5月13日の定例記者会見を受けて

舛添要一氏(以下、舛添):それでは、私の政治資金に関しまして、さまざまなご指摘を受け、都民のみなさまをはじめ、たくさんの方々にご心配とご迷惑をおかけしておりますことを心から深くお詫び申し上げたいと思います。

5月13日の定例記者会見におきまして、週刊誌で指摘を受けた点について調査をし、説明をさせていただきました。私の説明に対しましては、「わかりにくい」とか「信じがたい」などの声がありましたことを、真摯に受け止めております。

また、その後もほかの支出についてもご指摘を受けているところであります。

このようなみなさまの声があることを真摯に受け止め、公正な目で見ていただく必要があると考え、今般、私の事務所とは無関係の、政治資金規制法に精通した弁護士などに、私の関係政治団体の政治資金の支出を見ていただくことにいたしました。

現在複数の弁護士に打診中でございまして、引き受けてもらえれば、ただちに調査に着手してもらう予定であります。

ご意見やご批判があることを真摯に受け止め、第三者の目からしっかりと調査をしていただき、改めるべきところがあればこれを改め、みなさまの信頼回復ができますようにしっかりと対応していきたいと思います。

司会者:それでは、今の政治資金の問題等に関しまして、質問させていただきます。まずは幹事社のTOKYO MXミシマからです。

前回の記者会見のときに、「疑惑が持たれることは政治家として誠に恥ずかしい」とおっしゃっていました。その後もさらに疑惑が持たれるような問題が続出しているような状況です。

このような状況を踏まえて、政治家としての責任をどのように考えておられるのか、ということと、また前回の会見のときは、知事の職責をしっかり果たしていくと、都民の信頼を回復し付託に応えると気持ちを話されていましたが、その気持ちにお変わりはないでしょうか。

舛添:まずあの、冒頭に申し上げましたけども、本当に都民のみなさま方に今回の件でご迷惑・ご心配をおかけしましたことを重ねて心からお詫び申し上げたいと思います。

しっかりとした調査をやっていただきまして、その上で知事として仕事をしっかりやりまして、そして都民の信頼を回復したいと思っております。

司会者:ありがとうございます。それでは幹事社からは以上です。各社から質問をお願いします。その際は、各社、社名と記者の名前を名乗ってから質問をお願いします。それではよろしくお願いいたします。

疑念を抱かれていることは、本当に恥ずかしい

記者1:テレビ東京のイシイですけれども、千葉県木更津市のホテルでの支出の件について改めておうかがいします。

本当に会議を開いたのか、都民、国民は疑念を抱いていると思います。こうした疑念を払拭するためにも、改めて、どなたと何人で会議したか説明責任を果たされるお考えはないのでしょうか。

舛添:その点も先ほど申し上げましたように、そういう疑念を抱かれていること、本当に恥ずかしいと思っております。

政治資金に精通した弁護士にお願いして、当然私もヒアリングの対象になりますから、その疑念にも今回の弁護士さんにお願いすることで、きちんと対応していきたいと思っております。

記者1:先週の会見で、「先方のプライバシーもあるので」というおっしゃり方をされていたと思うんですが、それは会議にどなたが何人出席したということを把握されての発言だというふうに……。

舛添:その細かいことにつきましても、今申し上げましたように、第三者の厳しい公正な目に任せたいと思っております。

記者1:では、知事ご自身のお言葉では語られないということなんでしょうか?

舛添:今はしっかりとした調査に協力したいと思っております。

政党交付金429万円のネコババ疑惑

記者1:すみません、もう1点なんですけれども、知事が新党改革を離党した直後に、政党交付金のおよそ429万円を自らの政治団体に移動している点についてなんですが、法に抵触しているわけではないんですが、やっぱりちょっと一般の感覚とはずれているのかなと思うのですが。

舛添:これも政治資金に関することでございますから、政治資金のことをよくおわかりになっている弁護士さんがしっかりと調査していただくと、そういうふうにお願いをしたいと思っております。

記者1:知事は今週に入ってからも、また新たに調べてこの場で説明するとご発言されていたと思うんですが、今日のご説明というのはないんでしょうか。

舛添:いや、そういうプロセスにおいて、私は非常に信頼を失っておりますので、厳しい第三者の目で、しかも専門家の目で、調べていただいたほうがいいと、そういう結論にいたったわけであります。

記者1:説明を引き延ばしているようにも感じられるんですけれども……。

舛添:いやいや、あの、できるだけ早く、お願いしたいと思っております。それはありません。

記者1:ご自身で把握されている部分をなるべく早く説明されるというお考えはないんですか?

舛添:それももう、先ほど申しましたように、きちんとした専門家に調査をしていただきたいと言っております。

よろしいでしょうか。

「第三者の厳しい公正な目に任せたい」

記者2:日本テレビのクノムラですけれども、私どものほうでも知事に質問させていただいた件なんですが、湯河原の衣料品店のほうで知事がご購入された品物について、私どもの取材では、ご自身の身の回りの下着ですとかパジャマですとか、そういったものを買われたということがわかっているんですが、それはどのような政治活動にお使いなられたんでしょうか。

舛添:その点につきましても、正式に報告書に書いてあることですから、これは厳しい目で見ていただきたいと思っております。専門家に任せたいと思っております。

記者2:すみませんもう1点なんですけれども、知事の購入された絵画で、キース(キース・へリング)の手紙というのがあって、それについてもどのような政治活動で誰に対しての活動だったかというのをご説明いただけますでしょうか。

舛添:それも正式な報告書に書いてあることですから、これは本当に専門家が厳しい第三者の目でチェックする、そういうことをお願いしたいと思います。

記者2:多数の美術品を今まで購入されてきたと思うんですけれども、知事としてはそれらのものを使ってどのような政治成果を今まで挙げてきたと考えていらっしゃいますか?

舛添:まずその前にですね、しっかりどういう内容であるかっていうのを精査するほうがいいと思います。これはもう、厳しい第三者の目でいただくということが前提だと思います。

記者2:最後になんですけれども、今回のことに関して、6,000件を超えるご意見が都庁に寄せられているということなんですが、この6,000件という数字とご意見についてどうお受け止めでしょうか。

舛添:大変厳しいご指摘をいただいておりまして、都民のみなさま方にご心配、そしてご迷惑をおかけしていること、改めまして心からお詫び申し上げます。

記者2:元知事経験者のみなさまからも、資質として不適格なんじゃないかという指摘も出ているようですが、知事は自分の知事の資質についてはどうお考えですか。

舛添:それも厳しいご批判をいただいているということは十分承知をしております。まずしっかりと調査をした上で、全身全霊を尽くして都民のために仕事をして、都民の信頼を回復したいと思っております。

記者2:すみません、本当に最後なんですが、改めて確認ですけど、知事の職を辞任する意向はないということでよろしいのかと、その場合はどのようにして都民の信頼を回復していこうと思われていますか。

舛添:大変ご迷惑をおかけして申し訳ないと思っておりますので、全力を挙げていい仕事をしたい、都民のために尽くしたいと思っております。

記者2:ありがとうございました。