目の下のくまはなぜできる

ハンク・グリーン氏:前の晩にしっかり寝たかどうかよく聞かれませんか? まる8時間寝てたとしてもですよ?

今日は、その目の下のくまの科学的根拠と、疲れなども含めたくまを作るすべての要因について話すつもりです。

目の下のたるみが紫がかった色に見える理由はシンプルです。ちょっと自分の手首を見てみてください。

皮膚の下の静脈が見えたら、その静脈は青く見えるかもしれません。静脈の内側にある血液は赤なのにもかかわらず。

それはさまざまな光の波長が、みなさんの肌と血管にどう作用しているかに原因があります。だからみなさんの目にはより青い光が映って見えているのです。

みなさんの目の下の部分がより暗く見えるのは、その部分の皮膚が薄く、脂肪が少ないからです。そのため、より細い血管が透けて見えるということなんですね。

肌の色が濃い人ほど、肌にメラニンと呼ばれる色素を多く持っています。だからそういう人は目の下に余分なメラニンを生成することもあります。これが眼窩周囲色素過剰と呼ばれる状態です。

だから、肌の厚さと遺伝的特徴に基づいて、みなさんは生まれ持ったどんなくまからも離れられないかもしれません。

くまを悪化させる原因は?

でもそのくまをさらに悪化させる可能性があることもいくつかあるんです。

人は普通くまを疲れのせいにするでしょう。たしかに相関関係はあるかもしれません。

みなさんが疲れていたりストレスを感じていたりするとき、みなさんの身体は血流により多くのグルコースを取り入れるためにコルチゾールと呼ばれるホルモンをより多く生成して、目を覚ましておくためのエネルギーを与えようとするんです。

時間をかけて、コルチゾールは一部の血管を収縮させたりそのほかの血管を拡張させたりします。それで目の下の血管が少し大きくなって、目の下のくまが濃くなるという可能性もありますね。

もう1つの容疑者はアレルギー、あるいはあらゆる種類の鬱血です。

アレルギー反応がきっかけでみなさんの免疫システムがヒスタミンと呼ばれる化合物を解放し、そのことで血管が拡張するということもあります。その上、目をかいたりこすったりすることで腫れが悪化することもあります。

だから、蓄積した血液や炎症によるくまに加えて、腫れたたるみが濃い影を作ることもあるのです。

太陽光のなかの紫外線放射が皮膚細胞のDNAを傷つけたり、それらを破壊してしまったりすることは言うまでもありませんね。

そして残念ながら、私たちは歳を取れば取るほど、どんどん皮下脂肪を失って脂肪が薄くなっていくんです。

つまり、くまは広がり、濃くなっていくということですね。だからみなさんが取れる最善策は、日焼け止めを怠らないこと、アレルギーの薬を飲むこと、夜はしっかり身体を休めること、そして細かいことに目くじらを立てないことです。