日本国中に大きなインパクトを残した兵庫県・野々村竜太郎県議の"号泣会見"。高校の後輩にあたる大阪市長・橋下徹氏ですが、野々村氏が名乗っていた「西宮維新の会」と「大阪維新の会・日本維新の会」には全く関係がないと断言。また記者団へ「野々村県議への突っ込みが甘い」と指摘しました。(7月3日の定例記者会見より 1:20:30~ラストまで)

【スピーカー】 維新の会・代表 大阪市長 橋下徹 氏

【動画もぜひご覧ください】 2014年7月3日(木)橋下徹市長 定例会見

野々村県議の「西宮維新の会」からの応援要請を断り続けていた

記者:恐れいります。デイリースポーツ、キタグチです。ちょっと話が逸れるんですけど、ここ数日話題になってます、政務活動費の件で、隣の兵庫県でですね……。

橋下徹大阪市長(以下、橋下):あ! その事言うの忘れてた。僕の(北野高校の)先輩だって事を言おうとしたでしょ?

記者:(野々村竜太郎県議の)ブログにありますよね。「北野高校の後輩の橋下知事は」って、3年前に書かれてますけど、ご面識はお有りなんですか?

橋下:(キタグチ記者は)たまに良い存在でありますよね。

(会場笑)

僕それ冒頭で言おうと思ってたんですよ。そしたら朝日新聞にガーッと言ってしまったから、つい忘れてしまったんだけれども。あの議員がね、西宮維新の会って名乗って県議会議員に当選してますけども、全く、大阪維新の会、日本維新の会には関係ありません。

だいたいね……あんまり言うとこれ、西宮市民をちょっとバカにしてしまうような表現になってしまうから気をつけないといけないんだけど。「ワン西宮」って言って……。

記者:どっかで聞いたことある。

橋下:そう。「ワン大阪」は、大阪府と大阪市があるからだけど、「ワン西宮」って、始めからひとつじゃないですか。

(会場笑)

だから「ワン西宮」って全く僕はわからないんだけども、でもそれで、西宮の皆さんは「ワン西宮」で票入れてますから、僕はそれは西宮市民の判断を尊重しないといけない。でも、維新の会は一切関係ないです。で、コンタクトは、うちの講演会にはしょっちゅうありました。要は「応援に来い」というような話は、うちの講演会のほうに連絡がきて、丁重にお断りしてきたと、そういうところです。

記者:組織としての「大阪維新の会」とある程度共同関係を組みたい、というような要望だったんですかね? 先方は。

橋下:知りませんよ。補欠選挙かなんかに出るときに応援に来てくれ、それだけですから。組織もなにも、組織あるんですか? 「ワン西宮」に。

記者:まあ一応、届け出を見ると西宮維新の会所属で出馬されてるという……。

橋下:(笑)。メンバーは他誰いるんですかね?

記者:ちょっと存じ上げないんですが、代表という肩書きがあるようには聞いてるんですが。

泣けば報道機関からのチェックが甘くなる?

記者:あと先日、1日の政務活動費の釈明会見でちょっとニュースやネット動画でも流れていますが、かなり個性的な会見だったんですが、まあ、北野高校は個性的なのかもしれませんけど……。

橋下:いやだから、ここのメンバーも(野々村県議の)記者会見に行ってくれたらいいのに。僕に言うみたいにもっと突っ込んでくださいよ、あれ。あの会見行って。なんであの会見、全然突っ込まないんですか。

記者:……泣かれちゃうからじゃないですか。

橋下:だったら僕も泣いたら(記者の皆さん)突っ込まないんですか?

(会場笑)

記者:最初にですね、(野々村)議員のほうから、「恫喝的・暴言的な質問で私が恐怖を感じたら会見を切り上げる」というような通告があったみたいで、かなり柔らかくいかれたようなんですけれども。

橋下:まあでも、冗談抜きで、一応事務局見解としては「違法性はない」ということを言ってるんでしょ? だけどやっぱり疑問を抱かれることは間違いないので、あの状況で説明しなきゃいけないし、それこそ報道がチェックしなきゃいけないんじゃないんですか?

まあいろいろ質問は飛ばしたんだけどかわされた、っていうところはあるのかもわかりませんが。まあ違法でないにしても、あんなの維新でやったら、今日も新聞でわんわんやられてまして、違法じゃないけどもね、不適切だ、ということで自治体からの献金とか、そういうところはありましたけれども。

同じようにね……それは維新のほうを批判するな、というわけじゃなくて。それは公金使ってるわけですから、あえて徹底的に、産経のようにチェックしてもらうってのはいいんですけれども。そしたら同じように、あの政調費についてはおかしい、と。もっと言えば、兵庫県の議会事務局の扱いがおかしいんじゃないんですか? 今大阪ではあんなこと出来ないと思いますけどね。

市長だけでなく、議員・議会にも追求を

記者:ちょっと疑問に思うんですが、いわゆる今回問題になっているのが、駅の券売機で切符を買った時に領収書が出ないので、それについては領収書の添付がいらない、みたいな例外規定が兵庫県にあったみたいなんですが。

橋下:ああ、そうなんですか。

記者:ただ大阪市が平成25年4月に出してる同様の手引について、さっきちょっとPDFを見たらですね、バス・鉄道・航空機を利用した場合は、基本的には領収書は徴することは出来ない、と。

つまり領収書を受け取ることが出来ないので、それに代わる方法というので……。我々サラリーマンでいうと、新幹線や飛行機に乗ったら領収書出るのが当たり前なんですけど、それが基本的には出ない、という前提で運用があるという記載が……、詳しく読み上げると長いんですけど。

橋下:通常の地下鉄とかで領収書くれ、とか言うのは現実的じゃないんでね、でも特急券が出るような場合には領収書も出るじゃないですか。大阪市もそうなんですか?

記者:ええ。大阪市から平成25年4月に出てる手引では、それ(領収書)の提出は求めてないですね。

橋下:だからそれは議会事務局と議員のほうを追求してくださいよ。なんで記者会見やるの僕ばっかりで……議員とかないんですかね? 定例記者会見。なんで(記者の皆さんは)議員のほう行かないんですか。僕ばっかりで。2時間も3時間も喋ってるんだもん、同じエネルギーを議会にも割けば……。領収書おかしいとかいうのは僕が決める話じゃないから、議会のほうで本当はそれやらないといけないんでしょうね。

記者:わかりました。ありがとうございます。

橋下:あの議員さん、これから大変かと思うんですけど、でも日本維新の会の、いわゆる僕らのグループと言われてた人たちから、石原さんのほうに行った人たち。それはいいんですよ、個人の自由だから。何にも府議会・市議会に挨拶なく、もう向こう行って。「ありがとう」も「本当に世話になった」の挨拶もなく向こう行ってですよ。

でTVつければ、道徳推進教育なんとか本部ってところの前列に座ってるような、そういう人に比べれば、この県議会議員は最後「ありがとうございました」って頭下げて出ていったわけでしょ。まだ日本維新の会の一部メンバーよりも礼節があるのかなと思いますけど。ただ問題は大ありなのでそれはもう、メディアの皆さんにチェックは任せますけどね。