個展がギャラリーから飛び出す

西野亮廣氏(以下、西野):「えんとつ町のプペル展」で、絵に光を当てるんじゃなくて絵自体が光ってるから、つまり、ギャラリーの電気を消すことができるし、照明設備がいらないし、もっと言うと、ギャラリーを飛び出すことができるって話を、以前お話したと思うんですけど。

例えば、夜の鳥取砂丘だとか、トンネルの中だとか、夜の富士の樹海とかでも、個展のクオリティ落とさずにやることができるし、それどころか、見たことない景色を作ることができる。

絵本作家のぶみ氏(以下、のぶみ):そうですよね。

西野:つまり、個展がギャラリーから飛び出していって、足生えて歩ける状態にあるなと思ったんですよ。だったら、「もう歩かしちゃったほうがいいんじゃないか」と思ってですね。実際に絵に足を生やして、もう町歩かしちゃったほうが。

のぶみ:え、どうやってですか?

西野:要は、この光る絵41枚あるんですけど、これをもう41人で背負って、それで夜の渋谷とか行進しちゃう。

のぶみ:あー!

山口トンボ氏(以下、トンボ):歩く個展。

西野:歩く個展。つまり、個展っていうのはこれまで行くところだったけど、個展から来たらおもしろいんじゃないか、っていう。

のぶみ:個展から来たらおもしろい!(笑)。

トンボ:めちゃくちゃおもしろいっすよね。

西野:「個展から来た」っていうことって、ないと思うんですよ。ゲリラとかで、わかんないですけどスプレーアートみたいなもので、バーッて一瞬でやったりするんですけど、それにしたってやっぱり会いに行かなきゃいけなかったけど。これからは、個展から来たらおもしろいんじゃないか。

トンボ:会いに来る。

西野:会いに来る、そう。

のぶみ:あれだね。だから、メリーゴーランドが光るんですよ。

西野:はいはい。

のぶみ:だから、その周りでこういうふうにやったら、絶対きれいですよね。

西野:あー、そうですね。

のぶみ:(としまえんの)メリーゴーランドが、またきれいなんだよね。ちょっとかっこいいやつなんですよね。

西野:なるほど。

歩く個展はInstagramがあるからこそ

のぶみ:渋谷のね、スクランブルでもいいしね。

西野:とか、もう一番手っ取り早いのが、個展って、なんかみんな集客のこと考えるじゃないですか。そんなものもはやいらなくて、初詣の明治神宮に行っちゃったら、もう一気に何万人にこう(見てもらえる)。

トンボ:本当ですよね。

西野:しかも、絶対にバズるし。

トンボ:めちゃくちゃ人集まってるし、勝手に。

西野:それは1個いけるなって思った。

のぶみ:それ、絶対いけますね。

西野:で、やるからには、そういった、なんか「また変なこと仕掛けてきやがった」「新しいことしてきやがった」みたいな。

トンボ:新しいですよね。「新しい」がほしい。

西野:箱を用意して、絵を展示するだけではなくて、今の時代の……。それってたぶん、Instagramがあるから効き目があると思うんですね。歩く個展っていうのは。町中でみんなカメラを持ってる、っていう状態だから。そういった一工夫あると、すげー絶対おもしろいですね。

トンボ:やるからには、ってことですよねー。

西野:やるからには。ザワザワさせちゃう、みたいな。

のぶみ:逆転発想だからねー。

西野:遊園地でなにやったらおもしろいんだろう。遊園地使わないともったいない。

トンボ:だから、遊園地じゃないとできない個展じゃないと、意味がないですよね。

西野:そうそう。

のぶみ:そうなんだよ。それはそうだよね、絶対ね。

トンボ:場所だけ広くてもね。

のぶみ:うん。それだったら、だって、体育館とかでやっちゃえばいいもんね。

トンボ:そうですよね。

としまえんで客を集めた『ウォーリーをさがせ!』

西野:としまえんって、何時まで開いてるんですか?

のぶみ:8時? 8時。

西野:けっこう遅くまで開いてるんですね。へぇ。

のぶみ:としまえんで、けっこう集客集めたのは、コスプレのやつね。いつもコスプレの人いますよね、としまえんは。

スタッフ:ウォーリーとか。

のぶみ:『ウォーリーをさがせ!』のやつで、イベントで、全員ウォーリーになるんですよ。

西野:へぇー。

のぶみ:で、なんかいろいろ、それでイベントがあって、みたいなやつとかね。いろいろ企画考えてるんだよな、それなりにね。

西野:なるほどなるほど。

のぶみ:こんな感じですね。

トンボ:難しい、難しいですね。

西野:難しいな。でも、これはちょっと考えましょうよ。

のぶみ:ジェットコースターとかもあるんだよね。まあ、そういうのですね。

西野:うん、そうですね。夜もやってたりするんですか? 夜はやってないですか? さすがに。

スタッフ:夜もやってます。

西野:あの……、遅い時間。

トンボ:オールナイトみたいな。

スタッフ:それは今のところないです。

西野:夜は何時までやってたりするんですか?

としまえん関係者:8時。

西野:あー、8時ね。うーん、なんだろ、なにしたらおもしろいんだろう。

のぶみ:深夜の動物園の見学とか、すごい一時流行りましたよね。

西野:おもしろいっすもんね。夜楽しい。

のぶみ:そんなことってないもんな。どうなんだろうね、ちょっとおもしろいですけどね。

西野:おもしろいっすね。ちょっとやってみたいな、いろいろ。

のぶみ:だから、ちょっとみんなで案出しをして。

西野:はい。

トンボ:新しいやつをね。

のぶみ:ほんで、それで遊んでみようっていう、やってみましょうよ。

西野:わかりました。ちょっと考えます。

のぶみ:それで、期間もそれで1回本当にリアルなやつを出しましょうか。

西野:そうですね、わかりました。

のぶみ:はい。(スタッフに)今日はありがとうございました。

西野:すいません、ありがとうございました、忙しい中。

トンボ:ありがとうございます、本当に。