重い時代だった1990年代

山本一太氏(以下、山本):じゃ、90年代行きたいと思います。90年代になってくると、完全に政治家になってる状況ですよね。

石破茂氏(以下、石破):そうですね。

山本:90年代といえば、ジュリアナ東京。後で本当は90年にバブルは崩壊してたってことがわかったんですけど、この時にジュリアナ東京がオープンして。それから、『ちびまる子ちゃん』ですよね、これかわいかったですね。なんと言ってもやっぱり、阪神大震災が。

石破:ありましたね。

山本:ありましたね。

石破:サリン事件もありましたね。

山本:ありました。

石破:これは、重い時代でしたね。

山本:この後、東日本大震災が起こってしまうわけですけど、この時に感じた胸の痛みみたいなもの、これが衝撃だったですね。最初、阪神大震災は「被害が少ない」みたいなこと言ってたんですよね。

石破:そうでしたね。あれは確か土曜か日曜じゃなかったでしょうか。私地元にいたんですよ、鳥取に。

山本:何期目くらいですか、政治家。

石破:当選3回。

山本:3回。

石破:異様な揺れでしたね、鳥取もね。だから、「これどこでなにが起こったんだろう」と本当に思いましたね。

山本:阪神大震災があって、地下鉄サリン事件があって、これは本当になにか辛い思い出なんですけど消費税が5パーセントになったりとか、政治で言うといろいろありましたけど、このなかだと、どれが一番印象的でしょうか?

石破:やっぱりね、その1つ前に行くんだけど……。

山本:びっくりした、宮沢りえのところに行くのかとびっくりしました。

石破:やっぱり先帝陛下が崩御されて、今の今上陛下が即位をされた。あの昭和64年というのか平成元年というのか、あの1月7日っていうのは本当に一生忘れないですよ。時代が変わるってのはこういうことなんだっていう。あの日のことは、だからそうやって……。土曜日だったですよね、確かね。

私、今はもうなくなってるけど、夜行特急で倉吉というところに降りた。新年会があったのでね。そしたら、ホームに降り立ったならば、竹下総理の謹話ね、「謹んで話す」と書くんですけど、ホームに流れてるんですよ。よく聞こえなかった、駅のスピーカーを通じてだからね。だけど、陛下が亡くなられたんだと思って、向こう側から来る特急に、反対方向の特急に飛び乗って、とにかく東京帰らなきゃ、皇居で記帳しなきゃといって。

だから新大阪で号外を読んで東京までの間、本当に涙止まんなかったですね。あれが私はあの頃の一番の思い出です。思い出って言っちゃ失礼かな。

山本:陛下のことも、もちろんよく覚えてるんですけども。その後、時代が変わって平成になりますよね。その時「平成」という記者会見で、あれが決まって、それ出したの小渕恵三元総理で。当時、官房長官でしたよね。小渕官房長管だったというのも、すごく私にとっては印象的なんですけども。

90年代のヒット曲から歌えなくなる

これは90年代の歌っていうのはあるのかな。90年代はしかし、もう安室奈美恵とか宇多田ヒカルとか、ドリカムとかいう感じの時代ですね。

石破:このへんから歌えなくなりますね。

山本:これはどうですか?

石破:これ全滅だな。

山本:『ラブストーリーは突然に』は。

石破:これも、小田和正さんの歌はちょっとキーが高いですよね。

山本:(歌)「あの日あの時~」ぐらいのキーですものね。

石破:だからオフコースは歌えるのと、歌えないのがあります。だからオフコースで、「始まりはいつも愛~」とかなんとかいう歌、あれ歌はよかったけど……違うね、飛鳥なんだよ。これはだから、このへんもほとんど全滅です。

山本:B'zとかここら辺とか、あれですかね。

石破:これもいかんね。

山本:92年は、この辺になると浜田省吾とかね米米クラブとかサザンとか。

石破:もう全然ダメ。

山本:中島みゆきの『浅い眠り』とかね。次いってください。このあとドンドンドンちょっと。

石破:このZARDの『負けないで』は歌える。

山本:「負けないで~」ってやつね。

石破:あと、中山美穂の『世界中の誰よりきっと』、これも歌える。

山本:それだけ歌えれば十分ですよ、次、どうですか? ミスチルとか。

石破:これは、もう松任谷になってたけど、この彼女の『Hello, my friend』ってのは、夏の終わりに聞くといい歌ですね。

山本:なるほど、それもいいですね。確かに、あれもね。ここらへんはどうでしょうか、55年。

石破:このMy Little Loverのこれ(『Hello, Again ~昔からある場所~』)はいいよね。あと『ロビンソン』っていうのも最近、最近やっと習得した。

山本:これって、この間亡くなられた加藤先生が幹事長時代に持ち歌で。

石破:えっ、『ロビンソン』。

山本:記者の前で歌っていたっていう話ですよね。

石破:そうですか。最後のところがハイキーになるんだよね。

山本:なんだよね。「ウ~ララ~宇宙の~」。

石破:「ルララ」。「ウララ」は山本リンダ。

山本:そうだ、「ウララ~ウララ~」それなんだっけ、あの歌の題名なんでしたっけ。

石破:『狙い撃ち』。

山本:そうでしたね、すいません。すいません、おじさんで。

『LOVEマシーン』を覚えた石破氏

これなんですが、最後の方ですね。この後半ぐらいからどうでしょうか?

石破:これですか。

山本:ええ。私ずっとミスチルなんですけど、サザンとかももうずっと。この辺はもう華原朋美さんとか、もう小室時代に突入するんですよね、小室さん最盛期。

石破:小室さんは難易度高いな。

山本:次、これ行きますか。

石破:みんな横文字じゃない。

山本:なんかだんだん英語のタイトルになってきちゃってね。

石破:『PRIDE』ぐらいだね、『PRIDE』ぐらいだね。なんとかいけるのはこれぐらいですね。

山本:なるほど。でも十分ですね、じゃあ最後の。

石破:最後ですか。

山本:はい。どうですか、こないだ解散が決まったのが残念ですけど今も、解散してほしくないですけどSMAPの『夜空ノムコウ』とかね。じゃあ最後9年。『だんご3兄弟』

石破:これは、『LOVEマシーン』ってのは必要があって覚えたんです。

山本:それはなんのニーズがあって『LOVEマシーン』覚えたんですか。

石破:これは、私防衛庁長官だったんですけど、当時、防衛庁の広報にモーニング娘。を使ったことがあって。モーニング娘。が防衛庁長官室に来るという大イベントがあったんですよ。そんなに広報予算を使ったわけじゃなくて、いろんなご厚意でそういうことになったんですけどね。

そのモーニング娘。が来るのになにも歌えないじゃまずかろうというので、振りつけまではなかなか習得できなかったが、あの歌詞で。

山本:振りつけも習得しようとしたんですか。

石破:しようと思ったんですけど、難しかったですね。とてもできなかったですね。ただ、「日本の未来は世界がうらやむ」っていうのがあって、そういうような時代にしたいなと思ったことは、記憶に新しいのであります。

山本:なるほど、『LOVEマシーン』を知ってれば十分だと思うんですが。