著者・金光サリィ氏インタビュー

中川氏(以下、中川):今回のオーディオブック特典なんですけれども、『人前で話すのがラクになる!5つの魔法』のご著者の金光サリィさんに、インタビューをさせていただきたいと思っております。インタビュアーは私、オーディオブック配信サービスFeBe(フィービー)の広報を担当しております、中川が務めさせていただきます。

ということで、金光さん……、サリィさんとお呼びしてもよろしいでしょうか?

金光サリィ氏(以下、金光):はい!

中川:よろしくお願いいたします。

金光:よろしくお願いします。ありがとうございます、今日は。

中川:いえいえ、こちらこそありがとうございます。貴重なお話を聞けるのを楽しみにしています。

金光:ありがとうございます、楽しみにしてました!

中川:こちらこそです(笑)。ありがとうございます。さっそくなんですけれども、お聞きのみなさんに対して、まず……。ご存知の方がほとんどだと思うんですけれども、サリィさんがどのような活動をされてらっしゃるかというところを、おうかがいしたいと思うんですけれども。

「元気な心を作るお手伝いをしたい」

金光:ありがとうございます。私はヴィゴラスマインドという会社名で活動しているんですけども、「ヴィゴラス」というのが元気という意味でして、イケイケドンドンみたいな。

中川:イケイケドンドン!

金光:「マインド」は心なんですけど、元気な心を作るお手伝いができたらいいなと思って、いろいろ活動させてもらっています。今回のような本の執筆であるとか、それに関する講演であるとか、あとは元気な心を作るお手伝いということなので、なんでもありというふうに自分で許しをしてまして、歌を歌ったりですとか。

中川:されてらっしゃいますよね!

金光:そうなんですよ(笑)。CDを出しちゃったりとか。あとは毎週水曜日の夜にUstreamの番組をしてまして、著名なゲストさんをお呼びして、波乱万丈な人生を伝えていくような活動もしていたりします。

中川:『ハピエク(金光サリィのハッピーエクスプレス)』ですよね?

金光:『ハピエク』です。ありがとうございます。

中川:ぜひそちらも、みなさんにも見ていただきたいなと思うんですけれども!(笑)。

金光:ぜひぜひ! ありがとうございます!

脳科学を知って、あがり症を10日で克服

中川:まず、おうかがいしたいのが、なぜこの作品、書籍を書かれようとされたのかという。

金光:そうですね。私自身がもともと、本にも書いたようにものすごくあがり症で。

中川:見えないんですけれども。

金光:こういうインタビューとか絶対無理でした。その頃ですと、5人の前で「自己紹介、軽くして」とか言われても、「いやいや、無理無理!」というような感じだったんですよ。もう今は本当にずうずうしくなってしまいまして、楽しくしゃべらせていただいているんですけど。そういうあがり症だった自分が、あることがきっかけで脳科学を勉強して、そして10日間で克服しましたよということがあったんです。

それを人に伝えられたらとてもうれしいなと思いまして、あがり症克服の個人セッション、そういう悩みがある方に対してお伝えしていくということをやっていたんですね。

みんなどんどん(あがり症を)克服されて、どんどん活躍をされてというなかで。(本のなかに)ある方がテニスをする時に手が震えるという例が出てきたと思うんですけど、「手が震える」とおっしゃっていた方が、セッションの翌日にまさにテニスの試合かなにかで、ぜんぜん手が震えなくなって、すごいテンションでお電話くださって。

中川:うれしいですね!

金光:「サリィちゃん、止まったんだけど!」みたいな感じで(笑)。

中川:「魔法だ!」と(笑)。

「ぜひ、書籍化を」と薦めてもらった

金光:そうなんですよね。それで、その方が「これ、本にしないか?」とお話いただいて。そういうお仕事をされているわけではない方だったんですけども、「知り合いがいるので」ということで、本当にピンポイントでご紹介いただいて、出版にいたったというような経緯でして。

中川:なるほど。じゃあ、まずはその効果を感じた方が「これはぜひ、もっと多くの方に知ってもらいたい」と。

金光:はい。薦めていただいたかたちで、毎回出版社にもついて来てくださって(笑)。

中川:そうなんですね!

金光:マネージャーのように。「これは世に出すべきだ!」ということで、推してくださったのがきっかけなんです。

中川:応援団長がついてらっしゃって。

金光:ありがたいことです。

中川:今こちら、オーディオブックでも、オーディオブックアワードの受賞作品としても選出させていただきまして、本当に多くの方からご好評をいただいています。

金光:ありがとうございます。聞いてくださる方のおかげで賞が取れまして、うれしいなと思います。

中川:本当にそれだけ効果がある内容だなと、私も思いました。

金光:そこには自信がありますね。

中川:しかも、簡単なんですよね。

立ち読みをしている方に遭遇したことも

金光:そうですね。やっぱり脳科学というと、「脳の科学ですかね……? 難しい」みたいなイメージができてしまいがちなんですけども、本当に小学生でも読めるものにしようという感じで、(それを)コンセプトに書かせてもらって。あとは楽しく読めるようにしようと思いました(笑)。

中川:本当に楽しいですよね。

金光:私自身が本を1冊も完読できないような……、本が苦手だったということがあったので、楽しい本だったら最後まで読めるかなということで、楽しく書くという。読んでくれる人、聞いてくれる人がニヤニヤしてしまうようなイメージで(笑)、ずっと書かせてもらって。

中川:本当に私もニヤニヤしました。

金光:ありがとうございます!(笑)

中川:(笑)。

金光:立ち読みしている人がニヤニヤしている場面に2、3回遭遇して(笑)。

中川:でも、著者冥利につきますよね!

金光:すごくうれしかったんですけど(笑)。ここで声をかけるべきかどうかみたいな。

中川:その時はどうされました?

金光:いや、ちょっと陰から見守って。「ぜひ、お求めください」みたいな気持ちになっていました(笑)。

中川:(声を)かけられたら、本当にビックリされますよね(笑)。

金光:どんなドッキリかと思われますよ!

中川:「あれ、表紙の方ですか?」と(笑)。

金光:けっこう表紙のイメージと実物が違うと、よく言われるんですよね。『魔法使いサリー』ちゃんのイメージで、表紙は撮ったので。

中川:すごくすてきです。

金光:ぜんぜん魔法使い的ではなく、本当にサバサバ系なんです。よく言われるんですけど(笑)。

中川:でも、魔法は使える感じがします(笑)

金光:ありがとうございます! 「よく使います」と言って、こうやって魔法かけてるんです(笑)。

中川:おー! もう、かけられてます、私も今(笑)。

金光:ありがとうございます(笑)。

うれしい読者からの声が続々

中川:書籍を出されてからオーディオブックを配信するまでに、少しお時間があったかと思うんですけども、その間にけっこういろいろな感想をお寄せいただいているのかなと思いますが。

金光:そうですね。本当毎日のように……、今でも(出版から)1年以上たってるんですけど、毎朝メールを開くのが楽しみでして。

中川:おー!

金光:今日はどんな感想が届いてるかなと思って開くと、本当に悩まれてる方が多いんだなと、書いてよかったなと、今、毎回思うぐらいなんですけども。

自分自身が1番これを書く時に悩んだのが、「あがり症」という言葉を使わなくてはいけないというか、(使わないと)本が進んでいかないというのがあって。ちょっとしたネガティブキャンペーンですよね。「あがり症」というのを目に触れさせてしまうことで、「もしかしたら私、あがり症なのかもしれない」と。逆に気づかせてしまうとよくないということを、ちょっと心配はしていたんですけども。

そこにも気をつけながら本を書いたので、最終的には大丈夫だったんですけども。そういうところの引っかかりがあったんですが、みなさん、そのあたりはポジティブに受け止めてくださいました。

初めは「楽しく読めました」とかでも、最終的には「挑戦してみます」とか。で、「実際に克服して、人生が楽しくなりました」というのが、本当にたくさんあって、書いてよかったなと思うんです。

それ以外のところで、例えばプロのミュージシャンの方であるとか、プロスポーツ選手の方であるとか、そういうプロとして活躍されている方、あとは学校の先生とか、話すのがお仕事の方にも役立っているということを知って、すごくそこは意外でした。

中川:なるほど。(そうした方は)もう悩まれていらっしゃらないようなイメージが、勝手にありましたが。

子供の教育にも使える考え方

金光:そうですよね。一見悩んでると思われてる方じゃないところの層にも受け入れられて、とてもうれしいなと思ったことと。(ほかに)感想のなかで多いのが、親御さんというか、お子さんへの教育にすごく使えるというのが。

中川:私もそう思いました。

金光:それは、すごくうれしいことでした。

中川:「なになにしちゃダメ!」と言っちゃダメなんだなと。

金光:そうそう(笑)。肯定的に言葉を使うということが伝えられただけで、本当によかったなと思います。

中川:そうですよね。本当に「なになにを割らないようにしてね」と言うと、割るということに意識が向いてしまったりとか。

金光:そうですね。脳は賢いがゆえに反応がとても速いので、「なになにしちゃダメ!」と言うと、なになにがきた時点で動いてしまうという。

中川:あと、私が(オーディオブックを)聞いていて思ったのが、自分のことじゃなくても、ほかの人を褒めても自分に返ってくるということがありまして。脳はすごいですね。

金光:本当、自分と他人をわけて考えないほうが、実はいいんだなというか。人間全部、1つの共同体なんだなというところかなと思いますね。

中川:すてきなお話がいっぱい詰まっている作品だなと思いました。

耳から聴くオーディオブックの魅力

金光:ありがとうございます。また、音で聞くと、(脳への)入り方がやっぱり人それぞれ違うんじゃないかなと思っていまして。自分自身、聴覚優位で。目から本で読むというのも、もちろん大事なんですけども、耳から聞いて気づけることのほうがけっこう多いというのがあって。音声にしていただいて、とても新鮮で。自分で気づきを得るというか、ありがたい経験です。

中川:ちなみに、サリィさんはどのようなものを聞かれることがお好きというか、多かったりされますか?

金光:やっぱりビジネス関係の音声をずっと、本と並行して聞いたりしてました。とくに、あがり症を克服する期間にはポジティブな情報を入れたほうが、心のなかがポジティブに、プラスに書き換わるので。そういう意味でハウツー本というのは、けっこう全部の言葉に気をつけて書かれている方が多いので、それを音声にしたものというのをよく聞いて、目から入る情報と耳からの情報を一致させていった期間がすごくありました。

中川:なるほど。こちらのサリィさんのオーディオブックも、本当にポジティブな言葉ばっかり詰まっていると思うので。

金光:ちょっとおちゃらけすぎな感もありますが!(笑)。

中川:いえ、おちゃらけているぐらいだと、もうニヤニヤしちゃいますので。

金光:そのニヤニヤするというのも脳にいい効果があるので、そういう意味でニヤニヤを心がけて書いたというのもありますね。

中川:常に聞きながらニヤニヤしていただけるとありがたいですが、ちょっと周りの人から見ると(笑)。

金光:ちょっと「大丈夫かな、あの人」となるよね(笑)。

中川:でも、それぐらいがおもしろいのかもしれないですよね。

金光:そうですね、はい。

「いい聴衆」を目指そう

中川:では、もう1つ質問させていただきたいんですけれども。せっかくなので、こちらのオーディオブックを聞かれている方に、なにかとっておきの情報といいますか、あがり症を克服するための秘訣などが、もしありましたら。

金光:そうですね。あがり症を克服する時に、気をつけたらとてもいいよというのがありまして。1対1でこうやって今日お話させてもらってますけど、こういう時には笑顔でうなずきながら普通に聞くことがたやすいんですけども、1対大勢になった時に、日本人はとくに「先生の話はまじめに聞きましょう」みたいに教育されてますよね。

中川:はい。

金光:まじめにというと、真剣な顔でという感じだと思うんですよね。微動だにせずというか、そんな感じで聞くのが常だと思うんですけども。一緒に聞いている、同じ教室のなかで聞いている人のなかで1番いい聞き手になろうということを意識してもらうと、ものすごく楽になるんですよね。

というのも、私のところに個人セッションであがり症克服にいらっしゃる方の(なかで)けっこう多い割合で、人前に立ってしゃべっている人を見ると、「今、忘れたんじゃないのかな?」とか、「今、あがってるんじゃないのかな?」というところを見がちなんですよね。

中川:ええ。

金光:その理由は本にも入れているんですけども、自分のフォーカスしがちなところというのがマイナスの部分になってしまっていると、人前に立った時もそういうマイナスのところを見られてるんじゃないかという不安が大きくなってしまうので。「いい聴衆」を目指すんですよね。

中川:「いい聴衆」。

金光:話を聞いている時に、ものすごくうなずきながら、ものすごく笑顔で「なるほど」とか言いながら。

中川:なるほど。

金光:そうやって聞いてもらうと、それが普通の聞き方なんだと思うんですよ、自分の潜在意識が。人っていうのは人の話をこういうふうにポジティブにというか、プラスに聞くものなんだというのが入ると、とっても楽に人前に立った時にしゃべることができるので、ぜひそれをやっていただきたいですね。

中川:なるほど。私もすぐにやってみたいと思います。

「駆け足になってしまいましたが」はNG

金光:ありがとうございます。あとは、あがり症を克服する以外の目的で、このオーディオブックを聞かれている方もいらっしゃると思うんですね。もっとよく、うまくというか、しゃべられるようになりたいという。そういう思いで聞かれている方には、しゃべり終わったあとによく「駆け足になってしまいましたが」とか、「わかりづらかったかもしれませんが」とか、謙遜してしまう場合が、けっこうな割合であると思うんです。

ですが、それをやってしまうと、脳は単純なので「とってもわかりづらい話をしてしまったんだ、私」ということで、またネガティブな情報を自分に入れてしまったり、聴衆の方に対してネガティブな印象で終わらせてしまうことになるんですね。

なので、「すごく楽しかったです」とか、「みなさん、すごくよく聞いてくれてありがとうございました」という感じで、プラスで終了すると、よりいいです。

中川:なるほど。

金光:ぜひ、それをやってもらえるといいかなと思います。

中川:すごく勉強になります。

金光:ありがとうございます。

中川:サリィさんのお話を聞いていて、すごくポジティブな言葉ばっかりで、以前にあがり症だったというのが、本当に信じられないような感じがするんですけれども。

金光:ありがとうございます。

中川:本当にこちらのオーディオブック聞かれた方も、今みたいなポジティブな言葉を聞いてどんどん前向きになって、話すのが楽しくなっていただけたら、すごくうれしいですね。

金光:はい。

中川:私も本当に、ポジティブな言葉をいっぱい聞けて楽しかったです。

金光:ありがとうございます!

「ちゃんとしゃべらなければ」から自由になると楽しい

中川:ありがとうございます。ほかになにか、例えば一言メッセージなどありましたら。

金光:そうですね。人前で話すというのが緊張するものなんだと、本当に強く入ってる方が多いんですけども、楽です。楽というか楽しめる。1対1でこういうふうにしゃべるのはけっこう楽ですけども、1対大勢になっても変わらないんですよね。「でも、人前に出ると、もっとちゃんとしゃべらなければいけない」という縛りを、やっぱり外していただいて。

本当、人に対して、1対大勢でも1対1でしゃべっているみたいに、こんなしゃべり方で大丈夫というか(笑)。今日なんか、いっさい台本も作らずにしゃべって、楽しいじゃないですか。

中川:そうですね、楽しいです!

金光:こういうふうに楽しくしゃべっていると、聞いてくださってる方も楽しんでいただけると思うんですよね。こんな感覚で、ラフに楽にしゃべっていただけると、よりみなさんが本当に聞いている人のためになる話ができるし、楽しんでいただける時間が共有できると思うので、そんな感じでやっていただければうれしいなと思います。

中川:貴重なお話、どうもありがとうございました!

金光:こちらこそ、ありがとうございました!

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