EXILEはおっさん48

おっくん氏(以下、おっくん):結局『サイボーグ009』とどうつながるんすか。

山田玲司氏(以下、山田):おっさん48って言ったらあれなんですけど。

おっくん:おっさん48。

山田:俺は、AKB商法でおっさんでやったらいけるのかっていうのをシュミレーションしてたよ、ずっと。いつか誰かやるんじゃないかなって思ってたの。親父ダンサーズってあったじゃん。

千葉麗子氏(以下、千葉):あった。

おっくん:野猿とかその流れなんじゃないですか。

山田:そうなの! 系譜で言うと野猿とEXILEっていうのがあるんだよ。

おっくん:EXILE!? まあおっさんといえばそうですけど。

山田:あれはおっさん48なんだよ。好みは多種多様なんで、だからAKBは同じ制服着てるんだけど、いろんな子がいるから、「あの子は良いよね」みたいな。

おっくん:玲司さん、俺全員同じ顔に見えますけど。

山田:ヘイヘーイ! おっさんです。まあそれは良いんだけど。AKBって何がおもしろいかっていうと、学校の中でみんなおんなじ制服着てると、かわいい子目立つよね。

千葉:目立つ。

おっくん:あー、目立つ目立つ。

山田:要するにフラットじゃん。AKBも正に全部同じ戦闘服にして。同じパッケージで中を見てくださいよって。だから、おっさんを48人集めてね、全員警官の制服とか着せるんだよ。それで全員キレッキレに踊らせるわけだよ。

そうすると、「あの人良いかも?」みたいな、「私あれ推しね」みたいなことになって、応援しやすいシステムにした場合、要するに全員が堂々としていて、魅力を発揮する。

中には料理の上手いおじさんもいるかもしれないし、ちょっと頭の良いおじさんもいるかもしれないし、みたいな。優しいおじさんもいれば、元ヤンのおじさんもいるかもしれない。

千葉:右翼のおっさんがいたり。

山田:そうそう。渋谷でラップをやってるおじさんもいるとか、そういうのがいて。その多様性の中から女子たちは「あの人良いかも」ってなるのもアリなんじゃないかなと思って。俺が話したかったのは、おっさん48は成功するのか問題。実際どうなのか、俺プレゼンしたかったの。

おっくん:相棒の世界ってそういう世界ですよ。みんなあれでスーツとか着て、それでいろんなおっさんがいて、性格も違うし。誰がキュンとするかみたいな。

おっさんをどう動かすか、という仕事だった

千葉:私ね、おっさんにはうるさいんですよ。

山田:もう相当だよ(笑)。ガチムチだらけ(笑)。

千葉:何でなのか説明しよう! 私は、すでに高校2年生の頃から上京しているので。ていうことは高校の時から周りがおっさんしかいない世界で生きてるわけですよ。

自分よりも10歳、20歳上の。麗子の会社もそうですし、マネージャーにしてもそうですし、クライアントもそうですよね。そん中で東京で一人暮らしでどう生きていくか。

親の援助も全くなかったんで、だから、そこでどうおやじたちを動かすかっていう仕事でもあったの。ちょっと言葉悪いけども。

だったんで、見てきたんだけども、(おっさん)良いね。もともとファザコンなの。だからもういろんなおじさん、おじさんって言い方も良くないけど、10こ20こ上の人たちを見てきたけども。やっぱり深いじゃない。キャラもそれぞれやっぱりある。

おっくん:若い奴ってそこまで背負ってませんからね。高校生んときとかは結局顔が良いとか、運動神経が良いとかそういうスペックでモテるじゃないですか、生まれもった。そっから年を経るごとに積み重ねた何かがモテる要素に、アピールポイントにならないと困りますよね。

千葉:自分が50、60になった時に、この人素敵だなって思えるおっさんになりたいじゃない。

山田:なって欲しいじゃない。

千葉:だって女の人に対してもそでしょ。そういう風になりたいじゃない。すごい格好いい女性もいるわけじゃない。加賀まりこさんとかすごい格好良いよ。めっちゃ格好良いいと思う。ネイルサロンで1回ご一緒したことあるんだけど、もう格好良いよ。手をこうやってもらいながら、雀荘帰りで。

おっくん:加賀まりこ雀荘帰りでネイルサロン行ってたの!?

千葉:姿が様になるんだよ。

おっくん:そうですね。タバコの似合う女大好きなんで僕。

千葉:小悪魔さんなんだよ。何歳になっても。たとえば、女性から見たらそういう女ってたりするじゃない。若い頃もすごい美しくて、年とっても美しくて超生意気みたいな。すごい好き。だからおっさんもそういう人が好きなんだけど。

学歴社会はもういらない

千葉:高校の時に失敗したのが東大卒のマザコン野郎。

山田:いきます!? 今の話。すっごいおもしろいんだけど。

おっくん:恋愛遍歴は後半で!

千葉:わかったわかった。だけど、学歴ではないってことがわかった。学歴はもういらない。日本社会において。学歴を中心にした人たちがこういうことをおかしてるわけだし。学歴はいらないね。どれだけサバイバル生活の中で生きてけるかっていう男を見つけるか。

おっくん:バイタリティというか、原始的な強さとかね。

千葉:原始的な強さって(笑)。説明して?

おっくん:夜が強いとか、野生の勘が鋭いとか、無人島で2人で流されてもこの人ならなんとかしてくれそうって頼りがいがあるとかね……なんなんこれ(笑)。

山田:男も女もそうだけどさ、年をとることで価値が低くなるとは思いたくないじゃない。

千葉:うんうん。

山田:若けりゃいいという時代があまりにも長すぎるんじゃないかと思うんだよね。若けりゃいいといえば、あなたがデビューした91年に生まれてるアイドル、前田敦子ですから。

千葉:そうなんだ!

山田:世代交代早いよね。

おっくん:もう娘みたいなもんすね。広瀬すずとかまじでそう。

山田:もうね、子供見てるみたいになってくるんだよね。ただ問題は俺達も生きていかなきゃいけないわけよ。だから、「わ、また劣化した」みたいなことだけで評価されると困るわけだよ。俺は。だから、どうやったらいい感じで老いていけるかなあーっていう相談の会だよ(笑)。

おっくん:始めての相談(笑)。絶望に効くクスリが欲しい(笑)。

千葉:本当、私たちは悩んでるのよ。どーしよー。

山田:こんなんで番組終わるの嫌だなー(笑)。

AKB48は『サイボーグ009』

おっくん:ちょっと、『サイボーグ009』はどこいったの!?

山田:『サイボーグ009』で言えばだね、アイドルについて考えた時に、究極的に何を学ぶかって話じゃない。かわいいだけでチヤホヤされてる時代じゃなくなったってことだよね。

AKB48って正に『サイボーグ009』じゃないかってことなのよ、これ。みんな同じ服を着せられて、どれが前田敦子かなって話ですよ。ギルモア博士が秋元だよね。

千葉:だから秋元さんが一番賢いってことだよね。

おっくん:秋元さんは知り合いですか?

千葉:知り合いではないですね。雑誌とかでご一緒したことはあるけど。つんくがプロデュースのなんだっけあれ?

山田:おい! モー娘。だよ!

千葉:だってつんくに会ったのなんて、麗子売れる前だもん。なんとかってバンドやってて。

山田:シャ乱Q!

千葉:もー、ほんとごめーん! 天然で。その時に、彼まだ売れる前、一緒によく飯食ってたの。

おっくん:えー! (自分は)シャ乱Qの直撃世代。

千葉:何が? 『ズルい女』?