この国の経済は崩壊している

ピーター・ティール氏:こんばんは。ピーター・ティールです。私は会社を創ること、そして新しいものを創り出す人を支援することが仕事で、その範囲はソーシャルネットワークからロケットまでとさまざまです。

私は政治家ではありません。でもそれはドナルド・トランプも同じです。彼は創る人であり、今こそアメリカを創り直す時なのです。

(会場拍手)

シリコンバレーで仕事をしていると、アメリカが悪くなったことを感じとるのは難しいです。コンピューターやソフトウェアといった産業は大きな進歩を遂げました、そしてもちろん大きなお金をもたらしました。

しかしシリコンバレーは小さい町です。サクラメントに車で出かけたり、オークランドへの橋を渡った先に、同じ豊かさはありません。それだけ小さい場所なのです。

アメリカ国内の給与に変化はありません。しかし、今日アメリカ人がもらっているお金は10年前に比べると減っています。ヘルスケアと大学の学費は高くなる一方です。

その間ウォールストリートの銀行マンたちは、国債からヒラリー・クリントンの講演料までありとあらゆるものの価格をつり上げました。

(会場笑)

この国の経済は崩壊しているのです。今私を見ている方には、この状況がワシントンにいるどの政治家よりもよくわかっているはずです。

そして、これが我々が待ち望んでいた夢ではないことも知っているはずです。私の両親が夢を求めてアメリカにやってきたとき、まさにここクリーブランドで、その夢を見つけました。

両親はまだ1歳の私をここに連れてきました。ここが私がアメリカ人になった場所です。

(会場拍手)

チャンスはどこにでもありました。父は今、我々がいるこの場所の近くにあるケース・ウェスタン・リザーブ大学でエンジニアリングを学びました。

なぜなら1968年には、世界のハイテク拠点は1つの街だけではありませんでした、アメリカすべての場所がハイテクだったのです。

これを思い出すのは難しいことですが、政府も一時期はハイテクだったのです。クリーブランドに移住した時、アメリカの防衛研究はインターネットの基盤を構築していました。そして、アポロ計画は月に人を送りました。ニール・アームストロング、彼はここオハイオから誕生しました。

(会場拍手)

私はアメリカ人であることに誇りを持っている

未来は無限にあると感じられたのです。しかし今日、政府は崩壊しています。

我々の核基地はいまだにフロッピーディスクを使っています。我々の最新の戦闘機は雨のなかですら飛ぶことができません。

このことに対して「政府のIT対応がうまくいっていない」と言うくらいでは優し過ぎる、なぜならほとんどの場合まったく機能していないからです。

これはマンハッタン計画を完遂した国としては驚くべき衰退です。シリコンバレーではこんなレベルでは認められないですし、そして我々の政府として決して認めるべきではありません。

火星に行く代わりに、我々は中東を侵略しました。ヒラリー・クリントンの削除されたメールなど見る必要はありません、なぜなら彼女に大統領の資格がないのは明白だからです。

(会場拍手)

ヒラリーはリビアでの戦争を後押ししました。その地は今やISのトレーニング場となっています。この一番重要な問題に関して、ドナルド・トランプは正しいでしょう。いい加減この馬鹿げた戦争の時代を終わらせ、この国を創り直す時なのです。

私が子供だったとき、議論の中心となったのはソビエト連邦をどのように破るかに関してでした。そして我々は勝ちました。今たくさん議論されていることは、誰がバスルームを使えるかという問題です。本当の問題から目を反らしているのです。一体誰が気にするのでしょうか?

もちろん、すべてのアメリカ人は一人ひとり違うアイデンティティをもっています。私はゲイであることを誇りに思っています。

(会場拍手)

私は共和党員であることを誇りに思っています。なによりも私はアメリカ人であることを誇りに思っています。

(会場拍手)

共和党の綱領ひとつひとつに同意するふりはしません、しかしフェイクともいえる戦争が、この経済の停滞から目を反らさせていることについて正直に語っているのは、この大統領選でドナルド・トランプ以外には誰もいません。

(会場拍手)

我々が誰であるかを話すよりも、今日重要なのは我々がどこから来たのかを覚えておくことです。私にとってはクリーブランドであり、その約束された明るい未来です。

ドナルド・トランプは「アメリカを再び偉大にする」と言っています。これは過去に戻ることを提案しているのではありません。明るい未来に我々を導くことを提案しているのです。

今夜、私はすべてのアメリカ人に対して、立ち上がり、ドナルド・トランプに投票することを強く願います。