相手に「勝った」と思わせることが大事

DaiGo氏:そう、Win-Winですね。動きますね、テレビちゃんがね。これちゃんと固定されてないのかな。大事なところですね、そこ。そこの部分は大前提です。相手に「勝った」と思わせる必要があります。

これは、もう一個いい利益があって、相手に「勝った」と思わせることができると、何がいいかっていうとですね、また交渉しにくるんですよ、相手が。ここがポイントで。毎回こちら側の利益が出る条件を引き出しているんですよ。引き出しているにも関わらず、相手が「勝った」と思って、代わりにどうなるかっていうと、また利益を持って来てくれるんですね。

だから、交渉っていうのは、一回で大きな利益を上げようとか、大きな結果に持っていこうと思わないで、小さい利益でも構わないんないんですけど、一回相手に「得をした」と思わせれば、それを何回もサイクルさせて、どんどん利益を生むようになっていくので。やっぱり、そういう交渉ができるようにするっていうのは、いい部分だとは思いますね。

交渉では相手の立場をうまく利用する

交渉っていうのは、いろんなパターンがあるんですけど。交渉する場合の落とし穴なんですけどね、上司とか目上の人と交渉しなくちゃいけない場合はどうすればいいのかっていうのは、結構問題なんです。

皆さん、多分、目下の人とか同僚だったりだとかっていうのとの交渉ってのは、割とできると思うんです。例えば、組織内で、上の人と交渉するときにどうすればいいのかっていうのは、すごく難しいんですよね。結構、問題ですよね。

これ、なんで難しいかっていうと、上下関係ってのがあった瞬間にですね、有利な条件を引き出すってことが、かなり難しくなるんですよ。

普通の交渉の仕方になると。上から目線になっちゃうんで。向こうのほうが有利だと思っているんで。あちらは自分の意見が全部通るというふうに思ってるんです。ってことは、どうすればいいかっていうと、その上下関係を逆に利用することができます。

例えば、お笑い芸人の人とか例にとるとですね、あの人たちはすごいんですよ。自分より芸歴が長い人たちを、年齢関係なく、「兄貴」って呼びますよね。それは、「兄貴」って言った瞬間に、「自分は弟で、あなたは兄貴です。だから、兄貴の言うことにはちゃんと従いますけど、その代わりに、弟を守ってくださいね。」っていう意味が入ってるんですよね。

そう、「兄さん」ですね、兄さん。あれは、だから結構、実は使えるところなんですよ。しかも、上に立ってる人、特に日本の場合は、上に立つ­=責任感がくっついてきたりとか、見栄とか、プライドっていうのがあるわけですよ。だから、そういうのを利用するっていうのがすごく大事になってきます。

大事なのは、相手がどんな欲求を持っているのか。どういうものを通したいと思っているのかってのと、あと、相手の立場ですね。そこを、うまく利用できるようになると、それは強い交渉ができるのかな。

だから交渉するときに、自分の条件をどうやって通すかって考えると、これは難しいんですよね。

相手の条件に注目していって、どういう形にすれば、相手の条件を飲んでも、自分側があんまり損をしないか、とか。逆に、相手が「無理なんだよ」って言ってきたときに、どういうふうにすれば、相手がその条件を引き下げたりとか、ハードルを落としてくれるのかってのを考えるのがすごく大事ですね。

自分の取り分の広げ方

実際に、交渉っておもしろくてですね。例えば相手が交渉で、わーって言ってきている内容が、実はその条件を飲んでほしいわけじゃない場合とかって結構あるわけですよ。

例えば、会社だったら、「イベントやります。僕の前で、じゃあPRをやってください。イベントやってください。講演をやってください。でも、予算が無いんで、これぐらいしかお金が出せないんです」って言われた場合には、どうすればいいかっていったら・・・・・・。

ここですごい大事なことはですね、どうすれば、予算が例えば、100万あったら、講師には100万円ぐらいしか払えないな、とか。大きいイベントだとしてね。講師とか出演者に100万円しか払えないんだと。

この100万をどうやって分けるかってのを考えるんですけど、例えばそこで、別なシステムだったりとか、安い舞台の設営の企業を紹介するだったりとか。

つまり、相手が交渉の前提として持っている、出演者に対する100万円っていう枠を広げてあげれば、自分の取り分も広がりますよね。そういうふうに、大元の部分が何なのかっていうのを考えれば、意外と交渉っていうのはおもしろいんですよね。

いかに相手の欲求に応えるか

条件は最初に言ったほうがいいのか、後から言ったほうがいいのかっていうのは、これは2パターンあるんで、のちほど説明しますけど。賛否両論です。どちらも有利・不利ってのは(あります)。

なんていうんですかね。限定で本当は話そうと思ったんですけど、後から条件を出す場合と最初から条件を出す場合のどちらがいいかってのは、価格と価格以外の条件によって違うんですよ。

金額は最初に出したほうがいいのか、後に出したほうがいいのか。それとまた別な条件はいつ出したほうがいいのかっていうのは、後半で説明しますから、はい。有料でいい情報をね。

医療系の人は大変ですね。特に、上下関係が激しいところ。権威の塊みたいなところはね、すごく難しいですよ。お医者さんだったり、政治とかも大変なんじゃないかな。

大変なんですけど、覚えておいてほしいのは、やっぱり、一応、皆さん、特に有料会員の方限定のところで、じっくり話しますけど、メンタリストに興味を持ってくれたからにはですね、メンタリストっぽい視点というか、メンタリスト的な考え方を持ってもらえれば、と僕はすごく思っているんですね。

だから、例えば、相手も人間なんですよ、結局。上下はもちろんあるんですけど、僕も20とか30も上の人と交渉したりとか、大学生のときに50歳ぐらいの人と交渉ってしてたんですけど、結局でもね、掘り下げていくと、人間なんですよ。

だから、そこの部分の欲求に応えられるようなオファーがちゃんとできれば、動くんですね。仕事以前に人間ですから、欲求があるんですよ。そういうのは大事だと思いますね。手っ取り早く交渉を上げる方法。ライザップのときはしょうがない(笑)。

自然な表情をつくる

ポーカーフェイスになるコツ。これね、「大事なところでよく、交渉するときに、ポーカーフェイスができないんです、顔にすぐ出ちゃうんです」って人がいるんですけど、すごく難しいところですね。ポーカーフェイスって、すればするほどわかります。

なんでかというと、交渉って何が大事かっていうとですね、相手に自分が緊張してたりとか気押されてるっていうのを悟られないってのがすごく大事なんですね。対等な交渉の場合は、急にポーカーフェイスになったりすると、これは不自然なんです。

なぜかというと、皆さん普通に、交渉したりとか会話してるときって、表情とか感情が出ますよね。会話してるときに、無表情の人なんかあんまりいないじゃないですか。

だから、何が大事かっていうと、いかに自然な表情を作るかっていうのがすごく大事なんですね。だから、相手に読まれたくない感情があるんだったら、やり方はもう、1つしかなくて。読まれたくない感情以外の感情に注目するってのがすごく大事ですね。

心理戦の話をね、前回の堀江さんとのババ抜きやった後の帰りとかでちょうど話しましたけど、相手に読まれないようにするための唯一の方法というのは、相手を観察することなんですよね。

交渉するときも、相手をじっと見て、何を言いたいのか、その言葉の背景に何があるのか、その人はどういう人間なのか、仕草とかに集中してみることによって、相手に気取られづらくなります。

普通、交渉をされる側になるとですね、自分の条件とか自分のことばっかり集中しちゃうんですけど、相手の仕草とか見てると、集中してるところが違うところなので、顔に出づらくなるんですよね。

相手の目を見るべきか否か

目を見たほうがいいかっていうのも、よく聞かれますけど、これも難しいところではあるんですけど、最初は見てください。最初は見てほしいんですけど、敢えて自分が先に逸らすっていうテクニックもあります。

目を逸らすことによって、心理的に優位に立てるっていう研究結果が実はあるんですね。なんでかっていうと、普通に喋ってて、いきなり目を逸らしたらどうなるかっていうと、皆さんどう思います?

普通にこうやって交渉して喋ってて、いきなり相手がスッと目を逸らしたらどう思うかっていったら、「なんかまずいことを言ったのかな?」とか「あれ、なんか怒らせちゃったかな?」って思いますよね。

これはすごく大事で、つまり、「気まずい」ってどれぐらい思わせられるかってのがすごく大事なところなんですよね。

あんまり、ずっと目を逸らしっぱなしはダメですけど、すごい目力をある程度持ってジーッと見てるときに、いきなりスッと目を逸らしたりするっていうのは、相手にプレッシャーを与えるために有効な方法なんですよね。

堀江さんとのババ抜きのときに、実は目を逸らすっていうのを使ってたんですけど、あんま映ってなかったですけどね(笑)。

『ハーバード×MIT流 世界最強の交渉術』

結構喋ってますね。とりあえず、1冊目、紹介しておきますかね。リンクを作ります。

一応、今日、交渉に関する本を2冊。実践的に取っつきやすい本を1冊と、あとは、これは僕が大好きな本なんですけど、結構科学的にも、もちろん実用的でもあるんですけど、科学的にしっかりしてる本とを、2冊紹介します。

最後に、富士山の本を紹介したいと思ってます(笑)。大丈夫なのかな。よくわからないですけどね。でも、富士山のほうは有料で見せるんで。

あんまりこの本、話題になってないんですけど、今僕が話した、いわゆる相手に得をしたと思わせる、Win-Winを作りましょうっていう人は結構いるんですけど、相手が得をしたと思わせることによって、どういういいことがあるのかだったりとか、交渉の中で、例えば同一条件なんかあるわけですよ。

仕事を受注する側は金額を上げたいけど、発注する側は金額を下げたいじゃないですか。そういう譲れないような状況で、お互いが譲り合うことが難しいような状況で、どうやってWin-Winの関係を作るのかっていうことが、結構、例がちょこちょこ出ていて、わかりやすく説明されている本があるんで、それを1つ紹介したいなと思います。

結構ですね、お買い得な本です。そこそこ値段をするんですけれど、結構びっしりというかたくさん情報が入っているんで、意外とちゃんと読むと、身になるんじゃないかなという本を紹介しますね。

これ、大事なのは、この本はさっき僕が言ったように、Win-Winを目的としているので信頼関係を壊さないで交渉できるっていうのがすごく大事なんですね。これですね。『ハーバード×MIT流 世界最強の交渉術』。

ハーバード×MIT流 世界最強の交渉術---信頼関係を壊さずに最大の成果を得る6原則