今一番会社にほしいのは、処女の女の子

杉沢志乃氏(以下、杉沢):今一番(会社に)ほしいのは、処女の子。

おおしまりえ氏(以下、おおしま):処女でアダルト?

杉沢:いるみたいなんですよ。他メーカーさんですけど、羨ましいなと。

おおしま:やっぱ、いろんな性癖の人を採ろうって思っているのって、企画とかに反映されるからってことですか?

杉沢:そうです。

おおしま:ちょっと先に進んじゃうんですけど、この企画ってどうやって決まってるのかなって。実際、盛り上がった内容がそのまま企画になるようなこともあるんだろうなと思うんですけど。

杉沢:基本的には、ちゃんと企画会議をして、どんなものを作ろうかとか(話したり)するんですけど。そのベースとなるのは、やっぱりユーザーからの声ですよね。今どんなことに悩んでて、こんなことが知りたいっていう声を集めて作るようにはしてます。

おおしま:まさに女の人が気になることを、作品にされてるなって。

勝部元気氏(以下、勝部):どっちかっていうと、トップダウン型でプロジェクトが決まるわけじゃなくて、わりといろんな意見を巻き込みながら市場調査的なことをやりながら企画が生まれていくわけですね。

杉沢:市場調査は必ずやります。アンケートもとって。わりと綿密に調査したうえで、作るようにはしています。

勝部:その点、女性のなかでもダイバーシティっていうか。多様性が溢れているからこそ、1個の情報源だけじゃなくて、いろんなところにアンテナが張れているわけですね。

杉沢:そうですね。なんかこういう仕事だと、全員肉食というか、性に積極的な女性が集まってるんでしょう、みたいなことは言われるんですけど。必ずしもそうじゃなく。

まあ、(Juli氏を指して)彼女みたく猛獣もいるんですけど(笑)。(ペニ助を持つ女性スタッフを指して)あっちの彼女みたいな猛獣もいるんですけど(笑)。

小野麻衣子氏(以下、小野):いろんな猛獣がいますね!

杉沢:猛獣だけじゃないですよ。腐女子子もいますし、普通の主婦もいます。本当にいろんなタイプの子がいます。

経験していないからこその豊かな想像力

小野:で、足りないのが、処女。

Juli氏(以下、Juli):処女の子って、すごく想像力豊かなんで。昔、漫画にありましたけど、処女の子のエロい想像を利用して歌詞に書くっていう。『快感・フレーズ』っていう漫画。

一同:あー!

Juli:処女の子、童貞の子もそうなんですけど、経験してないからこそ豊かな想像ができる。それがきっと作品となり、利用できたらすごくおもしろいものができるんじゃないかなと。

一同:確かに!

おおしま:どんなこと想像するんだろう?

Juli:そうなんですよね。もう終わってしまったことなので、私もどんなんだったっけかなーって(笑)。

小野:もう戻れないですからね!

(一同笑)

Juli:きっと、いろいろ想像してたと思うんですよね。例えば、キスの味とか。レモンの味とか、その年代の子たちが読む雑誌に書いてあったりとか。

小野:『パステルティーン』とか、『エルティーン』とか!

Juli:そうです(笑)。それって、今考えたらどうでもいいことなんですけど。それですら想像豊かにできるってことは、いろいろ想像力があって、新しい道が拓けていくというか。これまでできなかったこともできるのかなと思いますね。

勝部:確かに、男性ってそういうのいっぱい想像するのを、皆どんどん出しますけど。女性がやってるのは、あんまり表には出てこないですね。

おおしま:思ってても言えない。

小野:本当に、思春期の男子と同じこと考えてたと思いますよ。

1人エッチの話題はタブー!? 不思議な女性の本音

Juli:だからこそ私たちが悩みを解決できてるのかなってふうに思っているので。1人エッチとかは、きっと他の友達には言いづらい内容なので、売り上げもそこそこ。

おおしま:1人エッチのネタは、すごいアクセスもよくて。女性同士ってすごい下ネタする風潮ですけど、そのなかでも自分の1人エッチネタはなかなか言いにくいものではありますよね。何でなんでしょうね。

小野:何でなんでしょうね(笑)。これは永遠のテーマですよ。

勝部:でもそれって、個人的には二極化してるように感じていて。例えば、さっき話に出たバイブバーとかに行くと、あっけらかーんとそういうネタをしゃべっている人もいれば、完全にシャットアウトしている人もいるし。結構、周りに影響されているんじゃないですかね、やっぱり。

おおしま:バイブバーにいる人は、相当オープン度が高そうですね。

杉沢:でも、調査しますと、例えばオナニーしている確率って94パーセントっていわれているんですね。

おおしま:それは、どうやってとっているんですか?

杉沢:もちろん、うちのユーザー。ちょっと性欲強めのユーザーなので、あんまり調査として信憑性がないかもしれないですけど(笑)。それプラス、他の一般的なところでとっているアンケートでも、あんまり大差がない結果になっていますね。

小野:じゃあ、ほとんどが経験済み?

杉沢:日常的にやっているか、やっていないかっていうのは、また違いますけど。

おおしま:前に『週刊SPA!』であったじゃないですか。女性の性欲みたいな企画が。

小野:『週刊SPA!』っていうのは、男性向けの雑誌ではあるんですけど。

おおしま:結構、女性の見えない本音というか。「女性が本当にしたいセックス」みたいな特集やった時に。その時に、周りに私もアンケートとるんですけど。

意外と、奔放な人ほどためらうんですよね。例えば1人エッチがどうとか、いつ欲情しているかみたいな、そういう自分の話になると、「え、けっこうやりまくってるよね?」みたいな子も、黙っちゃったりとか。

小野:そこだけタブーみたいなところありますよね。

おおしま:不思議な女性の本音というか。

慰めではなく、楽しむための「セルフプレジャー」を広めよう

Juli:オナニーしてるとモテてないみたいな。「彼氏がいないからしてるんでしょ?」みたいな。

おおしま:慰め。

Juli:その気持ちがあるんでしょうね、きっと。ちょっと言いづらいのかなと。

勝部:性教育業界だと、今「セルフプレジャー」とかいうふうに言い方を変えようって。

一同:セルフプレジャー? かっこいい!

勝部:そう。あくまで慰めじゃなくて、自分が楽しむためにやるものだと。そういう流れにしていこうとなってますけど、やっぱりどうしても嫌な人とか、あとは、まだまだ汚いものっていうイメージが根強くありますよね。

Juli:性教育で、そもそもオナニーってあんまりしないですよね。コンドームのつけ方とか、セックスについてはしますけど。オナニーはどうしましょうとか、していいものですよとか、そういう勉強はされていないので、なんとなく禁忌的なものになっているというか。

小野:確かに、親が知ったらちょっと「うわぁ……」ってな感じのところがありますよね。

勝部:高校生とかだと、テクノブレイクとか信じてしまう人もいるわけですよ。

Juli:テクノブレイクって何ですか?

勝部:テクノブレイクって、マスターベーションをし過ぎて、心臓発作で死んじゃうっていうのを言うんですけど。

おおしま:腹上死に近い感じ?

勝部:そうですね。それをまことしやかに信じている人たちが結構いるから、それはちゃんと否定してあげないといけないですし。

女性でも別にそういうのするのは健康的なことであって、悪いことではないよって。したかったらすればいいし、したくなかったらしなくていいって伝えないとって思っています。

女性器はかわいいけど、男性器はバイブ!?

おおしま:それでいうと、個人的に思うことがあって。男性器って見えるじゃないですか、自分から。見えるから、愛着が。英語でなんかDickとか言うじゃないですか。名前までついちゃうくらい、見えるものって愛称が湧きやすくって。

逆に女性器って、自分自身が見えないから愛着が湧かない。ブラックホールなんて、中のこと言ったりもするから。なんか、そういう形の差みたいなのもあるのかなって、ちょっと思ったりはしますね。

Juli:私は、かわいくてかわいくてしょうがないですけどね(笑)。

小野:Juliさんは、レズビアンでも男性器はかわいいと思っちゃうんですか?

Juli:あんまかわいいとは思わないですね、それは。そういうもので、自分がやりたいというか、溜まっているので、入れてもらえる部分という感じ。

小野:愛おしいものではない?

Juli:ないですね、別に。だから本当にバイブみたいな感じ。

小野:バイブ!(笑)男性をバイブ!

Juli:私のなかでは、男の人とするセックスはオナニーなんです。自分が気持ちよくなればいいわけだから。それはあっちも知ってるんです。自分がレズビアンで、それ以上発展することはないっていうのをきちんと伝えたうえで、セフレになるので。そうしないと、ごちゃごちゃと問題が出てきますし、相手にも失礼になるので。

セフレ貧乏、Juli氏のセックス事情を大公開

小野:「女子SPA!」でも記事にしているんですけど、セフレ貧乏なんです、Juliさんって。本命は女性がいて、その女性とできないフラストレーションから、男性で満たすというか。ちなみに、セフレは今何人いるんですか?

Juli:今ちょっと減ったんですよ。なので8人……。

小野:あんまり減ってないと思います(笑)。

Juli:やっぱ、彼女がいるとか、奥さんがいるとか、そういう人は一切除外ですね。別に、不幸にしたいわけでも何でもないですし。お互いに高め合うって言ったらおかしいですけど。利害が一致しての関係なので。奥さんいる人とか、そういう人はお断り。

小野:どこでハントするんですか?

Juli:今、あんまり新規が増えていないんですけど。前は、キャッチですね。新宿とか歩いていると、あっちから声かけてくるじゃないですか。

小野:キャッチをキャッチする?(笑)

Juli:そうです。あの人だったら歩いているだけで声かけてくれるし、慣れているんですよね、遊びに。なので、面倒なことにならないです。恋愛に発展しないんです。なので、やりやすいと。

おおしま:キャッチの人って結構遊び慣れているから、危なそうなイメージがあるんですけど。病気問題とか……。

Juli:大丈夫です、ゴムつけてます。それはもし私がなっちゃうと、いろんな方に迷惑をかけることになってしまうので。そこはきちんと。誰も不幸にならないように遊ぶっていうのがルールなので。

セフレの数は合計8人

小野:じゃあ、だいたいは1回限り?

Juli:いや、そんなことないですよ。どっちが多いかっていうと、1回の人が多いかもしれないですけど。この人とはうまくやっていけそうだなっていう人とは、長くいますね。

おおしま:ちなみに、今その8人のセフレのなかで、最長の関係はどれくらいなんですか?

Juli:そもそも、こうやって男の人とセックスできるようになったっていうのが、1年くらい前なんですよ。そのくらいですね。

彼女と別れて、ああどうしよう、できないってなった時に。今まで男の人なんて触りたくないと思っていたのに、たまたまノリでできちゃったんですね。ちょっと女性っぽい方だったので。

おおしま:男性と1年ちょっとくらい前にセックスできるようになって、今も関係が続いている人がいる?

Juli:います。当初の時の人とかもいます。そうなってくると、ただのセフレっていうよりも、セックスもするお友達って感じで。食事も行くし、セックスもしたい時はするし、みたいな感じです。

おおしま:すごい不思議な関係というか、あんまり経験がないので。

ホテル代は必ず自分持ち。Juli氏の厳密なセフレルール

Juli:でも、必ず割り勘とかですけどね。

小野:割り勘で、ホテルは全額(Juli氏が払う)って聞いてるんですけど?

Juli:そうなんですよ。そもそも、男の人にお金を払ってもらってホテル行くっていうと、なんか買われてる感が。職業的な感じがするんですね、私のなかで勝手に。なので、そうではなくて、私が遊んでやってるっていうか。呼び出した時に来てくれるみたいな。

小野:遊んでやってるから、お金払うから、これ以上追ってくるなみたいな?

Juli:そんなに上からではないですけど(笑)。やっぱり対等な関係というか。プレゼントもらうとかも絶対ルール違反ですし、好きとかも絶対言わないし。それがセフレの関係って感じ。

小野:好きも言わないし、言わせない?

Juli:言わないです。言わせないかは、もし言われたらその時点でキレますね。

小野:好きになられちゃったら、その時点で終わり?

Juli:そうです。だって不幸にしますもん、彼を。私はレズビアンなので、本気で好きにはなれないので。ということは、相手を不幸にするじゃないですか。いくら好きでいられても、好きにはなれないので。

おおしま:厳密なルールがありますよね。

Juli:そうですね、たしかに。

おおしま:その結果、ホテル代を全部出す。週何くらいで?

Juli:だいたい3日に1回くらいは。しないと病気になっちゃうと思ってるので(笑)。

小野:3日に1回はしないと病気になっちゃう!?(笑)

杉沢:じゃあ、私はどうなる? 死んでるよね(笑)。

Juli:それこそ思春期の男の子みたいに、それで頭いっぱいになっちゃう。「もう、仕事が手つかない!」ってなっちゃうんで。なので、やっぱりお金がなくなるんですよ、それで。

杉沢:私がお給料払ってないみたいな、ブラック企業みたいに思われると困るんで(笑)。

おおしま:疑っちゃったんです。さてはラ・コビルナはブラック企業なんじゃないかって(笑)。

話題は杉沢氏の恋愛へ。今は子供が一番の生活

小野:じゃあ、志乃さんは新たな相手を探す活動とかされているんですか?

杉沢:活動は別にしないですね。やっぱり子供がいると、生活のリズムがもう決まっているので。そこに誰かが入ってくるっていうのが、今のとこ考えられないというか。その時間がないし。その時間を割く努力もしたくないっていう。

そうすると、どこかに歪みが出てくるので。じゃあ、子供を寝かす時間が遅くなっていいのかとか、休みの日に公園に連れて行く時間がなくなってもいいのかっていう話になってくるんですよ。何かを入れると何かを削らなきゃいけなくなるので。今は優先順位としては、そっちじゃないなって感じですね。

おおしま:それで、特に気持ち的にモヤモヤ感があったりってこともないんですよね?

杉沢:モヤモヤは、多分知らないうちにあると思うんで、夢に出てきたりするわけですよ。誰かとイチャイチャしてる夢とか見たりして、ワッと起きてオナニーするみたいな(笑)。でも、それは潜在意識のなかで思ってるくらいなんですよ。普段そんなこと思ってないです。

まあ、変なスタッフが多い会社ですけど、私が一番ノーマルじゃないかと自負しているというか、私が一番ノーマルじゃないと成り立たないので。手綱を持っているのが私なんで。あんまり伸びないように、(手綱を握る動作をしながら)こうキュッキュッとするためにも、私までも奔放にならないようにはしてます。

小野:いろいろ猛獣を操ってる……(笑)。

杉沢:そうですね。猛獣使いとは言われていますね(笑)。

タクシーの中からマンションの階段へ

小野:とは言っても、「女子SPA!」で志乃さんを交えて座談会すると……。おおしまさんにいつも聞き手で書いていただいているんですけど、志乃さんから結構すごい話が出てくる。

杉沢:それは頭の片隅にしまってある若い時の記憶を引っぱり出してます。

おおしま:それが、濃いですよね! 何でしたっけ? 例えば、フェラを半日し過ぎて肘が膿んだとか(笑)。部屋に戻るのが待てず、いつも外でするとか(笑)。

小野:非常階段とかでしたっけ?

杉沢:でも、そういうのあるんじゃないですかね?

おおしま:いや、私はないですけど。

杉沢:ないですか? タクシーで途中までするみたいなこと。

小野:タクシーの中で!?

杉沢:中です。

おおしま:途中っていうのは、どこまでのことなんですか?

杉沢:タクシーで帰宅するまで待てないので、タクシーの中で途中までして。で、さらにマンションの入り口まで持たず、階段でしてしまうみたいな。

小野:じゃあ、家に帰ったらすることないじゃないですか!

杉沢:もう寝るだけですね(笑)。