一番理想の学校像とは

山口トンボ氏(以下、トンボ):ちょっと、せっかくなんで。一番理想の、こんな学校になったほうがいいじゃんって話しますか?

西野亮廣氏(以下、西野):あります。

トンボ:あるの? 早いな。

西野:僕はまず学校を知ってるんですよ。3ヶ月にいっぺん、サーカスという学校をつくっているので。僕は学校の理想をそっちに持っていってるので、だいたいありますね。

絵本作家のぶみ氏(以下、のぶみ):「今、学校はこうあるべきだ」という話を。

西野:僕はどの先生に来ていただいても大丈夫ですよ。僕のほうが勉強教えるのうまいから。

のぶみ:なるほど。

トンボ:すげぇ、それは。

西野:絶対に勝てる。社会でも数学でも、ごめんちょっと今震えだした。

のぶみ:2教科で。

西野:無理やな。

のぶみ:僕の子供が小5なんですけど。僕ちょっと分子分母のやり方わかんないですもん。

西野:あれ、無理ですよね。

のぶみ:学校で良くするというかどうかわからないけど。「これ100パー使ってないよな」っていうことが大人になってからあるじゃないですか。もうそれバレきってるじゃないですか。

西野:確かに、確かに。

のぶみ:歴史とか、俺は絵本作家なんで使ってないし。分子分母とかXとか、Xで計算したことないから。あれのことはみんなどう思ってんだろうとは思う。

西野:確かに。もう使わないのはのぶみさんもわかってるから。なかなかこれ、ちゃんと覚えろとも言いにくいですよね。

トンボ:熱を持って教えにくくなりますよね。

勉強とスポーツができない子はどうする?

のぶみ:そうですね、僕は小学校のときからいじめられてるので、ひらがなと九九はできるんだけど、漢字そんなにできない。今、絵本作家だから成り立っているんですよ。

西野:なるほど。これはまた、ちょっと特殊ですよね。

のぶみ:ただ、絵本という教科がなかったから落ちこぼれてただけの話で……というのはちょっとかわいそうかなという気はするよね。だって勉強ができる子とか、足の速い子とか、運動ができる子以外はスターになれない。

西野:そうですね。

のぶみ:お笑いができる子だったら、クラスで人気者にはなれるけど。でもそれをどうしたらいいというか……。

トンボ:おちこぼれ2人。

のぶみ:おちこぼれ2人。

西野:ぜんぜん勉強できなかったですよ。非常に頭が悪かった。

のぶみ:だから僕、中学校で講演会してくれと言われたときに……西野さん、鼻水が。

西野:いや、思い出して。なんか偉そうなことを言ってたけど、僕学年で下から4番目とか5番目とかずっとうろうろしてたから、むっちゃアホやったと思って。

トンボ:そんな2人が考える。

のぶみ:絶対できない。

西野:理想の学校でしょ。

のぶみ:理想の学校。

西野:学校の先生、もう本当にこれだけやってください。

のぶみ:理想の学校ね。先生からいきますか? いろいろありますか?

トンボ:先生でやってみますか。何か校舎がこうだとか。

西野:校舎がこう。

トンボ:わかんないですけど、要は校則をこうしたほうがいいとか、もしあるならば。

西野:うん、俺もう出てる。

のぶみ:うわーそうか。

トンボ:なんでもいいですよ。

のぶみ:難しいですね。だけどこういうの本当に芸人さんとかいきなりバーッと書くじゃないですか。

西野:ちょっと、一番いいのを出します。

のぶみ:マジですか。

トンボ:答えを。

のぶみ:これボケるのなしですか?

トンボ:ちょっとこれ、見ている人も考えてみてください。学校の教育の可能性を広げる。出ましたか? 早い、さすが。

必要なのは「教える」という科目

西野:ドン! 「教える」という科目を作る。

トンボ:これはどういった?

西野:覚えたいでしょ全部。歴史でもなんでも覚えたいじゃないですか。

じゃあ山口トンボさん、あなたパソコンをやってるときに、「人はこうやってパソコンを使うんやで」って使い方を聞いているときに覚えた? 覚えてないですよね。

逆にどちらかといったら、人に「こうやって使ったほうがいいよ」と教えてるときのほうがインプットしてないですか。

つまり、アウトプットしてるときのほうが絶対にインプットしている。歴史のことだって人にまず教えなきゃいけないという。

1時間目から5時間目まであったら、5時間目は3年生だったら2年生に教えてあげる。4年生だったら3年生に、5年生なら4年生に教えるという科目を作ったら、教える側はすげえプレッシャーじゃないですか? 絶対に覚えておかないといけない。

のぶみ:生徒のほうが教えるという話か。

西野:だから先生がいらない。先生がいらなくて、先生はもう午前中に帰っていただいて5時間目はもう5年生が4年生に、4年生が3年生に、3年生が2年生に。

のぶみ:それはいいわ。

トンボ:絶対覚えるでしょうね。

西野:絶対覚えるじゃないですか。教えなきゃ自分の立場が悪くなっちゃうから教える。 教える科目。

のぶみ:頭いい。先生が教えることをもっと勉強するという話なのかなと思ったら、違うんですね。

トンボ:(コメントで)「そんなのけっこうやってるから……」という。

のぶみ:やってるんだ。

西野:小学校でもやってる? 要は、教育実習の先生が一番勉強してるなと思ったの、俺。

のぶみ:知らんかった。僕はこれですね。本当の勉強をする。教えられて覚えてたことがないんですよ。人って誰かから教わったことって、もしかしてそんなに覚えないのかもしれないですよ。

ただ、キン肉マンの超人とかすごい覚えてました。自分でそれに興味がないと、子供もそうだけど、好きとか興味がものすごくあるとか。好きな彼女のこととか、興味があることでないとずっと覚えないかもしれないですね。

「それを学校にどうやって生かすんだ?」と言われたら、それはわからないです。

学校は「楽しい」に特化するべき

西野:サーカスという学校で、それも答え出しちゃったんですよ。例えば、歴史の鎌倉幕府となんとか時代、安土桃山時代となんとか時代となんとか時代。「じゃあこれ、順番で並べ替えなさい」となったときに、ほとんどの人がごちゃごちゃになると思うんですよ。「あれ? これどっちが先やったっけな」となると思うんですよ。

ただ、「じゃあ、ドラゴンボールのピラフとピッコロ大魔王とベジータとフリーザを出てきた順番に並べてください」と言われたら、これは並べられると思うんです。

のぶみ:めっちゃ並べられる。

西野:僕たちって、なんかわかんないけど、「楽しいことをしたけりゃ辛い思いしろ」みたいな、「今は耐えろ、石にかじりついてまで勉強しろ」みたいなことを言われてたんですけども、まったく逆で。僕らは楽しいときのほうが圧倒的にインプットしてるなと。

じゃあ、学校こそ最大限に楽しい化をしてあげなきゃいけない。一番楽しいほうがいい。学校がというか、授業が一番楽しいほうがインプットして吸収率が上がる。

まず教卓と机の並べ方、あれはもう軍隊教育の名残だからぜんぜん楽しくない。先生が一方的に「お前ら、俺の言うことを覚えろ」みたいなことだから、まずあの造りがよくない。楽しくない。

教室も蛍光灯なんか楽しくない。教室に入ったところで楽しい音楽も流れてないしということで、「楽しい」に特化したサーカスというイベントを3ヶ月にいっぺんやっていますので、よかったら遊びにきてください。

のぶみ:だけどあれ、めっちゃ緊張しそうだよね。周りからみんな見られてるんでしょう? めっちゃ怖いよな。

西野:円形ステージで360度、お客さんが500人いるという、だから先生も油断ならないですよ。

トンボ:確かに。

のぶみ:あれはフリップみたいのを出すんですか? 文字出たりするんですか?

西野:頭の上に八面体のモニターがあるんですよ。そこでパッっと出すんですけど。

のぶみ:1人何分ぐらいで話すんですか?

トンボ:15〜20分ぐらい。長い人はもっと長いよね。

のぶみ:すごいな。 

トンボ:だから授業をもっとエンタメ化したほうが。

西野:エンタメ化したほうがいい。授業を真面目にやるというのが一番効率が悪いという。授業をもっと楽しい化したほうが絶対にいいんじゃないんですかね。

トンボ:机いらないよねっていうの、ありますね。

西野:机、確かにいらないな。

アンチ西野との戦い

トンボ:反論もきてますね。

のぶみ:え、机いらないほうがいいんだ?

西野:机いらなくないですか?

のぶみ:えー。

トンボ:反論もきてますよ。

のぶみ:反論、なんですか?

トンボ:(コメントで)「日常で毎日やることと、たかが1回やることを一緒にする、超絶浅い西山さん」。

西野:ばか、ばか! はい、おもしろくない(笑)。はい、すべった〜。西野→西山っていうボケ。一生懸命絞り出したボケ。ごめんなさい、すべりました。残念でした。

のぶみ:いやいやいや(笑)。で、なんて言った?

トンボ:要は、毎日やることと、3ヶ月に1回やることを一緒にするな。それは浅はかだと。

のぶみ:毎日か。

西野:もう、すべってるんで。それは俺、決めてるんですよ。まず、マスコミを批判するときに、「マスゴミがさぁ〜」っていうやつ、もうその時点で話を聞かない。もうそいつはおもしろくないから一票にも入らない。

トンボ:ありがとうございました。

のぶみ:でもコメントありがとうございました。

西野:それは嫌われるんですよ。こうやって一人ひとり、確実に嫌いな人を増やしていってるから、それは嫌われるんですよ。

のぶみ:なんなんでしょうね。でも本当に西野さんの前に来て、「お前、本当にむかつくんだよ」って言って殴りかかってきた人とかいるんですか?

西野:いや、これはいない。僕1回ブログをやって……。

のぶみ:面と向かって挑戦してきた人。

西野:こういうときにたまに、「お前〜」とか(コメント)言うじゃないですか。

のぶみ:絶対それは盛り上がるし。

西野:「お前、殴りに行ってやるからな」みたいな、昔1回だけあったんですよ。「お前、許さん」みたいな。おもしろいから「いいよ」って。「お前、殴ってやるからな」言うたら、「おおいいよ」って言って。

「明日、何時何分、ルミネの出番があるから、ここから出るからお前来いよ」って言ったんですよ。

のぶみ:マジで。

西野:そして出番終わりでバッと行ったら、ほんまにいてて、なんか怪しい感じの。

のぶみ:めっちゃ怖い。

西野:ゴツいというか、ちょっとひょろひょろっとした怖い感じの人がいてて……逃げました。

(一同笑)

西野:本当に逃げた、裏から。

のぶみ:逃げたんだ。

西野:逃げました。もう裏口からタクシーに乗って。やばいやつおるって。

トンボ:ほんとにおるやんって。

西野:ほんまに来てるやん、違うやんって逃げました、逃げました。超怖かった。

トンボ:それは怖いですね。

西野:怖い、怖い、怖い。でもその1回ぐらいですね。

のぶみ:すごいですね。

制作協力:VoXT