人類に必須の物質・ランタノイド

ハンク・グリーン氏:「ランタノイド」の勉強の時間です。これは周期表です。希ガスに水素にアルカリ金属。

なかには変わったものもあります。では何がそんなに特別なのか? ランタノイドが上に、アクチナイドが下にあります。

ほかの要素の周りでは具合が悪いんです。表に書くことはできるのですが、そうなると書き切れなくなっちゃうんですね。

だから下の方に追いやられています。アラスカみたいな感じ。とにかくデカすぎるんですよ。核兵器の材料になったりします。ですが、上のランタノイドは21世紀の人類にとってイカした存在なんです。

ラップトップ。

携帯電話。

プラズマスクリーン。

テレビにソーラーパネル。

ウィンドタービンに、環境にも悪くない車の触媒コンバーター、石炭発電所の先に付いてる汚染コントロール装置もそうです。

全部ランタノイドのおかげなんです。レアアースを大統領に!

ランタノイドの問題点とは

と言いたいのですが、実はダークサイドもあります。集合体を見つけるのが大変なため、ほかのミネラルなどと混ざってしまいます。インジウムの鉱脈とは違うのです。レアアースの精製には放射性廃棄物がともないます。しかし、精製をする人たちがいます。誰がそんなことをしたがるのか?

中国です。

過去20年で、レアアースへ依存するようになってしまいました。

有毒でだれも処理したがらないため、精製の95%を中国に任せる結果となりました。でも規制が整っておらず、非合法なものまであります。

とんでもない量を精製して巨大な汚染湖ができてしまっています。中国はこれによって政治的権力を持とうとしています。ネオジムはもうあげない! みたいな感じで、アメリカを怒らせたりしてね。

ネオジムがなくなると、ウィンドタービンや、ハイブリッドカーの電気モーターが作れません。

レアアースの有毒性は21世紀の問題

そこで、アメリカとほかの国は、より効果的で環境にやさしいレアアース精製所を作ろうとしています。もちろん有毒な副産物については対処する必要があります。

ですが、だれもその問題を解決できていませんし、カリフォルニアでは、毒が漏れて1998年から閉鎖していたレアアース鉱山を再開させました。「問題は解決できたから大丈夫!」みたいな感じでね。

その解決法の1つに、蒸発を防ぐプラスチックの玉があります。これでバッチリと言う感じではなさそうですが、カリフォルニアは満足そうです。まさに21世紀の問題です。