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「人生という物語の主役は自分自身」アカツキ塩田氏が説く、クレイジーを地でゆく経営論

「人生という物語の主役は自分自身」アカツキ塩田氏が説く、クレイジーを地でゆく経営論

2016年12月13日、株式会社アカツキ代表・塩田元規氏が、母校の横浜国立大学で講演を行いました。塩田氏は、「ーゼロからの起業家のリアルな旅ーワクワクで世界を変えていく」をテーマに、大学卒業からMBA、ベンチャー企業への就職を経てアカツキの起業にいたるまでの物語を紹介しました。

(提供:株式会社アカツキ)

シリーズ
アカツキ塩田元規氏・横浜国立大学講演
2016年12月13日のログ
スピーカー
株式会社アカツキ 代表取締役CEO 塩田元規 氏

倒産の危機と戦い続けた、アカツキ創業時のリアル

塩田元規氏(以下、塩田) ここからは、起業後の物語です。完全にゼロからの起業で、リアルな話なのでけっこうおもしろいと思います。 th_IMG_4406 こんな感じの写真がありまして、これは創業したときのマンションです。 th_【記事用】横浜国立大学2016 63 最初は、(共同創業者の)香田君が友達とルームシェアしていた部屋のリビングをオフィスにしました。一緒に住んでいた友達には、「リビングに入ってくるな」と言ってスタートしたんですね(笑)。 20歳のときには「27歳で起業する」という人生年表を書いていて準備はしてたはずなんですが、起業するにはお金もぜんぜんありませんでした。当然部屋なんて借りられなかったので、香田君の家でスタートしました。 1年目の売上が8,000万円ぐらい出ていましたが、利益が50万円程度でした。僕も香田君も1年目は給与ほぼ0円でやっていたので、アルバイトしたほうがはるかに稼げたなという状況でしたが、最高にワクワク楽しんでました。 みなさんも起業をすると、いかに自分が社会から信頼されていないかというのがわかると思います。 DeNAも東証一部上場企業だったので、勤めていたときは部屋も借りられましたが、起業してからは部屋を借りに行っても貸してくれないわけです。だから、お金の問題ももちろんありましたが、それ以前に信頼の問題で部屋も借りれない状態なわけです。 信頼問題は他のところでもありました。例えば、お金がなかったので、創業の融資をとあるところにお願いしにいったんです。創業を支援するっていう名目もあったので、相当なことがない限り基本一定のお金は借りられると言われているところに借りに行ったんですね。 借りに行ったときに、香田君のネクタイがちょっと曲がっていて、その担当者に「ネクタイ曲がってんじゃん」って言われて(笑)、「若くて生意気そうだな」というのでお金を貸してもらえなかったんですね。まぁ、もちろんちょっとでもネクタイが曲がっているのもよくないんですが……。もうすごい準備して資料を作っていったんですけど、ぜんぜん貸してもらえなかった。 今は環境はだいぶ変わってきたと思いますけど、当時は今よりも創業するのが大変だったんだと思います。

借金を頼んだときこそ、今までの人生が試される

僕は知り合いの経営者と知人のところに行って、「お金がないので貸してください」とお願いしました。 そのとき、「塩田元規という人間が結婚したと思ってください。そして、結婚費用がなくて結婚式があげられないということを想像してください。そしたらお金を貸してくれませんか?」という話をして、400万円借りることができました。 ほぼ無利子で貸して頂いたので、今でも本当に頭が上がらないです。ただ、まだ結婚もしていないので当時の発言はかなり嘘をついてるなと(笑)。 これは最初に借りたマンションなんですけど、僕も含めて毎日泊まり込みで仕事をしていて、基本24時間365日仕事でした。 もう毎月倒産しそうで(笑)、僕も香田君も給与もらってないのに、創業して半年後ぐらいに会社の貯金が残り10万円くらいになっていて、「入金が遅れたらもう倒産じゃん」ということもありました。 お金だけじゃなくて、経験も当時の僕達にはぜんぜんありませでした。当然ゲームも作ったこともなくて、バグとか不具合だらけでした。クイズをしながら子供を育てるゲームをリリースしたときは、1回子供がいなくなるという不具合があったんですね(笑)。 ユーザーさんから「子供を育てるゲームで子供がいなくなるってどういうこと?」というメールが気づいたら500通くらい来ていて、僕が毎日何百通もメールを返しながら企画をやるということをやっていました。 この橋本さんという人が創業したときの3人目のメンバーです。 th_【記事用】横浜国立大学2016 64 橋本さんの最初の誕生日のお祝いをしたときは、会社にテーブルもなかったので、ダンボールにハンカチを敷いて、ピザを頼んで、「会社に泊まってください」というメッセージとともにパジャマを渡しました。 (会場笑) 塩田 いろいろありましたが、それぐらい必死にやっていました。本当に何もない。ゼロからのスタート。お金も経験も何もない。でも大事なことは、結局奇跡は起こるということなんですね。 不具合もなんとか治りましたし、もう絶対無理っていうところで諦めないといろいろな奇跡が当たり前のように起こっていく。1年目の壮絶な経験があって、僕は「絶対にうまくいく」ということを信じてやまないんです。 もう1つなにより大切なのは、周りの人に助けてもらえたということです。先ほどの、400万円を無利子で貸してもらえたという話でも、僕、塩田元規という人間の今までの人生において、少なくとも400万円を借りられるだけの信頼があったということなんですね。 親ではない赤の他人にいくら借りられるかというのは、あなたがどれくらい信頼されているかということなので、借りられるということはすごいことだと思います。 日本の教育では、「借金するのはよくない」と言われることがありますけど、お金を借りられるということはすごいことです。周りが「こいつに張る」という意思決定をすることですし、返せる人間だと信じてくれているということですので。 自分が今まで人を裏切っていないとか、人に信頼されるような生き方をしてきたということなんですね。嘘をつくやつとか、約束を守らない人間には誰もお金を貸さないわけです。 創業したときは、どれだけ人に信頼されて、応援されてきたかということで、「今までの自分の人生はどうだったんだろうか?」ということを突きつけられるのだなと気づきました。そして、1年目にたくさんの人に応援してもらえたことで、今までの人生に誇りを持てました。

2年目に築いたアカツキの土台

1年目は数人でしたが、2年目からは人が増え、組織がチームになりました。 th_【記事用】横浜国立大学2016 67 チームになってくると、まったく別の課題が出てきて、僕たちはそのときに、「俺たちのイケてるところはどこなんだろう?」「アカツキの輝いているところはどこなんだろう?」ということを議論したんですね。 「オープンなコミュニケーション」とか、「家族も呼べる雰囲気」とか、「お互いを補い合っている」とか、(スライドに)いろいろ並んでいますが、アカツキが輝いているところは、6年経った今でも変わらないなと思いますね。 th_【記事用】横浜国立大学2016 68 でも、当時こういうことにちゃんと向き合っていたということがすごく大切で、さっきの「感情を報酬に発展する社会」というビジョンも、2年目のときに考えた言葉です。なので2年目というのは、人が2桁を越えて、チームのカルチャーの土台がつくられるフェーズでした。 ただ、当時の自分は経営者として本当に未熟でした。この年にはじめて、友達ではない人を採用したんです。 その人に「アカツキは本当にカルチャーを大切にするし、メンバーのことは絶対守る。一緒に最高の会社を作ろう」「Google、Apple、Sonyを超える会社にするから一緒にやろうぜ」と言って、「じゃあ僕もそこにコミットするよ」ということで来てもらいましたが、その彼が1、2週間後に来なくなったのです。 経営者としてはかなりびっくりするわけです。自分が命をかけて作ってきた会社を、何も言わずにいきなり辞められると、正直自分自身も含めて全否定されてる気持ちになってしまいます。 でも、そこで「別れるってなんだろう?」とか「会社で人が辞めるってどういうことなんだろう?」ということに初めて向き合いました。そのおかげで、そういう答えがない問いについて考え続けるといういい癖ができたと思います。 経営というのは、頭が良いか悪いかでできるものではなくて、最後に大事なのはたぶん「善悪」なんだと思います。 「何が正しくて、何が正しくないのか」「この会社の当たり前は何なのか」ということを決めていくことがすごく大切です。世の中には絶対的に正しい答えはほとんどありません。自分たちでそれを考えながら、自分たちの指針を創っていくということです。 2年目の僕は意思決定の指針も浅く、たくさん迷ったわけですが、そういうことと向き合いながら、「そもそも経営をスタートしたときに、どういう思いで始めたんだっけ?」ということを改めて思い返しながら、進んでいました。

経営者が抱える3年目の“成長痛”

3年目は売上7.6億円と伸びていますが、2年目のときに5,000万円利益が出ていて、3年目の利益は3,000万円と減ってるんですね。 この時期すごく楽しそうな写真ですけど、いろいろとゴタゴタしていたので、そのお話をしたいと思います。 これが今のオフィスの1つ前の、会社として初めて借りたオフィスです。それまでのオフィスは、毎回僕が個人で借りていました。お話したように、創業期の会社というのは、それぐらい信用がなかったんですね。 th_【記事用】横浜国立大学2016 71 3年目は伸びていましたが、アカツキを創業してからの6年間で一番ストレスが高い時期でした。僕自身も限界ギリギリだったと思います。 いろいろなことが起こったのですが、まず1つ目は、組織が成長して、10人規模から30〜40人規模に人が増えていったときに、僕が採用で間違いをおかしました。 採用は、一緒に働く仲間を見つけることだから本当に大切なことです。当時、「能力が高そうだから、カルチャーは合わなそうだけど大丈夫かも」とか「迷うけど、売上や利益が上がるかもしれないから採用してみよう」という意思決定をしたのです。 完全に易きに流れていますね。楽して成果をあげようということや、自分の直感がなんとなく違うと思っていることは、ほぼ失敗します。今回の件もまさにそれです。別にその人が良い悪いとかではなくて、合う・合わないが大事なのです。 例えば、僕らはオープンなカルチャーなので、陰口が大嫌いなんですけど、それを良しとする文化や人もいます。そういう文化がアカツキに入ってくるとチームの雰囲気が悪くなったりします。なにはともあれ、最終面接した僕の失敗です。 それに加えて、この年、1年目に加わった8人のメンバーのうち4人が辞めるということが起こりました……。 当時から、アカツキという会社も目指している方向性も何も変わっていませんでしたが、その辞めた3〜4人は、会社の成長に伴う会社の変化、特に僕との距離が離れていくことに苦しんでいたんだと思います。 創業当時、毎回僕と一緒に隣の布団で寝ていたのに、気づいたら僕が距離のある存在になっていて、話す時間が減ってさみしいという気持ちになってしまったのだと思います。でもこれは、どうしようもないですよね。本人も頭ではわかってるんです。「会社が成長するってそういうことだよね」と。 1年目のメンバーは、困っている僕らを助けるという意思で入ってきてくれたのも大きかったと思います。「塩田元規や香田哲朗を助けるよ」という意思が強くて、「Googleを越える、Appleを越える、全部超えていく会社をつくるんだぞ」という夢に心から共感してもらえてなかったのだろうと思います。これも自分の責任ですね。 人の問題がたくさん重なると経営者にかかるストレスはすごいです(笑)。統計的にシリコンバレーの起業家は精神疾患になる比率も非常に高いと出ていたりします。売上があがらないのはまだ耐えることができますが、人の問題はストレスの度合いが違うのだと思います。 アカツキのみんなが最高に楽しく働いている会社を作りたいと思ってスタートしているのに、「何やってるんだよ?」という話じゃないですか。それを自分のミスで起こしたときのストレスというのは半端ないわけです。 でもそんな状況の一方で、実はこの時代に僕らは新卒採用をスタートしています。 今振り返ると、いろんな課題もたくさんありましたが、それは全部「本当に最高の会社を作りたいのか?」と神様が問いかけていた気がして、「ここで諦めないの? もうやめたら?」と言われていたのを、辞めずにやり切れたので、乗り越えられたのだと思っています。

4年目の爆発的な成長、5年目の海外展開

おもしろいのが、3期目にそんな大変なことがあった後、4期目はものすごく成長するんですね。やっぱり人間も組織もそうですが、苦しいことを乗り越えたあとの成長スピードは素晴らしいです。 3期目の売上7億円・利益3,000万円に対して、4期目は売上21億円・経常利益が5億円になり、数字の面でも大きく成功することができました。 th_【記事用】横浜国立大学2016 73 自分たちのネイティブのタイトルがヒットして、それまで資本金100万円の会社でしたが、14億円というベンチャー界隈でもかなり大きな資金調達をして、バリュエーションも120億円規模になりました。 そのあと「アカツキをもう1個作ってくれ」というメッセージと共に香田君に台湾にいってもらって、台湾の子会社をゼロから立ち上げ、組織を強くしました。 ちなみに、4期目に入ると、メンバーが結婚したり、子供が生まれたりして、一緒に戦った仲間が幸せになっていくのを見ると、もう幸福度がすごいです。振り返ると、3期目のチャレンジングなフェーズを超えることができたから、アカツキはすばらしい組織に1歩近づいたのではないかと思っています。 これは創業5周年パーティの写真です。 th_【記事用】横浜国立大学2016 75 我々は毎年大きめの場所を借り切ってパーティをしています。新卒が大きな金額の予算をかけてプロジェクトを回し、いろんなコンテンツを準備してるのですが、こういうことにも積極的にお金を使っています。 これは新卒で入社してくれた5人の入社式の写真です。まだ組織が小さい頃なので、席を5個用意して、みんなでお祝いをしました。 th_【記事用】横浜国立大学2016 76 でもこの5人は、先ほどお話した3年目の一番つらい時期に採用した人間なんです。現在、この5人はかなり活躍しています。苦しいときでもちゃんと採用をすることが大事だなと。やっぱり未来を作るんだったら新卒採用だと思いました。 ベンチャーで新卒を採用するというのは、普通に考えると非合理的なことだとも思います。なぜなら、入社してくる1年とか2年後まで待てるかどうかわからない。会社が明日あるかどうかもわからない。 それでも新卒採用をするということは未来を信じている。未来を作っていこうというメッセージなんだと思います。「だって僕達は、100年続いていく会社を作るんだろ? だったら新卒採用しないと」というメッセージに、メンバーも新卒も共感してくれたということです。 これは台湾の写真です。台湾も1年前は何もありませんでしたが、「俺たちは世界に出ていく会社なんだから、海外にオフィスを持たないとダメだ」と言って、ゼロから作りました。 th_【記事用】横浜国立大学2016 77 香田が1人で台湾に行って、レンタルオフィスを借りて、採用活動をスタートしました。半年ぐらい経ったときにもう10人ぐらいの組織になっていて、2年経った現在では社員が60人以上の組織になっています。それに採用応募も人気になっていて、毎月2~300人くらいの応募が来ていて、その中で厳選採用しています。 日本のアカツキも毎月約200〜300人の応募が来ていて、厳選して2〜3人採用しています。台湾アカツキも日本と同じぐらいの認知度の会社になっており、現地の台湾の方々にも認知が広がっています。

ベンチャーが新卒採用に力を入れる理由

そして現在の6期目です。さらなる挑戦ということで、今年の3月に上場させていただきました。一応、創業して5年半で上場までいきました。 th_【記事用】横浜国立大学2016 78 上場はゴールでもなんでもなく、スタートラインでしかないですし、僕も上場企業の経営者になって半年ぐらいなので、まだわからないことがたくさんあるなかでやっています。それでも1つステップとして上場は大きな意味があったなと感じています。 4期目に14億円を調達して100億円だった会社の価値も、6期目は資金調達を40億円して、400億円ぐらいの価値になっています。調達した資金を使って、また大きな新しいチャレンジができるフェーズになりました。 これが2016年度の新卒です。2015年度は5人でしたが、次の代の新卒は26人になっています。 th_【記事用】横浜国立大学2016 79 当時の社員全員が7、80人だったと思いますので、その中に新卒が26人入るということで、「これもかなり頭がおかしいよね?」と言っていて。「本当に採れるの?」とか「そんなに育てられるの?」という話もありました。 では、どこが大事なのかというと、「僕たちはどこを目指してるのか?」という話です。「そこそこの会社になりたいのか?」と。「世界を変える偉大な会社になりたいと思ったら、投資しないとダメでしょう」と言って26人採りました。 ちなみに17年度も32人入社する予定で、そうすると、アカツキの社員の半分近くが3年目以下の新卒で構成されます。新卒はすごくポテンシャルがあるので、早いメンバーは本当にすぐにマネージャーをやります。 僕たちの会社は、歳はまったく関係なくて、1年目でも2年目でもイケてるやつにはどんどんチャレンジさせるので、それはすごいよかったと思っています。

2020年に掲げる大きな目標

「どこまで『ONE PIECE』にこだわるんだ」と思われると思いますが、個人的にアカツキは今、グランドラインに入りかけということで、自分の物語的にはやっとイーストブルーを抜けたところだと思っています。巻でいうとまだ10巻ちょっとなので、あと70巻くらいあるんですけど、がんばろうと思います(笑)。 ちょっと目標の詳細はオープンにしてないので言えませんが、2020年に向けてのやんちゃな目標があります。アカツキは目標のロゴを作るのが大好きなんですね。ワクワクしたいじゃないですか。 「売上100億円」「売上1兆円目指します」というより、こういうロゴがあったほうが燃えるじゃないですか? なので僕たちはこういうロゴを作り、2020年のアカツキの目標はオリンピックに合わせて「GOLD JOURNEYS」としています。 th_【記事用】横浜国立大学2016 80 リオオリンピックの最後に、安倍総理がマリオの格好をして出てきたと思いますが、あれは日本を象徴していて、日本が世界に誇れるべきものがそれだったということですよね。僕らはワクワクする体験が世界を変えていくと思っていますし、その1つのかたちのコンテンツがああいうオリンピックの閉会式に出てきてしびれました。 東京オリンピックで、世界中の人たちが東京に集まると思います。そのときに、世界中の人々から、日本にアカツキっていうすごい会社があるんだと認知してもらいたい。こんなに素晴らしい心踊る体験を作れる、新しい会社があるんだと知ってもらいたい。そう思ってます。「なんならアカツキランドを作るぞ」とかいう話を社内でよく話してます(笑)。2020年、ご期待いただければと思います。

人生という物語の主役は自分自身

ここまで物語をかいつまんでお話してきました。それでは最後に、物語から得た気づきをまとめて終わりにしたいと思います。 実は僕、去年も呼んでいただいてまして、ここに登壇するのは母校が好きだというのもあるのですが、僕自身が経営者の方々のお話を聞いて、「本当にやりたいことはなんなのかな?」ということに向き合うことを決めたわけです。それで今、僕は最高に幸せなので、それを気づきとして少しでも皆さんに伝えられたらいいかなと思います。 経営と人生は本当に同じだなと思っていて、アカツキも1年目は大変な状況だったとはいえ、今はもう上場企業で、世の中の人にも知っていただいている会社になっています。 僕は変革し続けることと諦めないことが何より大切だと思っていて、創業したときに「諦めることだけを諦める」と決めました。 もう1つ、実は困難というのは「ギフト」だと思っていて、辛い体験がたくさんありましたが、それは見方を変えるとギフトになります。一見失敗に見えることがあるからこそ、それは自分たちの財産になります。 組織の失敗や採用のミスも、当時は大変でしたが、今はその失敗が活かされてます。現在は毎月300人応募が来ても2〜3人しか採らないような厳選採用なわけですが、失敗があったからこそ、「採用大事だよね」と思って成長できたわけです。 最後は「自分が変われば世界が変わる」ということで、「過去と他人は変えられない。変えられるのは未来と自分」という言葉です。これは僕がこの授業を10年前に受けたときにいただいたメッセージです。 「人を変えたり過去を変えることは無理だ」と。「でも、変えられるものがあるんだ。それは未来と自分なんだ」「自分が変われば周りが変わるんだぞ」というメッセージをいただき、僕はそれをメモして、10年間自分に言い聞かせ続けてここまで来ました。それによって、僕は今を生きていると実感しますし、人生を味わうことができています。 未来の夢を実現するために、「今の能力なんて何1つ関係ない」「自分の可能性を制約しないでほしい」ということをみなさんにお伝えしたいと思っています。実現するために一番必要なのは、実現させるという意思だと思います。「自分の世界最高の人生は、こういう人生だよな」ということを、常に考えてほしいと思っています。それを描けて、一歩行動するだけで世界は大きく変わるので。 僕はよく「塩田さん、本当に夢追い人ですね」「いっちゃってますね」と言われるんですけど、でもそれでいいと思ってます。 僕の中では、「アカツキランド? できるでしょ」みたいな感覚で、ぜんぜん普通です。周りからみたらクレイジーだけど、自分のなかでは普通であるということがすごく大事だと思っています。 大切なのは、他の人ができると思うかどうかではなくて、自分たちができると思えるかどうかだと思います。みなさんはお若いので、本当に可能性は無限大ですよね。 カーネル・サンダースというケンタッキーフライドチキンのおじさんは65歳になってから起業してるんですね。65歳になって「俺もうおっさんだし」と諦めていてもしょうがないんだと思います。今より早い時は一度もない。未来は今より先にしかないので、諦めなければそこまでいけるんじゃないかなと思っています。 最後は、自分が人生という物語の主役であるということです。僕は『ファイナルファンタジー』が大好きで、今はXVまで出ていますけど、『ファイナルファンタジーX』の主人公(ティーダ)に対してアーロンというキャラクターがこう言うんです。 「これはお前の物語だ」と。「どういう物語を紡いでいきたいのか」という話をするわけです。 僕は今日、大学を卒業してからの僕の物語の一部をお伝えしたわけなので、みなさんも自分が物語の主役だと思って、自分の人生を生きていただければと思います。素晴らしい人生のカラフルな日々を味わってください。本日はありがとうございました。 (会場拍手)

  

株式会社アカツキ

モバイルゲーム事業とライブエクスペリエンス(LX)事業を通じて、グローバルにサービスを展開する少数精鋭のスタートアップです。

『感情を報酬に発展する社会』の実現を社会ビジョンに掲げ、人々が心の満足で満たされ、自発的に行動し世界が発展する社会のあり方を目指し、事業を展開しています。

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