アメリカのFOXで放送される右翼番組

モーリー・ロバートソン氏(以下、モーリー):次いってみましょう。これは出演している人たちが、ほとんど何も言わせてもらえないんですよね。わざと左派の人とか、リベラルの人たちとか、極右じゃない人たちを呼んできて話をさせるんだけど、途中で「もうあなたの話はわかりました」って言って遮っちゃうんですよ。そのときに捨て台詞として「なんだこの右翼放送局は!」みたいなことを言って、ブツッて切られるという。

これが僕、心理的におもしろいなって思ったのは、FOXを見ている人っていうのは、そもそもタカ派の政治の応援団みたいな人が多いので、リベラル・左翼が出てきたときに、「その人たちをとっちめてほしい」という意識でみてるから、その人たちがフェアじゃない議論で「もういいんだよ。お前のような左翼の言ってることは」とか「もう黙れよ」と言われていることに、司会者がフェアじゃないことに喝采を送るわけ。

それに対して、怒った出演者が生放送中に、「お前らみんな右翼なんだよ!」って言われると、テレビの前で「そうだそうだ! いいぞ!」みたいにゲラゲラ笑ってるの。だからそういう演出も入ってるんだなって僕は思いました。

次は、これは無神論者の子がいて、「学校の中でお祈りさせられるのは嫌だ」みたいなことを言ったのかな。そうしたら司会者が、思いっきりそれをとっちめるんですよ。これもかわいそうでしたね。

次いってみましょうか。いろんな人たちが、他のメディアのオーナーであるとか、いろんな活動家であると。

すごいのが、次にいってみようか。これね、元FOXのプロデューサーなの。内部者が「デタラメな番組制作しています。あれは報道とは呼べません」ということを、最近までそこに勤めていたキャスターや元局アナが、顔出しでみんな言ってるんですよ。「おかしいです」っていうことを。「これは危険です」みたいに。ところが、こういう告発がいくらされたところで、FOXを見ている人たちは、もうそれ込みで見ているわけだな。

ビル・オライリーの「シャラップ!」の一言で

次の画像いってみましょうか。これ誰だっけ? 名前忘れちゃったんだけど、有名な悪名高い人なんだよ。最近嘘ついたのがバレた人誰だっけ? そうそう、ビル・オライリーだよ。オライリーじゃなかったかな? (コメントが)オライリーって言ってる。

そうそう、シャラップおじさん(笑)。彼は自分と意見が違う人がいると、「もういいよお前。黙れ! だ・ま・れ!」みたいにですね、「Shutup! Shuuuutup!! Cut his mic!」って言ってマイク切らせるんです。それで相手が「なんだこれは! フェアじゃない!」って言ったら「ブツッ」みたいな。

そういうのを見ているお客さんが、「やったー! オライリー頑張れ!」みたいになるわけね。本当に、頭が悪い放送と、頭が悪い視聴者がとぐろを巻いて、どんどんすごくなっているんですけど。残念ながらアメリカでは一番観られている放送局みたいに、巨大化しているわけ。マイクを切れとかね、やばいっすよ。

それで今「社民とか民主の人みたいだ」っていう書き込みがあったんですけど、日本でそういう政治的な茶番が起きたときって、アメリカのFOXで起きてることと本当に鏡で、鏡像っていうか、線対称って言うんでしたっけね? 蝶々の羽みたいな。本当にFOXを見れば社民がわかるし、社民を見ればFOXがわかるんですよ。だから、これを合わせてパッケージでどうぞっていう感じですよね。本当に左右が違うだけなんです。

オライリーが何分でブチ切れるか計測して挑む

では次いってみましょうか。これは勇敢なグリック君という青年、ジェレミー・グリックさん。彼のお父さんが911のテロで、消防士として人を助けようとしている間に死んじゃったのかな。要するに遺族なんですよ。

ところがイラク戦争に反対したの。というのはイラクで戦争しても911のテロと関係ないし、そもそもイラクで戦争しても、私の父は帰ってこないから。要するに反戦運動を率いたのね。遺族なのに反戦運動を率いたわけよ。これにわざとオライリーが、何度も食い下がって出演依頼をして。本人は嫌だって言ってるのに、引きずり出されるようにFOXに出され「あなたは非国民ですね」って問い詰められたんですよ。

それでこのグリックさんは、オライリーの番組をビデオテープで録画していくつも見て、彼がブチ切れて怒鳴りはじめるのに、大体何分かかるかっていう平均タイムを計ったそうなんです。いつもランニングで使っているストップウォッチで計って書き出して、そろそろオライリーがブチ切れる頃だっていうのが体でわかるように、自分のメンタルトレーニングをして、出ていって。

オライリーが畳みかけるように「あなたは非国民ですよね。あなたの言ってることは、全然アメリカの国益になってないですよね。あなたはアメリカの大統領を憎んでますよね。あなたはアメリカ合衆国の国民を冒涜してますよね」みたいにぶつけるわけ。

それでひるまずに、「いや、オライリーさん。あなたはこういう場を使って国民を扇動している。あなたは不必要な戦争しようとしている」って言って、2人で同時に喋ってるんですよ。

それで「Shutup! Shutup!」「もう帰れ! もうお前は出ていけ! もう帰っていいんだよ!」みたいに怒鳴られながら、「私は帰りません。私は自由と平和のためにやっているんです。私はイラク戦争に反対です」「お前マイク切れって言っただろ、この野郎! プロデューサー早く切れよ!」みたいなめっちゃくちゃ下品な番組になっていて。その様子がキャプチャーされてるから、見ててだんだんヤバい(笑)みたいな気持ちになっていくんだけど。

次のフレームなんですけど、オライリーが後日「あの人はありもしないトンデモな陰謀論を語って、アメリカを冒涜しました」て言って、本人のフッテージを繋ぎ合わせて、言ってないことを言わせてるのね。ここに文字で書いてあるのは、要は言ってないことを相手が言ったという前提で、本人が不在の状態で断罪してるんです。

「彼はアメリカを襲った911のテロリストの首謀者を擁護して、彼らのほうがアメリカよりも正しいと言ってのけました。これはジャーナリストとしては許せない行為です」みたいな。そんなこと言ってないわけよ(笑)。日本でも虚報を連発して、自ら墓穴を掘ったニュースチャンネルやメディアっていうのはあるんですけど、ここまで豪快にやってしまうと、みんな呆気にとられちゃうわけ。

ルパート・マードック本人が「私は金のためにやっているんだ」というふうにはっきり言える人なんで、FOXもいけしゃあしゃあと「私たちは共和党を勝たせるための放送局なので、これくらいやりますよ」っていうことを開き直っちゃうわけだよね。

アメリカのテレビ番組の煽りの凄まじさ

そしてみなさん、この映画をご覧になった方は何か感想がありましたか?

「突き抜けている」「植村」って朝日の人? いや植村さんはまだ甘っちょろい。「日本の極左みたいだ」「早く見なきゃ」「報ステはどうなんだ」「マードック帝国すごい」ですね。そうね、みんな関口宏さんとか名前はいっぱい出てくるんだけど、日本側で比較するものを探そうとすると、やっぱり日本って、その点良心的なんですよ。

仮に例えば、関口さんにしろ古舘さんにしろ、「安倍さんは危険だ」といっぱい言うわけじゃん。煽ってるけれども、まだプロレスのリングのロープの中に入っていて。オライリーみたいな人って、ロープをワイヤーカッターでカチカチッって切って「ロープなんかねーよ!」みたいな感じになっちゃってんのね。

そこのすごさと豪快さは、まだ日本のメディアは追いついていないですね。チャンネル桜も学級会にしか見えないっていうくらい、向こうの偏り方はすごいです。

お通夜の空気を感じても高評価

そして映画が終わったあと、こちらの2人と対談しました。神保哲生さんと永田浩三さんです。これはたしか、安保法案が通っちゃった翌日でしたっけ? 通る直前? 審議中の当日? 今から通るんじゃないかって言って。だから通った後だよね?

だから安倍さんに反発を持ってる人は、お通夜モードなわけですよね。心なしかお通夜の雰囲気を嗅ぎ取った私は、「じゃあ今日、僕は楽しもうかな」みたいに。でもニンマリしちゃいけないからね。牛歩と同時進行だった? 山本牛太郎さんという感じだった? ああ、そういう感じか。

これ、番組が終わったあとすごい高評価を受けたんだよね。キリスト教の回と、この回がよかったっていう人たちが90パーセント台いってたんだよな。すごかったですよ。深い話をいただきました。神保さんも永田さんも、安倍政権にはとても批判的なご意見をお持ちなんですけども、とってもバランスのいい対談ができたような、そういう手応えがございました。

プロのジャーナリスト、神保さん

じゃあ次いってみましょう。神保さんはこの道もう3、40年のジャーナリストで、かつてネットがなかった頃は世界のあちこちで撮ったドキュメンタリーとかスクープ映像を、NHKとかテレ朝に持ち込むことでしか世の中に伝えることができなかった。それがネットが普及しはじめて最初は写真、続いて音声、そのあとは動画が送れるようになった。今みなさん普通に平然とスマホなんかでご覧になっているわけですけども、パソコンが普及しはじめてから、ここにくるまで20年くらいの道のりがあったんですね。

その頃から神保さんはすごい頑張っていらっしゃって、自分のメディアを持つことをすごく大切にしてきた。今も、もう何百回もやっている神保さんのメディアがあるんですよね。ストリーミングの番組をやってらっしゃるんですけども。彼は業界の奥深く、中核でずっと頑張ってきたプロフェッショナルとしての発言が目立ちました。

そう、チョッキを着てるんだよね(笑)。本人は「チョッキじゃないぞ。ベストと言え」と。結局ベストって七つ道具とか、カメラマンだとポケットにフィルムとかカメラの電池とかが入ってるんですかね。これはもうトレードマークっていう感じだと思うんですけど(笑)。神保さんも鋭かったです。

永田さんと対談できたことが感慨深かった

続いて永田浩三さん。僕が今回感慨深かったのは、永田さんと対談することだったんですね。とてもおだやかな口調で、彼に関する報道や、彼が書いた文章とは全然お人柄が違って、やっぱりこういう人たちって会ってみなきゃダメだなって思ったの。永田さんの書いたものとか、彼を解説したり彼を批判するいろんな記事を今まで読んできました。

要は安倍晋三さんが官房副長官だった2000年代に既に大ぶつかりしている方で、ライバルの一人なんですね。永田さんがNHKのプロデューサーだったかディレクターだった時代に、女性戦争法廷っていうのを、NGOというか人権団体が開催して。

アイリス・チャンの『ザ・レイプ・オブ・南京』が出て話題だった頃に、女性法廷っていうのを、いわば勝手に団体が自分たちで戦争裁判をもう1回やるって言いはじめたわけ。

それはどういうことかっていうと、第二次大戦中に日本軍や日本政府が、アジアの女性に対して行なった犯罪を改めて断罪するという、自分たち目線の法廷というものを、シンポジウムを開いて、北朝鮮からも人を呼んできて。そこがもう異様なんだけどね。

当時産経のニュースを読んで、俺がジャーナリズムに全然興味がなかった2000年頃。だって2001年にJ-WAVEで再デビューをしてさ。その前だから、全然どっちかっていうとサブカルしか興味なかった頃ですよ。その頃の僕でさえジムに置いてある産経新聞を読んで。

そのジムが多分住友系だったからお約束だったと思うんだけど、産経新聞がとってあるのね。そこに行って、エアロバイクに乗っている最中に産経新聞を読むっていうのが、日課になっていた時代が2000年代にあったんですよ。

いつのまにか「産経キャンプ」に

そうするとそこに女性法廷がいかにおかしいか。だって国交のない北朝鮮から工作員かもしれない人たちを呼び寄せて、「その証言に果たして信憑性があると言えるのだろうか?」みたいな「正論」みたいなのが書いてあって。

僕はいつのまにか、「産経キャンプ」をやっていたんですね。エアロバイクやりながら体で覚えこんで、「よーし。がんばれ産経」みたいな感じで(笑)。

それで2001年に、いきなり心の準備ができていないのに、JAM THE WORLDを押し付けられて看板ボーイになって、早速口から出てきたのが産経論調だったから、そのときに産経バリバリでいっていた自分が、辻元清美さんとやって、福島瑞穂さんとやって、共産党の穀田恵二委員長とガチンコやったときに、「あんたたち元々ボリシェヴィキでしょ」って言ったら、ご存知の通り、これもんですよ。

「Cut his mic! Shutup! Shuuuutup!!」って。今ロシア語でシャラップ言おうとしたけど、うまくいかなかった。「シュトッ!」とか言われたのかもしれないね。「ハラショーの反対!」って言われたんですよ。「チクショー! ハラショー!」って言われたんですよ。それでJAM THE WORLDをクビになって以来、みなさんご存知の通りの有り様でございますけど。

圧力をかけられた言論の自由を救うために

その女性戦争法廷の結果、あらためて日本軍を断罪。そして「主犯は裕仁、昭和天皇お前が悪い」みたいな、すごく不敬な判決文を勝手に。弁護士じゃないんですよこの人たち。しかも裁判官なんかいないんですよ。

なのに自分たちが勝手に法廷を開き、「昭和天皇裕仁を断罪する」っていう声明を読むわけ。つまり出来レースなの。それをやるために集まったわけでしょ。しかも当てこすりみたいに靖国のすぐ近くに集まって。

そういうのを、永田さんはドキュメンタリーとして撮ったのね。ところが、俺ですらこの件に関しては産経寄りになっちゃうんだけど、北朝鮮からやってきた証人とかそういう人たちが喋ってるのを、全部言い分どおりに日本語の字幕をつけて延々と流したあとに、最後のロールクレジットと悲しい音楽で「裕仁は断罪された」って終わっちゃったらイカンじゃないですか。

ということで、それを聞きつけた首相官邸がNHKのお偉いさんを呼びつけて、「今度こういうのが放送されると聞いてるけど、いいのかこれは? ちゃんと公正にやってほしいんだよ」っていうふうに言ったところ、持ち帰った永田町勤めのNHKの上役のプロデューサーが、言ってみれば萎縮しちゃったわけですよ。そして永田さんが作った番組を大幅にカットして切り刻んでしまい、流れたときにはなんの番組かわからなくなっていたというくらい、中和されちゃったんだって。

それに多くの心あるジャーナリストが立ち上がって裁判を起こし、「首相官邸からの暗黙の圧力に屈服して、言論の自由を自ら放棄したことで、けしからん」みたいなことになって。

永田さんって当事者だったので、どれだけバリバリの真っ赤な北朝鮮贔屓なのかと思っていたんだけど、そうじゃなかったのね。彼は自分の思いの中で淡々とドキュメンタリーをつくっていたんだけど、ドキュメンタリーの中身がホットすぎる。

それからやっぱりこの「昭和天皇裕仁は断罪」みたいなバーンと判決文を大写しっていうのは、当時の2000年くらいの雰囲気だとできなかったんじゃないのかな。いろいろブラックボックスな部分はあったんですけど、おもしろかったです。

八百長はダメだけど、節度は守ってほしい

さてこの対談をご覧になった方は、どういう印象持たれましたか? 書き込んでください。

「NHKの番組をつくっている人は、良くも悪くも純粋なイメージがある」「NHKは潰さないといけない」「やっぱりチョッキだな」「責任は国民にあるという最後の言葉がうまかった」「赤かった」「モーリーイラついてた」「永田さんの瞳孔が開いている」みんな好き勝手な(笑)。

「こういう人がキレると怖い人なんだよ」そうかー。そうそう、2人ともリベラルへの批判は避けてた。要は結局、国民が意識を上げていかなきゃいけないとか、メディアリテラシーを上げなきゃいけないとか、議論が日本にはないんだ、とかいうことを言いはじめて。

じゃあ今国会の前に集まって抗議している人たちは、みんな同じ主張しかしてないし、基本的に共産党を中核としてみんなが寄り合い状態だし、その中で例えば「難民を呼んでこい」とかそういう批判が出てないじゃないですかみたいに、私も相当に切り込んでいたんですね。

だから結構、言うことが言えるっていう意味では、例えば政治家と対談をして何を言っても、のらりくらりかわされてるのよりは、彼らのほうがすごくまともに投げたものを受けてくれたから、キャッチボールというか、いわゆる対話にはなっていたと思います。

永田さんや神保さんは、ご自身の思想信条もお有りですから、ある範囲でしか答えたくないとか、譲っても一歩じゃなくて半歩とか、あの場面ではよくあったよ。でも僕はそれはいいことだと思った。だから八百長じゃなかったんですよね。

本当に残念なことなんですけど、民法でもNHKでもあることなんだけど、こういう議論がある種もうキャスティングでちょっと八百長っぽくなるというか……八百長じゃないんだよね。言うことは一応自由なんだけど、大体言わせてもらえることや時間の尺が決まっている。

前後のコーナーが決まっていて、みんなで打ち合わせをする。打ち合わせの中で出演者が威圧されてしまい、身動きが取れなくなっちゃうっていうことがあるんですよ。

だから本当のことを言えば、古賀茂明さんがテレ朝で大暴れした「I am not Abe」とか、古舘さんに「あなただってずるいなあ」とか言ってる、ああゆう放送事故が毎回起きていないといけないんだと思うんだよね、討論というのは。

ところが、出来レースも八百長も嫌なんだけど、ただ古賀さんが古舘さんとやりあっていたのは、個人的にすごく後味の悪いものがあって。メディアとか議会、国会っていうのは殴り合っちゃダメですよ。

もっと神聖な場として、お互いに節度をわきまえて「私はここまでははっきり言う。その先は見ている人が汲み取ってください」とか。そこで声を荒げたり、自分の持ち時間を遮って「もっと言わせろ」とか、ああいうのはちょっと僕は好きじゃないな。もう公じゃなくなっているから。

そろそろお時間が無くなってきましたので、ここら辺で無料枠をシャットダウンして、みなさんの大好きな話題も含めて、やばい方向にいきたいと思います。ではここで休憩を兼ねて、次回の告知をさせてください。

次回は中東を深く分析

次回のこの番組は、軍事ジャーナリストの黒井文太郎さんをお呼びします。僕は今Twitterで黒井さんをフォローしてるんですけど、シリアに関する速報などを日本語でいっぱい流してくださっています。

海外ニュースを扱っている日本の大手メディアのニュース・デスクは、実は中東問題に少し出遅れている感があります。これは産経を見ていても、朝日を見ていてもそうなんですけど、中東に関する情報でどのネタが本当で、どれがガセなのかを計るコンパスを、右派左派のメディア、共に日本は残念ながら持っていないんですね。

常岡さんとも仲がいいです。常岡さんも結構一次情報を引っ張ってきて、速射砲で流してくれて、時々「さっきのは嘘だった。ごめん」みたいな(笑)。時々ガセネタを掴まされるのも、常岡さんの味のうちということで(笑)。

常岡さんとお付き合いをするっていうことは、彼はそういう癇癪玉を握っていて、「いつか誤発するかもよ」っていうことを込みで、お付き合いするべきなんですよ。そこが常岡さんのリアルタイムの良さなんですよね。

それに対して黒井さんはどっちかっていうと、未確認情報は一歩引いて「これはよくわからないけど、一応」とか言ってツイートしてる感じ。だから黒井さんのほうが、ファストじゃなくてスローフードです。

だから僕はとっても、黒井さんの中東を分析する視点に傾倒していますので、今度の10月6日はですね、日本の報道ではわかりづらい、あるいは日本の報道が追いきれていないシリア、イスラム国、イランの状況。そしてそこに介入しているロシア、湾岸諸国、ヨーロッパ、アメリカ。そして日本に、これがどう振りかかってくるのか。ということを、もう「ホルムズ海峡以外全部!」っていう感じで2時間たっぷりと解説してもらおうと思います。

次の回を見れば、多分ご覧になった方は、中東で人に自慢ができると思います。「ニュースでこういう記事読んだんだけど、女の子がレイプされて悲しかったね」とか言って、「えっ、それってヤズィーディーのことですか? ヤズィーディーもレイプされてるし、シーア派もレイプされてるけど、どこで?」みたいに。

「去年だったらモスルだけど、今はここだよ」とか「クルド人? PKKですか、YPGですか?」とか三文字をいっぱい言うと、男性なら居酒屋で女の人にモテると思う。女性だったら、他の女性にモテるね。「かっこいいなあ。こういう上司が欲しかった」みたいに言われるから、次回はぜひそうやって、自慢のネタとしてだけでも見てください。

次回は黒井さんの深い話を聞けたら、今後出てくるさまざまな中東のニュースとか、テロ関連のニュースとか、イスラム原理主義、あるいは武装攻撃行動などを、理解するのにすごく役に立つと思います。中東っていうのは複雑で不可解で、中東の当事者を含めて何が起きてるか誰も理解してないんですよ。だけどパズルのピースは一定の法則性で組み合わさるんです。こういう事件があったら、「大体ここがやったのかな?」とか当たります。

なので次回の放送を見ると、そこら辺のパズルを解くマスターキーみたいなものを手に入れられるかもしれない。中東のニュースっていうのは怯むべきものじゃなくて、もっと食い下がって知るべきものだと思いますね。日本にできることはあるのかなどを、安保法案を絡めながら議論していきたいと思います。

このあとなんですけど、有力枠でシャッターを下ろしてしまいまして、もちろんモーリーファンが大好きな大麻の話に、思いっきり切り込んでいこうと思います。あとはニコ生3連発やって、みなさんといろいろ対談をしたときに感じ取った裏話みたいなことも、話していけたらなと思います。

「武田邦彦さんへの批判もよろしくお願いします」って出てるけど、まかせてください! ということで無料枠はここまでとなります。どうもお付き合いありがとうございました。

このまま有料会員登録をしていただけますので、そのまま流れていただきますと、数分を置いて有料枠がはじまることになります。無料枠のみなさん、今日もどうもお付き合いありがとうございました。