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DeNA南場氏の“経営塾”「去年の相談者は大成功」南場チルドレンとの再会を誓う

DeNA南場氏の“経営塾”「去年の相談者は大成功」南場チルドレンとの再会を誓う

2016年9月6日に開催された「Tech In Asia Tokyo 2016」にDeNA・南場智子氏が登壇。HACKJPN, INC代表取締役・戸村光氏、株式会社ヘクト代表取締役・小島舞子氏の2人の若手起業家を迎え、リクルーティングや資金調達などの起業にまつわる話から、「日本をどう変えていくか」「なにが幸せか」といったスケールの大きな話まで、さまざまな質問をぶつけました。

シリーズ
Tech In Asia 2016 > スタートアップ分析:南場智子氏のインタビュー
2016年9月6日のログ
スピーカー
株式会社ディー・エヌ・エー 取締役会長 南場智子 氏
HACKJPN, INC 代表取締役 戸村光 氏
株式会社ヘクト 代表取締役 小島舞子 氏

若手起業家の仲間の探し方

南場智子氏(以下、南場) 2人ともずいぶんちがう領域の定め方だと思うんだけども。じゃあ、そういうそれぞれの領域で1人でやっているわけではないじゃない。仲間とやっているわけでしょ。 小島舞子氏(以下、小島) はい。 戸村光氏(以下、戸村) 仲間とやっています。 南場 その仲間の探し方というのかな。この人とやろうと決めるときになにか気をつけていることとかあるのかなあとか。その辺はどう? 戸村 うちは一番最初にリリースしたプラットホームが、HRのシリコンバレーのインターンシップをマッチングするサイトなので、優秀なユーザーを自社でそのまま引っ張ってこれるというおいしい感じで。 南場 なるほど、なるほど。リクルートできたね、それは。なるほど、そっちは優秀さということで選ぶんだ。 戸村 そうですね。シリコンバレーでインターンシップを探しているユーザー層なので、比較的、即戦力になるような層がユーザーとして入ってくるので。 南場 いま何人でやっているの? 戸村 今、15人くらい。 小島 どうやって優秀だとわかるんですか? 戸村 GitHubとか見せてもらったり、そういうところです。ほとんどエンジニアです。 南場 舞子さんは、どうやって仲間を? 小島 私は今、メインは私だけ。たった1人でコミットしてやっています。 南場 前は仲間とやっていたじゃない。その違いというのは。 小島 1人のときとみんなのときとですか? そうですね……。1人のほうが黙々ですね。 南場 強いね。1人でできるというのは強いね。 小島 いえいえ、いろんな方に助けてもらっています。手伝ってもらったりとか。

仲間がいなかったら3ヵ月ぐらいで会社を畳んでいた

南場 そういうことができる時代、やりやすい時代なんだ。外にいるこういう仲間の探し方をするとか、例えばでいいから、教えてくれる? 小島 やっぱり紹介が一番ですよね。誰が勧めてくれたから、会ってみようという。今は1日3人ぐらいに会っていて、エンジニアの方が中心なんですけど。自分もそれなりに指標を持って、この人はいいっていうか、うちに合って成長してくれるんだろうなと思って採用しています。 南場 では、自分も開発をしているだけではなくて、エンジニアをソーシングしているということだよね。 小島 うちの会社に入ってもらうということですか? 前の会社ではそれをやっていました。 南場 今はほとんど1人? 小島 今はそうですね。1人です。1人でとにかく作ろうと。 南場 立派ですね。 小島 ほかの人はいます。言語のところはチューニングしてもらったり。 南場 仲間がほしくなったら、うちにきてね。 小島 はい(笑)。 南場 そうなんだ、立派ですね。私は立派だと思う。私、余りにもくじけそうになることが多すぎて、仲間がいなかったら、3ヵ月くらいで(会社を)畳んでたんじゃないかなって思うんだよね。1回目じゃなくて2回目だから、それができるのかな。 小島 わりと、ここでこういう問題があるだろうなっていう。ポケモンをもう1回やるみたいなかたちで。1回目はぜんぜんたいしたことなくて、今もまだまだで、これから勉強していくという状態ですけど、心の準備はできています。

資金はどうやって調達した?

南場 お金の面を2人に聞きたいんだけど、今、事業領域の話、人の話を聞いて、まず、企業の営みにお金が必要じゃない。それをどうやって持ってきたの? 戸村 うちは資本金100ドルくらいでスタートして始めたんですけど、インターンシップのマッチングサイトは最初から儲かる仕組みができていたんで、資金調達を一切せずに今2年半くらいやっています。 南場 ああ、そう。すばらしいね。すごい。そんなことできちゃうんだ。舞子さんは? 小島 私は今の会社は自己資本で最初やって、YJキャピタルさんとイーストベンチャーズさんに投資いただいています。 南場 ペイド・イン・キャピタルは、トータルでどれくらいなんですか? 小島 ぜんぜん。そんなに。 南場 数千万とか? 小島 いや。ぜんぜんそんな。シードでやってもらっています。 南場 へえ。自分の生活はどうなの? 例えば、レジャーとか趣味とか、そういうことをやる時間があるのかとか、起業家って何時に起きて、どういう仕事をして、というデイリーな人生のイメージを。 小島 私は南場さんに聞きたいです(笑)。 戸村 そうですね(笑)。 南場 私はつまらない、本当に。つまんない、つまんない。どんな人生? 私はね、立ち上げてから、さっきの話じゃないけど、会社に何週間も泊まるとか普通にありだよね、そんなのね。そんな感じ? 小島 はい。同じですね。 南場 今、自宅でやっているのかな? 小島 一応オフィスは借りていて、そっちでもやりつつ、家でも。常になにか考えている状態です。 南場 そうだよね。ほかのことなんて、やる時間はないよね。 戸村 そうですね。常になにか考えているほうが楽しいですね。

「あんた、愛国心あんの?」

南場 ああ、そうね。2人、印象的には、すごく対照的なのよ。 戸村 本当ですか。 南場 うん。戸村光はぼーっとしすぎ。印象が。 (会場笑) 南場 舞子さんは少し賢いという雰囲気が伝わってきて……戸村、もう少し賢そうにしろ! 戸村 わかりました。 (会場笑) 南場 それで、この2人がこんなにがんばっている。人と違うことをやりつつ、あるいは人との会話もしないで没入してやっている。なんのためにがんばっているのか。自分の人生でなにを実現したら幸せだと感じるのか。その辺って、ある? 自分の人生のゴールというと、ちょっと終わりっぽいんだけど。 小島 とにかく人に使ってくれるサービスが楽しいっていう、それを作りたいという一心で。大学生のときに一番最初に始めたサービスが、グルーポンサービスだったんです。みんなそれくらいはやっていましたよね。 リリースしたんですけど、エステ系のクーポンを発行して、みんな買ってくれるかなと思ったら2枚しか買われなくて。それが私の母親みたいな感じだったので。使ってくれないサービスって寂しいなと思って。 今ちょうど、自分でプログラミングができるので、使ってくれるサービスを相手にうまく合わせてチューニングして変えていける。そこで出会いがあるから、そこでみんなに使ってくれるようなサービスを作りたいなと思っています。それだけですね、今は。 南場 プログラミングはいつから始めたの? 小島 プログラミングは会社を始めたときからです。「グルーポンやろう」って言って、Webサービス作れる人がいない。じゃあ私がって。 南場 すばらしい。 戸村 僕は最初、南場さんにお会いしたときに、「あんた、愛国心あんの?」と聞かれたことが、すごく印象的なんですけど。まさにその通りで、僕は日本を救いたいな、日本をよくしたいなっていう思いで今の会社をやっていて、もちろん経営者として成功するのは当たり前なんですけど、政治の世界でも挑戦していきたいなって思っています。 南場 そうなんだ、頼もしいね! 私、その日本という国は、一番ポテンシャルと実態のギャップが大きいというか、人材はすばらしいのに、残念ながらいろんな側面において右肩下がりになっていて、残念だと思うよね。 戸村 そうですね。 南場 それの大元っていうのが、他人の価値観を生きる人が多いところが、1つあるのかなと思っていて。例えばいい大学に行って、いいところに就職して、みんなにワーオって言われるような人生が正解だと思っている感じがしているんだけど、そうじゃなくって、自分で選択をするっていう。そして、なにかを作り出すことができるっていう。 グローバルでもそういった点において勝負することができる人がもっと出てくることが必要だと思っているので、このステージはそういった意味ですごく楽しみ。2人とも自分の人生、自分の価値観で選択をして、それで自分の力でそれを成し遂げようとしているから、すごく尊敬するんだよね。 戸村 ありがとうございます。

近くに来た人の運までよくする

南場 それで、去年のこのセッションは、こういう若者の起業の失敗の話を引き出して、私が詰めるという建て付けだったんです。ところが、尊敬しすぎて、なかなか詰めるという役割をするのがつらかった。なぜかというと、私なんかよりもよっぽど自分の人生を生きていて、それで若いときから真剣勝負をしている。 そして、(昨年の)ステージに乗った人はね、今Bの会場(Tech In Asiaの別会場)にいる、堀江(裕介)さんっていうんだけど、マーケティングのセッションとかやっていたりとか、意外とあの後、大成功してるんだよ。だから、私ね、近くに来た人の運までよくするくらい、運が強いんだって。 小島 ありがとうございます(笑)。 南場 だから、一緒にステージに乗ったからには、2人には、すごく輝かしい人生を絶対に歩んでいってほしい。 戸村 ありがとうございます。これからは南場チルドレンとして手厚いサポートをお願いします(笑)。 (会場笑) 南場 今日はなんでビールがないんだって思うんだけど、絶対3人で飲みに行こうね。 戸村 お願いします。 南場 ということで、みなさん、この2人に対しての、なにか突っ込みたいこととか、オープンにしたいんだけど、質問のある人いますか? (会場挙手) ありがとうございます。正面の。さっと手が挙がるところが日本っぽくないよね、ここは。 戸村 (質問者のTシャツを指して)UCLAって書いてありますけど。 南場 大丈夫? こっち来て。このマイクでいいよ。

2人の若手起業家が考える日本の将来

質問者1 僕、戸村くんの友達なんですけど。ロサンゼルスのUCLAという大学に通っている者です。 ロサンゼルスのそれなりに有名なところに行っているつもりだったんですけど、なかなかインターンシップが見つからなくて、せっかくアメリカにいるからアメリカでインターンシップしたいなと思っていたんですけど見つからなくて。 で、シリコンバレーの戸村くんに電話してみたら、紹介してあげるよということで、日本人のCEOがやっているロボットの専門商社なんですけど、すごくおもしろい会社で。 南場 身近な人の役に立っているじゃん、やっぱり。 質問者1 夏休みの1ヵ月間、本当にいい経験をさせていただいて。それで戸村くんに質問なんですけど、さっき将来の夢ということで、「政治家になりたい」と。自分の夢を生きる若者っておっしゃっていたんで、戸村くんの言葉で日本をどういうふうに変えていきたいかということを聞きたいです。 南場 聞きたいねえ。もう第一の政治演説、始まりましたよ、みなさん。 戸村 やっぱり、日本の市場は、これから海外の優秀な企業が攻めてきて、かつ人口減少とともに縮小していくなかで、グローバルで挑戦して、グローバルで勝っていかないといけないなと思っているので、南場さんのようなパブリックカンパニーのCEOが海外にどんどん攻めて、もっと日本の船を動かしていってほしいなと。 南場 そうねえ、がんばらないと。うちもいろいろと苦労しているからねえ。舞子さんは、日本について問題を感じることがある? こうやって、1人で立派に泳いでいるんだけど。 小島 私は中学のときにアメリカに住んでいて、そのときに日本人だっていう話をしたら、「着物、まだ着てるんでしょ?」とか、「侍のやつ、持ってるんでしょ?」とか。なかなか本当の日本というのをみんなにまだ知ってもらえてないんじゃないかという思いがありました。 そのときは中学生だったので、当時は外交官になって日本をPRする役をしたいと思って帰ってきたんですね。それで、政治家などの多い早稲田に入りました。 そのあとでFacebookの方向ができて、企業が国みたいにPRというか文化を発信していく時代なんだなと感じて、起業をしました。最初の会社はそうですね。

GoogleやAppleは国家に匹敵する

南場 そうね。国ができることと、そのプライベートカンパニーができることってやっぱり違うよねえ。だけど、GoogleとかAppleって、もう国家くらい(力がある)。 小島 大きくなるとそういうふうになるんだなあと。 南場 税金も取っているし、戸籍も持っているし、みたいな感じだよね。 小島 そうです。日本をみんなに知ってもらうという思いはあります。もったいないというか。 南場 そうだよねえ。自然言語処理の次には、当然のことながら、通訳、翻訳っていうところが出てくるわけだし、グローバルに発展する可能性が出てくる。 最後に、ここにいる人たち、どういう人が多いのかな? あ、質問した人、ごめんね。すっかり忘れてた、きみのこと。ありがとう(笑)。ありがとうございます。 最後に、ここにいるオーディエンスに言いたいこととかある? (小島氏に向かって)あるよねえ、きみ。テスター募集。 小島 本当に会社の宣伝で申しわけないんですけど、言語の処理をいろんな企業さんに入れてもらおうと思っていて、言語処理のテスターを募集しているので、もし興味がある方がいたら、私行くので、ぜひ教えてください。 南場 テスターというのは、個人の仕事としてということですか? 小島 はい。会社として、プロトタイプを使っていただきたいなと思っています。 南場 例えば、カスタマーサポートとか。 小島 はい。カスタマーサポートとか問い合わせ対応で。よろしくお願いします。 南場 戸村くん、どう? 戸村 そうですね、ここにいらっしゃる方、アーリーアダプターさんが多いと思うので、シリコンバレーに来られることが多いと思います。その時はみなさん1杯やりましょう。 南場 いいですねえ。では、みなさん、これから私たちは3人で1杯やりましょう! ということで、ありがとうございました。 (会場拍手)

  
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