていう。

のぶみ:なんか、歌舞伎で、子役の子が時が出る時あるじゃん。

西野:あー、はいはい。

のぶみ:2歳ぐらいの。あの子が出ると、なんか、「がんばって出たねー」感があるじゃん。

西野:わかる!

トンボ:あれ、いいですね。

のぶみ:(客が拍手をしながら)「大丈夫だよー」って。