カンタンに需給を読む方法

中原良太氏(以下、中原):こんにちは。株式予報の中原良太です。今回は「カンタンに需給を読む方法」ということで、お話ししていこうと思います。

けっこうたくさんの投資家の方が、「需要と供給を読むのがすごい大変だ」と思っているんですよ。まあ実際に読むのは難しいです。僕もぜんぜん読めないです。

そうなんですけど、簡単に読める需給と、絶対に読めない需給という、2通りの需給があります。今回は、この読みやすいほうの需給について一通り解説していこうと思います。それでだいたい需給を読めるようになって、これからの運用にお役立ていただければと思います。

株式予報でおすすめの参考記事

今回、需給のお話を進めるにあたって、ぜひ読んでいただきたい記事が2つあります。もし「まだ時間があるよ」という方だったら、この記事を読んでから動画を見ていただくと、より理解が深まると思いますので、ぜひ参考にしてください。

どこからピックアップするかというと、私が運営している株式予報の公式ブログの記事を読んでいただければと思います。

まず1つ目、「SD曲線を板情報に組み込んでみたら需給の流れを理解できる気がする」という記事です。

だいぶ昔に書いた記事なんですけど、非常にいい内容に仕上がっています。今日お話しするのは、主にここのお話ですので、ぜひ読んでいただければと思います。

次は、「需給の流れを汲み取るフレームワークを四本足チャートに応用してみた」。

立て続けに書いた2記事なんですけど、1つ目の記事は今回の動画の事前知識として読んでいただきたい内容です。

2つ目の記事については、今日の講座の内容をさらに役立てるためにはどうすればいいかという内容が具体的に書かれていますので、この動画を見た後に読んでいただければと思います。

需給の流れを簡単につかむ方法を理解する

では、さっそく本題にいきましょう。

今回の講義の目的について共有しておきます。ここを間違えると、せっかく講義してもぜんぜん違う方向にそれていってしまいます。

今回の目的は、「需給の流れを簡単につかむ方法を理解する」ということでお話ししていこうと思います。

投資家だったら一度は考えたことがあると思うんですけど、需給を読むのは非常に難しいです。

ただ、ある1つのヒントを使うだけで、ざっくりとした需給が簡単につかめるようになってくるので、今回はその方法をご紹介していきます。

今日お話しすることの目次に進みます。

今回の目次は、一番最初に「需要と供給って何なのか」という点について復習していきます。

次に、出来高と需給の関係というお話をします。

その後に株価の値動き4分類。需給に応じた4分類のお話をしていきます。

最後に、出来高と値動きを見れば需給がわかるということで、「需給がわかったらできることって何だろう?」ということをご紹介していきます。

需要と供給とは何か

一番最初の復習、「需要と供給」というところからご紹介していきます。

「需給を読むのは難しいのか?」と思う方が多いと思いますが、簡単なものと難しいものがあります。ここをしっかり意識して区別すれば、読めないこともなくなるというぐらいまで、簡単に上達できると思います。

そもそも「需要と供給って何なのか?」ということを復習しておくと、需要とは、株を買いたい投資家の数を示しています。供給とは、株を売りたい投資家のことを指しています。

相場の板情報とかありますよね? いくらいくらだったら何人が買いたいとか、いくらいくらだったら何人が売りたいとか、そういう情報があるかと思いますが、供給というのは売り板のこと、需要のことは買い板のことを示していると思ってくれれば理解しやすいと思います。

この概念というのは、経済学でもおなじみの考え方です。値動きや投資するうえで非常に重要なポイントになってきますので、ぜひ押さえておくといいと思います。

需給を読むのはアナリストにも難しい

では復習もすんだところで、次にお話しするのが、「なぜ需要と供給を読むのが難しいのか」というところを共有していこうと思います。

まず、需要の先読みというのは難しいです。もう、ほぼ不可能に近いと思っていていいと思います。

よっぽど先見性のある方とか、いろいろなスキルに長けた方だったらできないことはないかなと思うんですけど、基本的にできないです。

経済評論家とかアナリストっているじゃないですか? それで、ほとんどのアナリストには不可能です。本当に腕のある方にしかできないことだと思います。

できていれば、それこそみんな大金持ちになっているわけですよ。できていないから、アナリストという職に就いているわけですよね。

だから、たいていの人はできないです。アナリストの言っていることは、先読みじゃなくて、ニュースで学んだことを転用してるだけだったり、そういうことに留まっています。ということで、まず先読みはすごい難しいというお話をします。

まず、先読みするために必要な知識にはどんなものがあるのか。例えば、経済学、地政学、経営学、その他もろもろと。ものすごく勉強しなきゃいけないことがあるんですね。

それで、自分1人で需給を読むときに、これらすべてのスキルに卓越した能力を持っていなきゃいけないと。

まあ、たいていの場合は無理です。そんなに勉強できないし、何よりそんなに読むために時間を使わない。やる気がないというので、たいていの場合は無理です。

ただ、先読みは不可能だとしても、唯一需給が読める、あるいは読みやすい相場というのがあるんですね。

それについて押さえておくことで、これからの未来に対しても有効だと考えられるので、その点についてはぜひ押さえておきましょう。