ダイヤモンドの作り方

マイケル・アランダ氏:煌びやかでタフ、そしてプロポーズには欠かせないものといえばダイヤモンドです。

化学レベルで言えば、ダイヤモンドとは単なる四面体状に連なった炭素分子の塊です。この結晶構造により、ダイヤモンドはもっとも硬い自然鉱物となっていて、ほとんどの人工物質よりも丈夫です。

私たちはダイヤモンドが特別であることを知っていますが、そもそもどこからやってきたのでしょうか?

ダイヤモンドは極端な状況で形成されているため、小惑星衝突現場や宇宙の隕石からも発見することができます。しかし、私たちはほとんどの天然ダイヤモンドは数百万年前、もしくは数十億年前に地球内部の大量の溶岩のなかから作られたと考えています。

地球の表面から160キロ以上深い場所で、極度の高熱と高圧力が炭素分子を四面体構造のダイヤモンドに形成しました。そして、深い場所の火山噴火がそれらを、時速約40キロで地表まで押し上げたのです。

もしダイヤモンドがそれよりゆっくり押し上げられた場合、徐々に圧力が低くなり、カーボン分子はグラファイトなどのほかの安定した形になります。地表ではすべてが一瞬で冷やされ、溶岩はキンバレー岩に変形します。そのなかにダイヤモンドが隠れていて、人が採掘できるようになるのです。

強力な力で圧縮され、超高温にさらされた炭素分子からダイヤモンドが作られるのはわかりましたが、その炭素はどこからくるのかは正確に理解していません。地質学者は2つの可能性を予測しています。

1つ目が、日の目を見ることは決してない、地球深部のマントル内にある炭素を含んだ沈殿物の一種からくるというものです。もう1つの可能性が、海底などの構造プレートの沈み込みにより含まれる有機物からというものですが、それは石炭ではありません。

すべてのダイヤモンドは、圧が掛けられた石炭だというのは間違いなのです。石炭は有機炭素のかたちですが、ほとんどが古代の植物からできており、地表と近い堆積岩の層からなります。そのため、ほとんどのダイヤモンドができた時代よりかなり新しく、かなり高い場所で形成されたことになります。

昨今では、科学者による研究室での人工ダイヤモンドの作製も可能となり、そのプロセスは化学蒸着と呼ばれています。基本的に、小さな天然ダイヤモンドの種からパターンを作るところからスタートします。そして、高圧と高温のツールを使い炭素分子を変えます。普通は炭素を含むガスから、ダイヤモンドのレイヤーにします。

ラボで作られたダイヤモンドは一般的に傷つきやすく、天然のものとは異なります。さらに、天然物より安く、天然ダイヤモンドを採掘するより自然環境へのインパクトが少ないのです。

しかし、地球深部からのものか、科学者のラボで作られたものかの違いはあるにせよ、同じ鉱物には違いないのです。