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使用者の平均余生は2〜3年 世界最悪の麻薬「クロコダイル」の恐怖

使用者の平均余生は2〜3年 世界最悪の麻薬「クロコダイル」の恐怖

タイム誌が「世界最悪の麻薬」と称したドラッグ、クロコダイルをご存知でしょうか。ロシアで生まれ、世界に広がったこのドラッグは、安価に製造できる一方で、使用者の精神を破壊するだけでなく、骨、脳組織および血管を溶かし、壊疽を引き起こす大変恐ろしい副作用で知られています。今回のサイエンス・チャンネル「SciShow」では、このクロコダイルが脳や体に作用する仕組みを化学的に解説。その正体と危険性などについて説明します(SciShowより)。

シリーズ
SciShow > zKrokodil fake pot and the real chemistry of drugs
2013年10月13日のログ
スピーカー
Hank Green(ハンク・グリーン) 氏
参照動画
Krokodil, fake pot and the real chemistry of drugs

世界最悪の麻薬「クロコダイル」とは何か

ハンク・グリーン氏 タイム誌が「世界最悪の麻薬」と呼んだものが、先月ここ米国にも少し入って来た。その間に科学者たちは、他のストリートドラッグが人体にどのように影響するかを理解するために輝かしい新技法を開発した。 9月、アリゾナ州フェニックスの毒物管理センターは、「クロコダイル」として知られる麻薬による米国で初の緊急医療事象を2件報告した。クロコダイルは鎮痛剤のコデインにガソリン、ペイント希釈剤、アルコールなどのとんでもない物質を添加して密造される猛毒なアヘン剤だ。 体内に注射された後、この麻薬は血液脳関門を通過してアヘン受容体に結合し、ヘロインと類似していると描写される高揚感を短い時間もたらす。 そしてヘロインと同様、使用者は断ち切るのが困難で苦痛を伴う依存症に短期間で陥いる。しかもクロコダイルは腐食性があるため、使用者の精神を破壊するだけでなく、骨、脳組織および血管を溶かし、壊疽を引き起こす可能性があり、多くの場合、切断へと通じる。使用者は皮膚に不気味な壊疽が生じることで知られ、それが名前のもとになった。 gazou6 クロコダイルは極めて有毒であり、2003年頃から使用者が存在するロシアでは、クロコダイルの使用者の平均余命は約2〜3年と報告されている。では、クロコダイルの正体は何なのか?

クロコダイルは非常に危険な副作用がある

gazou7 クロコダイルの活性成分、デソモルヒネはコデインを強力な溶剤に溶かした後、単純だが、危険ないくつもの反応にかけることで製造され、人体組織を速やかに溶かすコデイン塩ができあがる。 デソモルヒネは実際には、1932年に米国で特許を付与され、しばらくの間、鎮静および鎮痛剤として市販された。しかし密造者たちは以前と同じ薬を製造するのに必要な医薬品グレードの化学物質が手に入らないため、どんなに愚かしく、危険であろうとも、最も簡単に入手できる代替品を使うことで満足してきた。 gazou8 その結果が化学的にはヘロインに非常に似ていて、ペイント希釈剤、ヨウ素またはガソリンなどの物質を微量投入した物質であり、市場から引きあげられたもとの商品よりもずっと危険なものになった。 この点でクロコダイルは最近10年間に人気を獲得した別の麻薬とよく似ている。その麻薬とは「スパイス」や「K2」などの名前で販売された「合成カナビノイド」だ。米国の高校生の9人に1人が使用し、米国とヨーロッパでは2番目に人気のある麻薬として報告されているものだ。 gazou10 合成カナビノイドはマリファナとよく似た作用を持つハーブとして市場に出回っているが、実際には、乾燥した葉に噴霧されたJWH-018やAM-2201などの名前を持つ、試験されていない合成化学物質である。 葉はただ臭いをつけるためだけのものだ。この合成化学物質は脳のカナビノイド受容体に結合し、THCの作用を非常によく模倣するが、精神病、痙攣、重度な腎障害、心臓発作などの、はるかにたちの悪い副作用を伴う点が異なる。

クロコダイルの正体は、まだよくわかっていない

この麻薬を使用後に入院する 10代の若者が過去数年で増加してきたため、化学者たちは「人体に正確にはどのように影響するのか?」と疑問に感じ始めた。 この疑問に答えようと、アーカンソー大学の化学者のグループがこの麻薬を最近使用した被験者15人の尿を分析した。 使用者たちの尿に含まれる化合物を慎重に分離することで、彼らはこの麻薬が分解された後の物質(代謝産物)が何かと、それらの代謝産物の比率を同定した。 おもしろいことに、THCの場合とは異なり、結果は使用者間で大幅にバラついた。したがってこれらの化合物の正確な正体と、どのように作用するかは依然として不明ではあるが、この新研究によって少なくとも、使用者を検出する方法が開発された。使用者が病院の緊急治療室に担ぎ込まれる例は相変わらず続いている。 しかしより多くの答えが見つかるまでは、スパイスの使用について権威あるソースからのアドバイスが少なくとも参考になるだろう。ジョン・ホフマン博士はクレムゾン大学所属の化学者だ。 博士が80年代と90年代に行なったマリファナの作用に関する研究は、偽のカナビノイド類の開発に繋がった。博士が2010年にAP通信社に語った言葉をここで引用しよう。 「使用する連中は馬鹿者だ」

  

SciShow

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